冬の旅・菩提樹・スリランカ [2012年02月06日(Mon)]
スリランカの国旗。 右側に4枚の菩提樹の葉。 左の緑はイスラムの色、 サフランはヒンドゥー教の 色であり、宗教への寛容さを 国旗で象徴しているものです。 2月5日、上板橋の真言宗豊山派の 名刹・安養院の本堂で シューベルトの「冬の旅」を聴きました。 演奏はバリトンの河野克典さんと ピアノは野平一郎東京藝大教授。 お見事と言うほかない演奏でした。 お寺の本堂での演奏会ですが、 仏像の前にグランドピアノを置き、 ご住職の平井和成師が司会・進行を務め、 梅津時比古毎日新聞学芸部専門編集委員が 解説するという構成でした。 解説が50分もの「講義」であったのは、 正直言って、いささか・・・でしたが、 演奏終了後はみなさんが大満足して、 お土産のパンジー鉢植えまでいただいて 帰途につきました。 直前までわが「タディの国旗の世界」を 執筆していたものですから、 「冬の旅」→「菩提樹」→「スリランカの国旗」と、 24曲中、この5曲目だけは 少々「妄想」に飛びました。 そして、「お釈迦様がその下で悟りを開いた 菩提樹がどうして 作詞したミュラーのドイツにもあるのだろう」 「昨日お会いした人はウィ−ンに 出発したけど、朝は零下20度だって 言ってたよね」と 思い出したりしてしまいました。 帰宅後、早速、 ウィキペディアを引いてみました。 <ボダイジュ(菩提樹、Tilia miqueliana)とは シナノキ科の植物の一種。 中国原産の落葉高木。高さは10mほど。 花期は6-7月頃で花は淡黄色。 日本へは、臨済宗の開祖栄西が 中国から持ち帰ったと伝えられる。 日本では各地の仏教寺院によく植えられている>。 <釈迦は菩提樹の下で悟りを開いた として知られるが、 釈迦の菩提樹は本種ではなく クワ科のインドボタイジュ (印度菩提樹、Ficus religiosa)のことである。 中国では熱帯産のインドボタイジュの生育には 適さないため、葉の形が似ているシナノキ科の 本種を菩提樹としたと言われる>。 <またフランツ・シューベルトの 歌曲集『冬の旅』第5曲 「菩提樹("Der Lindenbaum")」に歌われる 菩提樹は本種ではなく 近縁のセイヨウボダイジュである>。 うーん、なるほど、納得です。 仏教の寺院がこういう 文化活動をされるのは実にすばらしいこと。 池上本門寺の塔頭・実相寺でも、 以前からさまざまな文化活動を続けておられ、 私もなんどかお世話になりました。 なんとも落ち着いた雰囲気で、 河野さんの「冬の旅」は まさにびったりのプログラムでした。 |