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ポスターの美女は斜めにあでやかに [2013年09月10日(Tue)]

__tn_20130910184404.jpgポスターの美女が微笑んでいる。ポスターのアイドルが抑えた笑顔でニッコリしている。アイラインが厳しめの美女は少し挑戦的で笑っていない。

ついさっき、化粧品店の店頭でポスターを見ていて感じたことだ。西洋のモデルも、日本の美形女優も、一様に斜めに視線を向けている。カメラを斜め横に見て、上を見上げたりしているが、いずれも45°か60°くらいの位置から写っている。なぜ正面から撮らないのだろうか、疑問に思った。

斜めからの視線は媚びる視線を生む。ねえ買ってちょうだい、私はこんなに綺麗でしょ? あなただって一緒にこうなれるのよ、どうですか、あなたも。そんな媚びた言葉がモデルの目から発せられるような気がする。媚びるまでのことはなくても、強い自己主張はほどほどにして、可愛らしいでしょ? あなたもきっとこうなるよ、と買い手の気持ちをくすぐっていくのであろう。

一方で正面からの視線は、前を見据えた目がまっすぐに届く。夾雑物なく、強めに届く。あなたのためよ、わたしは真剣よといった純粋な気持ちはしっかりと感じられる。いかんせんキツイ視線になってしまう傾向がある。しかも、相手から正面の顔を眺められるということは、顔の欠点をありのままさらすことになる。正面は欠点を露にしてしまう。

ところが斜めから眺めると欠点が隠れやすい。陰影ができたり、頬の膨らみや鼻の形がアクセントになったりして、場合によっては欠点を隠すばかりか、チャームポイントにすることだってできる。

カメラマンに向かって美女たちは様々な表情と姿態で自分をあらわす。どんな有名女優であろうが、強靭なスポーツウーマンであろうとモデルとして満開の自己を表現する。慣れない初々しいモデルさんであっても、表現する喜びに浮き立つという。気がつかなかった自分の側面を、この斜め目線は表しやすいと言えるのかもしれない。

その商品を買って装う女性たちは、イメージした自分になれるよう努力する。叶う場合もあるし、失敗することもある。その前哨戦をモデルさんたちはポスターの中で演じてみせる。そう考えるとポスターの中には、過去もあれば未来もあると感じられる。
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