2021年01月17日(Sun)
くじらのおなかからプラスチック<プラスチックとはどんな物質?なぜこれほど深刻になってるの?>〜サポセンブックレビュー〜
![]() こんにちは、スタッフの于楽(う らく)です。 サポセンの図書コーナーから、オススメの本をご紹介します。 今回、ご紹介する本はコチラです。 クジラのおなかからプラスチック ![]() 海に生息しているクジラが、陸に住んでいる人間の捨てたプラスチックの袋をたくさん飲み込むことが起きているほど、今はプラスチック汚染が広がっています。 海洋物理学の研究者にしてサイエンスライターの保坂直紀さんによって著された本書は、そのプラスチック汚染について詳しく解説しています。汚染が拡大している現状だけでなく、そもそもプラスチックとはどんな物質なのか、なぜこれほど深刻になっているかも含めて、プラスチック汚染の全貌を明かす一冊です。 子どもにもわかりやすいように、比喩的な表現を多く用いる平易な文章で書かれていて、写真やイラスト、図表もたくさん載っています。プラスチック汚染が拡大するしくみやその深刻さを直感的に伝える、大人が読んでもとても有益な内容です。 たとえば、プラスチックが大量に使われるようになった1950年から2015年まで世界で生産されたプラスチックの量は83億トン。それについて、本書では、統計数字だけでなく、アフリカゾウ約14億頭の重さに相当すると説明して、その量の甚だしさにハッとさせます。 また、プラスチックごみを減らすために、私たち一人ひとりができることも教えてくれています。それと同時に、資源の節約の観点から、プラスチックの使用を減らすだけではなく、プラスチックに頼り切っている私たちの暮らしや社会のしくみ全体を考えて見直すことも提言しています。 本書を読んで、プラスチック汚染とそれにかかわる社会問題を考えてみませんか。 ---------------- 著者:保坂直紀 発行所:旬報社 ---------------- ![]() サポセン図書コーナーには、「何か始めたい!」方のヒントになるもの、市民活動の参考になるようなもの、様々な図書がございます!貸出期間は2週間で、1人1回につき2冊までお貸出ししています。 スペースの関係で閉架しているものが多くなりましたが、引き続きサポセン1階「マチノワひろば」に貸出図書を設置しています。なにか書籍をお探しの場合は、スタッフまでお気軽にお声がけください。 ![]() |