2025年03月07日(Fri)
能登半島地震から学んだ自助・共助の大切さ<災強のすけっと>ぱれっと取材日誌
こんにちは。スタッフの松村です。 ぱれっと3月号では、地域の防災力向上に取り組む学生団体災強のすけっとの浦尾樹正さんにお話を伺いました。 ▲照れくさそうに取材に応じてくださった浦尾さん ![]() 災強(さいきょう)のすけっとは、災害医療を学ぶ医学生たちが2023年に立ち上げました。 町内会などに向け、防災イベントの企画運営、防災啓発パンフレットの作成などをすることで、「災害に強い社会」を目指して活動しています。 浦尾さんは、東北医科薬科大学の医学部の5年生です。「将来、災害医療に従事したい」と、医学部に入学しました。 地域で防災イベントを始めるきっかけになったのは、2024年1月1日に発生した能登半島地震です。発災直後、医療支援のサポートで石川県に行った際に目の当たりにしたのは、公助の限界でした。地震で道路が損傷を受けて通行が難しくなり、孤立した避難所で感染症が蔓延してしまったのです。 浦尾さんは、「医療支援に入れないこともある。地域の人たちが互いに命を助け合う共助の重要性を痛感した」と振り返ります。 仙台に戻り、共助のベースとなる地域防災力を高めようと活動をスタート。 まずは、つながりのあった町内会の会長や防災担当者に、防災対策の実情と課題のヒアリングを実施。地域防災における課題は、高齢化に伴う防災活動の困難化と、東日本大震災を知らない世代への防災教育の不足であると気づきました。そこで、学生と地域住民が一緒に企画運営する体験型ワークショップを実施しました。 企画は、町内会の防災担当者と一緒につくることを大切にしています。実施当日は、地域の人たちに加え、学生たちが運営をサポート。浦尾さんは、「町内会の方々にとって、活動をはじめる一歩が大変です。今回の手応えが、今後の地域防災活動の起爆剤になったら」と願います。 ![]() ![]() 自分たちのまちを防災という目線で歩く冒険企画。 ![]() ▲町内会の人や学生が、地域の子どもたちの冒険をアテンド スタート地点で、みんなで防災バッグを詰め、冒険スタート。 川沿いを歩いているときは、水害が危ないね、なんて話しながら進みます。 道すがら仕掛けられた6つミッションをクリアしながらゴールを目指します ![]() ![]() ▲ゴールでは、ミッションの答え合わせ ![]() 浦尾さんたちメンバーが大切にしているのは、「お勉強感」を減らすこと。地域のことも、防災知識も、教えてもらうのではなく自分で考えて答えを見つけるから楽しいようです。 他にも、自分の身の回りの防災対策がどれほど出来ているかというチェックシートを作成し、町内の回覧板に同封し配布するなど、啓発活動を続けています。 ぱれっとでは、活動のことだけでなく、浦尾さん自身の活動への思いや、そもそも災害医療を志した理由などもたっぷり掲載しました! ![]() --- ![]() 「仙台若者アワード」は、若者がより活躍できる仙台をつくるために開かれている表彰イベントです。こちらもぜひご覧ください。 ![]() ![]() ![]() ![]() |