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チャレンジドの「地域で生きる」を考える

このブログは、スウェーデンのニイリエが障害者の地域生活の在り方について分かりやすく示した「ノーマライゼーション八つの原則」の考え方を基本的な理念として、チャレンジド(※)の地域での普通の生活がごく当たり前になり、共生社会が実現することを目指した具体的な行動や行事・事業・研修・提案・要望等の活動について、福市繁幸が(社会福祉士・精神保健福祉士・NPO佐賀県地域生活支援ネットワーク代表理事、佐賀県肢体不自由児者父母の会連合会会長の立場で)記録しています。
年間行事の「チャレンジドフォーラム」「サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者研修(基礎・実践・更新)」についても案内しています。
※チャレンジド=障害者を表す米語。障害者・難病の方々・自閉症/発達障害など地域生活をするにあたり様々な挑戦をする機会が与えられた選ばれた人たちの意。


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介護職に医療行為 [2009年06月11日(Thu)]
6月11日の新聞に、「介護職に医療行為」の大きな見出しが出た。まちにまった指針作りがはじまった。
きっかけは、要介護度の高い高齢者が多い特別養護老人ホームの実態調査で、事実上看護師を24時間配置できず、午後9時から朝6時にかけてのたんの吸引は、介護職が実施しているのが83%にのぼっていたことがわかったからだ。

ルールは既に特別支援学校の教諭が実施できるように作られていて、ほぼそれに準拠して作られるだろう。いままで小出しにしてきたのをやめ、当然介護職全体のルールとなるべきである。

ルールは、簡単に言えば医師や看護師による研修を実施し、医師の指導と指示、そして本人や家族が同意すれば、職員が所属する法人が責任を持った形で実施するというものだ。

医療的ケアは少なくとも高齢になってからの話だが、すべての人が関係してくる。難病や重度の障害者にとっては一生の問題だ。

医療的ケアを医師や医師の指示を受けた看護師しかできないとうたっている医師法は、現場の実態にあわせて、中学生でもわかるように早く改正したほうがいい。

地域で生きることをすすめるためには、こういう根っこの扱いをなるべく早く取り組んだほうがいい。研修を義務付けて医療看護師という制度を設け、ただでさえ不足している医師や看護師に限ることなく、医療を展開している諸外国に早く追いついてほしいものだ。

障害者の地域生活をすすめるためには欠かせない地域医療や医療的ケアの扱いを早く進めないといつまでたっても「地域」が近づいてこない。

タイミングが不思議といいが、本日は金立養護学校で医療的ケアについて保護者の立場で話をさせていただく機会を得て、先生による医療的ケアを介護職に先立ってはじめていただくことをお願いした。何よりも児童生徒の理解をすすめるために。
重症心身障害者も利用できるケアホーム [2009年01月18日(Sun)]
長女朝美は重症心身障害者であり、生きていくためには経管栄養(医療的ケア)が必要だ。
医療的ケアの必要な重症心身障害者も、大規模な施設(医療機関)ではなく、在宅か又はなるべく在宅に近い環境で一生を過ごしたいと思っている(はずである。いや、そうであるに決まっている。)。

1月4日、ついに長男に続いて、しかも親の希望を守り、年齢の順番で、長女が独立した。
独立までの経緯(医療的ケアに対応できる重度障害者グループホーム完成までの道のり)について、全国肢体不自由児協会の機関紙「はげみ」に投稿したのでここにも掲載したい。

4月スタートの障害者自立支援法三年目の見直しには、経験を踏まえて、下記について提案している。
・医療的ケアの必要な人も、ケアホームを利用できるように、看護師配置に対し加算措置を講ずること。
・住宅手当てが必要であること。
・ホーム改修には、十分な国庫補助制度(補助基準額1500万は必要)が必要であること。(今回の改修は、日本財団の510万円、佐賀県の350万円の財政支援を得て可能となったものの、建築基準法の改正、消防法の改正、都市計画法の改正の影響を受け、すべてにおいて経費が割り増しとなった。1500万円の基準額が必要だ。)



1 ひびきホーム和音の誕生まで(全国肢体不自由児協会機関誌「はげみ」投稿)

hibikihomewaonhagemitoukou.doc





2 ひびきホーム和音平面図、職員配置

hibikihomeheimenzu.xls





3 ひびきホーム和音案内図

hibikihomeannaizu.doc






養護学校における医療的ケア [2007年04月27日(Fri)]
佐賀県の肢体不自由養護学校である金立養護学校や北部養護学校には、看護師さんが嘱託で配置されており、医療的ケアを担当されている。
看護師の配置に至るまでの経緯を、気が向いたら書いていこうと思っている。
実現のためには多くの関係者の多大な時間が必要だった。そして、実現に向けて具体的に動き出すために必要だったのは、2人の人物である。藤木卓一郎氏と古川康氏である。

娘は今、養護学校を卒業し、社会福祉法人スプリングひびきの生活介護を利用している。
生活介護事業の場合、看護師を置くこととなっており、昼間の食事のときの医療的ケアである胃ろう(内視鏡を使っておなかに作られた小さな口)からの食事(経腸栄養剤の注入)については、看護師の仕事となる。
ただ、夜のケアホームには看護師配置の制度設計とはなっておらず、親の介護力がなくなったときは医療が中心の重心施設にいくしか選択肢がないというのが現状である。
私は入院の経験がないが、入院の付き添いは結構してきたのでよくわかるが、重心施設は夜の生活の場ではないと思っている。重症心身障害者であり、医療的ケアが欠かせない人が地域で生活するために必要なものは何だろうか。考えていきたい。
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