通り魔を避ける手段は運ばかり [2014年03月05日(Wed)]
千葉・柏で起こった通り魔的な強盗殺人事件。殺人者は、4人の男性に対し次々と金を要求したり車を奪ったりした。二人目の男性は腹や背中を幾度も刺されて殺されるという惨劇となった。目撃情報によると、狂気にも殺人者は笑いながらめった突きしていたという。全くもって信じがたい事件である。
もしも私の身に生じていたならば、どうしていたことだろう。刃渡り30センチ以上の包丁を振りかざして殺人者が向かって来たとしたら、アドレナリンは全開。全身はガチガチで逃げることもままならなかっただろう。我が身の不運を嘆く前に、怒りに身を震わせる前に、何がなんだか訳がわからぬ状態でパニックになっていたにちがいない。 この厄災は避けることはできなかったのだろうか。その場にいたという不運は、どうにもいたしかたない。挙動不審者が目に入れば道をよける。道路を横切って反対の歩道に向かう。場合によっては踵を返してもと来た道を引き返す。少々遠回りしてもよしとしなければなるまい。歩きスマホなどもってのほかである。 人々が集まって、なんだなんだ?と様子をうかがっている場所には近寄らない。君子危うきに近寄らず、である。先日中国雲南起こった無差別殺傷事件の際には当てはまるだろう。そうした心がけが、不慮の災難に遭うことの確率を低めるかもしれない。しかしそれと引き換えに、興味深い見聞からは縁遠くなるだろうし、誰か助けを求める人の声に耳を傾けて手助けすることはできなくなるだろう。それもまた残念なことだと思う。このジレンマを解決する手段はおそらく、ない。 (写真は田んぼに咲いていたハコベ系統の花。おそらく…) |