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2015年06月29日(Mon) 大学生がつくる被災地の未来


仙台市若林区荒井の空き地に、なすにトマトにピーマンなどカラフルな野菜が描かれた軽トラックがやってきた。復興支援団体「ReRoots」(リルーツ)が開催している野菜の移動販売「若林区とれたて野菜お届けショップくるまぁと」だ。乗っていたのは大学生2人。後から、原付バイクと自転車での2人も到着。地元の主婦や子どもたちも集まってきた。毎週土曜日の14時〜15時。この場所に来れば、地元の農家が作った野菜を安く買うことができることを、近所の人たちは知っているのだ。

販売をしていた大学生、大里武さん(19)もReRootsのメンバーの一人だ。京都府の出身。東日本大震災は高校生のときに起きた。東北の状況をニュースでは知ってはいたが、特にアクションを起こしたわけではなかった。そんなとき、宮城県で行われた全国の高校生が集う会議に参加。初めて実際に震災を経験した人の話を聞いた。「自分の同じ年齢の人たちがこんな経験をしているなんて」。衝撃を受けた。

東北大に入ったのはそれだけが理由ではないが、「あのとき感じた想いもあった」と打ち明ける。大学1年生のときに先輩に誘われ、ReRootsに参加。活動を通じて若林区内の地区ごとに開催される祭りや防災訓練などの行事にも顔を出した。子ども時代は地域の集まりに参加した経験がなかったが、昔からある地域の豊かなコミュニティにReRootsの活動を通じてはじめて触れた。

ReRootsは震災直後から人の手でないと取り除くことのできない、田畑の細かなガレキ撤去のボランティアを続けてきた。田畑のガレキがなくなり作物を作ることができることになった今後の目標は、生産者の皆さんの自立を助けることと災害公営住宅の新しいコミュニティづくりだ。震災直後から一貫して続けている農業支援を軸に、若い力は今後も被災地支援に飛躍し続けていくだろう。

(仙台市宮城野区 今野くに江)