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健康にヨダレたらたら口を開け [2014年08月25日(Mon)]

fumihouse-2014-08-25T17-13-45-1-thumbnail2.JPG日々の生活のなかでこれほど無防備な姿はないであろう。何か一心不乱にやっていて周りに注意が行き届かなくてスキだらけというわけではない。身をすべて任せきって、私はあなたの思うがままに…という姿である。

人間ドックで胃カメラを飲んできた。ここ数年は鼻から入れているから、飲むという感覚は薄いけれども、喉から食道へ、胃から十二指腸までを内視鏡が往復することには違いない。健康であるためにはやむを得ないところだ。

昨夜から絶食。今朝も水しか飲んでいない。説明を受けて、まずはトロミのある液体を飲んで喉の奥をなめらかにする。鼻の穴両方に麻酔液を注入する。喉の奥に垂れ落ちる苦い液をティシッシュに吐き出す。しばらく置いて完全に麻酔がかかるのを待つ。鼻に管を通す。なめらかな穴から内視鏡、突入。

鼻の奥から喉にかけての違和感は毎度のこと。初めての時は嘔吐感があって苦しい思いをしたが、もう慣れた。肩の力を抜いて口を開けたままにしておく。顔を横へ向けてヨダレは垂れ続けホーダイ。これ以上不細工なかっこうはないだろう。大地震が起こったり、ゴジラが現れたりしたときには逃げることもままならないだろう。

言われるままに深呼吸をしたり息を止めたりする。ゲップは出さないように我慢して大人しくしている。必要なところで医師は腫瘍や異常の有無を確認したり写真を撮ったりしている。苦しい思いをしている私には見えないし、そんな余裕はない。唯一の頼みは看護士さんが背中や肩を優しくさすってくれていること。

ヨダレじゅくじゅくのまま検査は終わった。所見では異常なしとの言葉に安心して処置台から降りる。液やヨダレを拭き取り洗い、一連の検査が終わる。何もなければ一件落着。これで異常が見つかれば心は揺れ動く。健康診断とは多くの人にとって、「おおむね健康であることを確かめるための診断」であって、「不健康な兆候があった場合に即治療に向けて動きだすための診断」ではない。異常があるという可能性はあらかじめ考えていないものだ。だから「要精検」となった人が追加検査を恐れるのである。

ともあれ、健診センターが用意してくれた昼食の弁当がおいしかった。胃にゆっくりとしみ通っていくような心持ちがした。
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