呻吟しため息ついて文を編む [2014年01月22日(Wed)]
本の面白さを伝える本屋のPOP。有隣堂の名物書店員梅原潤一氏がこのように話していた(月刊事業構想2014年1月号「特集グロースハッカー」)。
≪単なる情報の垂れ流しにならないように気を付けています。読んで泣けますではなく、自分がなぜ感動したのか、面白いと思ったのかを考えながら、あくまでも“買いたくなる”言葉を探します。そして、言葉は平易なものを選び、客観的な目線で本当に本の魅力を伝えることができたかを常に検証します。(中略)引用文を使った広告などを見かけますが、その本を読んでいない人にとって、引用文は無意味ですから≫ 人に読ます文章全体に通じることであろう。「感動した」「美しい」「よかった」……、わたしもよくその表現に逃げるのだが、感動や美をどう伝えたら、相手に感じてもらえるのだろうか。 そもそも、日々くりかえしばかりで代わり映えのしない生活に感動はあるのか……、ある。明らかにある。絶景地や伝統的な文化遺産に囲まれて暮らしているわけではないのに美はあるのか……、ある。身近にこそ美はある。 それを伝えられる文を書きたいと思うのだが、現実は難しい。それでも、あえぎ呻吟する中から文にきらめきと味がでてきてくれたら嬉しく思う。いずれそうなると信じよう。 |