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2015年06月29日(Mon) 地域交流から防災へ


「防災の取り組みには、地域のコミュニティ作りが大切なんです」。仙台市宮城野区福住町会長・菅原康雄さん(67)は笑顔で語る。2011年の東日本大震災以降、「防災の町・福住町」の防災活動は全国から注目を集めている。

 防災活動を始めたきっかけは、03年の宮城県北部連続地震だ。「自分たちの町は自分たちで守る」の決意のもと、緊急時に使用する地域住民の名簿づくりに取り組んだ。15年現在、名簿には福住町内会加入の全世帯、412世帯1167名が名を連ねる。核家族化や単身世帯の増加などが進み地域社会の希薄化が指摘される中、福住町は何故このような名簿作りに成功したのか。背景には、地域活動を通して築いたコミュニティがある。

福住町では、小・中学校の運動会に地域住民が参加することが多く、地域の春祭りや秋祭りなど、イベントが多々ある。新しく町に来た住民と旧来の地域住民が自然と顔なじみになる仕掛けだ。だから秋に行われる防災訓練では、住民同士に過度の緊張や遠慮がなく、全員が楽しみながら参加できるのだ。菅原さんは、「防災訓練も地域のイベントや祭りと同じ。住民が日ごろからしていけば、いざという時助け合える」と説く。

 福住町では、震災後新しいアパートが建ち並び、若い夫婦や単身世帯が増えた。趣のある古い街並みの中にも、パステルカラーを基調とした新築の建物が目を引く。福住町の今後の課題は、防災活動を次の世代に繋げることだ。現在、町内会では若い世代を役員に起用し、老若男女が参加できるゲートボール大会や焼き肉パーティーなど、季節の行事以外にも交流の場を増やそうと努めている。核家族も単身世帯も、高齢者だけの世帯も巻き込みながら活動することで、次世代へと続く連帯の輪を広げていく。

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▲「福住町はみんな顔見知り。お年寄りも小さな子どもも安心できるのでは」と語る菅原康雄さん



(仙台市青葉区 照井あゆみ)