2024年08月13日(Tue)
第3回 防災学習会「守りたいひとがいるあなたに いま知ってほしい」に参加しました。
こんにちは、スタッフの水原です。
7月14日(日)にサポセンで開催された「防災学習会」に参加しました。
主催したのは、一般社団法人 三陸&東海防災フォーラム伝です。団体では、東日本大震災をはじめとする様々な災害から学んだことの伝承、防災・減災・復興に取り組む人づくり、防災意識の向上・地域連携の促進を通して、安心して暮らすことのできる社会の実現に貢献することを目的に活動しています。
「防災学習会」では、一般社団法人 三陸&東海防災フォーラム伝(以下、「伝」) 理事 千葉久美子さん、そして児童文学作家でコピーライターでもある佐々木ひとみさんのお二人からお話をお聞きしました。
▲講師の千葉さん(左)、佐々木さん(右)
〜「伝」理事の千葉さんのお話〜
千葉さんは、元小学校教員です。東日本大震災後に仙台市内小学校で防災主任・研究主任として「防災教育」に取り組みました。目指したのは、「子どもたちを自立させる」「災害時に生き抜く子どもを育てる」です。
千葉さんの様々なお話の中から、参考になったお話をご紹介します。
小学一年生向けに行った「防災バックづくり」では、子どもたちが考える「自分が大切だと思うもの」をバックに入れます。例えば「おばあちゃんが病気だから、おばあちゃんの薬」「自分の大切なぬいぐるみ」。大人からすれば、「ぬいぐるみなんて役にも立たないモノを入れて!」と言いたくなるかもしれませんが、「そうではない」と千葉さん。災害のような非日常の状況においては、「自分が普段大切にしているもの(こと)があることで、 ”自分を取り戻す” ことができる」と話してくださいました。
〜児童文学作家の佐々木さんのお話〜
佐々木さんは、児童文学作家でコピーライターでもあります。
「ぼくんちの震災日記」は、佐々木さんの作品の一つです。とある家族4人が、震災後4日間の在宅避難の日々を、「たいへんな日々」ではなく「がんばった日々」に変換できるよう過ごしていくお話です。佐々木さんからお聞きしたのは、この作品に込めた「心を備える」についてです。
▲「ぼくんちの震災日記」はサポセン図書でも扱っています♪
佐々木さんは、震災後の経験を手書きのメモで残しており、一部を読み上げて当時を振り返りました。発災直後、佐々木さんが実家に家族を迎えに行くと「あなたたちだけ逃げなさい」と言われ、説得して一緒に避難したこと。友人と「頑張ろう!」と励まし合ったこと、、。「どんなに混乱した状況でも、ないがしろにして良いことなどなかった」と話し、「防災用品を備えるように、”心も備えよう”」と呼びかけます。「心の備えがあれば、いざという時に自分のチカラを引き出し ”自分を取り戻す” ことができる」とし、だからこそ物語で描いたように「 『たいへんな日々』を 『がんばった日々』に上書きすることができる」と話してくださいました。
〜非常時における大切なこと〜
千葉さん、佐々木さんのお話で共通していたのは、非常時も「自分を取り戻すこと」の大切さでした。そのためにも、防災教育や、心の備えが役に立ちます。千葉さんの防災教育は、子どもたちが "自分で考えること" が中心ですが、この実践で子どもたちの「自己肯定感」が高まるという効果もあったそうです。今回の防災学習で学んだ具体的な取り組みの他、自己肯定感が引き出す ”生きるチカラ” についても知る機会になりました。ありがとうございました。
▲参加記念として、佐々木さんの著書「マチモリ」と「夢☆宇宙米おにぎり」をいただきました
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一般社団法人 三陸&東海防災フォーラム伝では、
「東北大学学習支援センターSCC」の取り組み、「誰でもセンセイ、誰でも生徒」をスローガンとした生涯学習イベント「夏セミ2024」(東北大学サマーセミナー)に参加します。
日時:8月18日(日)3時限目:14:40-16:10
場所:東北大学 川内キャンパス 講義棟C棟
内容:「地域と連携した防災教育〜防災教育モデル校の取組〜」
一般社団法人 三陸&東海防災フォーラム伝
主催:SCC(Student Community College)・東北大学学習支援センター
「夏セミ2024」 詳細はコチラ↓
https://tu-scc.notion.site/summer-seminar-2024-1dca87b9b2754e8daf302d5066d1930f
「東北大学学習支援センターSCC」の取組みは、現在サポセン1Fマチノワひろばで展示中!!
8/30まで!東北大学学習支援センターSCCの取り組み紹介!〈マチノワひろば展示〉
https://blog.canpan.info/fukkou/archive/4542
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