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アフリカの年・1960 <完> [2010年03月07日(Sun)]








「TIME」記事はこれで1ページになっている。









「TIME」の記事の最後が面白い。マダガスカルの
高官の談話を紹介している。

“It is very hard to find a combination
that was not already in use.”
He said apologetically of his country’s flag.
“There have been so many new nations
that this is the best we could do.”

(「今まで使われてなかった色の組み合わせを考えるのは
至難のことですよ。新しい独立国が
次々に独立するものですから、
これが精一杯でした」。その高官はすまなさそうに
自国の国旗について話すのでした。)

 この記事は若い私に、世界情勢と国旗について
関心をもっていた私の背中を大きく押した。

 スクラップを半世紀も大事に持っていた自分が
不思議なくらいだ。

 50年ぶりのチリからの津波で、
記憶がいっぺんに身近になった。

               (完)
アフリカの年・1960 B [2010年03月07日(Sun)]






「TIME」(1960年秋)



 下段中央がガボン。
シュバイツァーの著書『水と原生林のはざまにて』から
採ったというガボンの緑黄青の横三色旗は、
アフリカで最も落ち着いた国らしく、変わらずに
続いている。

 カメルーンの国旗にはその後、緑の部分に2つ星が
縦に並んだ時期もあったが、今は中央に黄色い星1つが
付いて、国の統一を表すものになった。

 ナイジェリアの緑白緑の国旗は、
コンペで当時の大学生の作品に決まったものだが、
デザインしたアキンクユニ氏はそろそろ
イバダン大学の教授を引退するころか。

 60年代の後半にビアフラが分離して
長期にわたる悲惨な戦争となったが、
今はアフリカ最大の人口を持つ産油国として
国づくりに励んでいる。

 ダオメは一時(1975〜90)、緑地に赤い星1つ
という国旗の時代もあったが、
いまでは国名をベナンとし、独立時の国旗に戻った。

 但し、この「TIME」誌の図はやや不正確で、
緑の部分の横幅は国旗全体の横幅の5分の2というのが正しい。

 左側の上から3つ、
モーリタニア、セネガル、コートジボアール、
トーゴの国旗は変わらない。コートジボアールの国旗は
オレンジと緑が入れ替わるとアイルランドになるので、
間違いやすいのは今も昔も同じだ。

 上段左から2つめ、人像(カナガ)のついたマリの国旗は
採択された時、大いに驚いた。しかし、セネガルとの
連邦国家の形成がうまくゆかず、1961年3月には
カナガは取り除かれた。

 このころ誕生したアフリカの国々は、
アフリカで最も長く独立を保ってきた
エチオピアの国旗(緑黄赤の横三色旗)を基準に
この三色でいつの日かの「アフリカの統一」を
目指してきた。         (つづく)
アフリカの年・1960 A [2010年03月07日(Sun)]









 50年経って、アフリカ諸国とその国旗の
有為転変を思う。国旗どころか
国名まで変わったり、戻ったりいろいろだ。

 上段中央のオートボルタは国名がブルキナファソとなり、
帝政ドイツと同じ国旗だったのが、赤と緑の横2色旗の中央に
黄色の星1つという国旗になった。

 隣のキプロスは今ではギリシャ系の南部だけの
国旗になった。
 右上のニジェールはそのまま、次のチャドは
国名も国旗(右側・上から2つ目)もそのままだが、
ルーマニアの国旗から紋章が消え、
1878年の独立当時の旗、すなわち、
チャドと同じ国旗になった。

 その下の中央アフリカは一時、帝政にまでなったが、
国旗だけは変わらなかった。

 ソマリアは国連などで国旗はそのままになっているが、
事実上、国家は崩壊している。

 T字型の国旗マダガスカルは変わらず、
旧ベルギー領コンゴは国名や国旗が大きく変わったが、
今、比較的落ち着いている。

 下段右から2つ目のコンゴ(共和国)は一時、
ソ連の国旗のような赤旗に鎚(ハンマー)と鍬と
星というしるしのついた旗で人民共和国だったが、
再び現在の斜め三色旗に戻った。
            (つづく)
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