2022年09月13日(Tue)
聞こえているのに聞き取れない、悩み持つ人がつながる場所に〜ぱれっと取材日誌〜
こんにちは。スタッフの大泉です。 サポセンのニューズレターぱれっと9月号の「市民活動突撃レポート!」では、東北APD/LiD当事者会(以下、当事者会)をご紹介しています。 「ぱれっと」はこちらからご覧いただけます!→バックナンバー APD/LiD(聴覚情報処理障害/聞き取り困難)とは? 音を収集・感知する機能は正常にも関わらず、言葉の内容の理解が難しい障害です。例えば、言葉の一部が抜け落ちて聞こえたり、雑音が多い環境では聞き取るべき音を絞って聞くことが難しかったりします。 実際には、どう聞こえているの? 同じAPD/LiD当事者でも、聞こえ方や症状、困っていることには、一人ひとり違いがあります。取材では、副代表の方の聞こえ方について、実際の場面でいくつか教えていただきました。 例えば… ・飲食店でのアルバイトでは、次このオーダー入ります、このテーブル行ってください、と口頭指示を出されると、「次…入ります」「…てください」というように聞こえる。一部の音や決まったフレーズしか聞き取れない。 ・友達と遊ぶ時は、静かな室内では聞き取れるけれど、BGMや車の音、人の声などでガヤガヤしている街中では、隣にいる友達の声でも聞き取れない。 情報をシェアしてみんなで考える交流会 当事者会は、聞こえづらさを感じる人のため、悩みや日常生活を送る上での工夫を話す交流会を開催しています。交流会では、例えば、聞き取りのために、ノイズキャンセリングイヤホン(デジタル耳栓)を使う方法などを話し合います。イヤホンで、車が通る音や空調の音といった余計な音を小さくすることで、友達の声に集中して聴きやすくなることもあるのだそうです。今後の活動を引き継ぐ副代表は、「こうしたらいいという解決策はないです。自分の聞こえ方に合った方法を探っていくしかない」と、話します。 ひとりで悩まないで。交流会に込める思い 認知度が低く、当事者自身気づかずにいる人も多いAPD/LiD。聞こえづらさのため、コミュニケーションを取ることをためらうなど、日常で困りごとを抱えていることもあります。副代表は、「たった一度の交流会でも、良い方向に変わることがあるかもしれない。聞こえ方で困っている人とつながりを持ちたい」と呼び掛けています。 ★東北APD/LiD当事者会 最新情報はこちらから→東北APD/LiD当事者会(@tohoku_APD2) ★知っていますか?「APDマーク」 ハテナ耳のコアラが描かれたこのマークは、持ち主がAPDであることを伝えています。学校や職場、あなたの周りでこのマークを見かけたら、静かな場所で話したり、一対一で話したり、文字で伝えたりしてください。もっと知りたい方はこちら→APDマーク公式サイト |