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秋田弁がピンチ B [2008年10月24日(Fri)]












 作家・西木正明さんは
わが秋田高校の1年先輩にあたる。

『凍れる涙』をはじめ、
私はいくつかの作品を、
感動と感涙をもって読ませていただいている。

 同窓会にもよくいらっしゃるようだが、
私のほうがめったに出席していないので、
未だ面識はない。

 最近、この人が書いたもので
秋田弁について気付いたことがあったので、
下記のはがきをお送りした。

 内容が、下半身に及ぶのは恐縮だが、
これは純粋に、
言語文化学からの関心ゆえ、
また、天下の文藝春秋社発行になる総合雑誌
「諸君!」に掲載された内容であることに鑑み、
小欄の読者のみなさまにおかれては、
何卒、お許しいただきたい。

    ★.。.:*・゜★.。.:*・゜★.。.:*・゜

 冠省
秋田高校の後輩ゆえ、諸君!」11月号の連載につき
率直に一点だけ、お伺いします。

私は秋田弁の語源には、結構、漢語が入っているのではないかと
愚考します。

今回、先輩が「ヘコ(セックス)」としておられるのは、
本来の語源は、(性交)ではないでしょうか。

「先生」が「ヘンヘ」の如しです。

      (中略)

 ご検討いただければ幸いです。

 突然のお伺い、非礼の段はご寛恕ください。
ご指導いただければ幸いです。
                  草々

 さすがに、直木賞作家、あれから10日余たったが、
ご多忙のゆえか、あるいは、愚問には回答に及ばずと
お考えのゆえか、
未だお返事は
いただけないでいる。

 いいんです、東北の人は気が長いんですから。
秋田弁がピンチ A [2008年10月24日(Fri)]










 秋田弁に関する明海大学の調査について、
朝日新聞は次のように報じている。

 秋田弁がピンチだ。秋田の子どもたち(少年層)は
都市部を中心に方言を話さなくなり、
青森や山形と比べ共通語化が進んでいると、
専門家が調査をもとに指摘している。

 調査は、明海大の井上史雄教授(社会言語学)らが
04年、05年に実施、この春、結果がまとまった。

 青森から富山まで主に日本海沿岸の鉄道駅周辺73地点で、
中学生主体の少年層、20、30歳代の若年層、
40、50歳代の中年層、
60、70歳代の高年層の4世代別に1人ずつ、
普段使っている言葉を聞いた。調査総数は約250人。

 「かわいい」を何というか。

 青森はほぼ全世代で、「めごい」だった。
山形は「めんこい」や「めっこい」が目立つ。

 一方、秋田県内では、若年層以上は「めんけ」が多いが、
少年層は「かわいい」がほとんどだった。

 「見ている」はどうか。
青森では「みてら」、
山形は「みっだ」が全世代で多い。

 県内は、若年層以上で「みてら」や「みった」が
交ざるが、少年層は「見ている」か
「見てる」だった。
 
「分からない」についても、
「わがんね」や「わがらね」などの方言が残っているのは、
青森、山形の全世代と県内の若年層以上。

 県内の少年層は「分かんない」が多数派だった。

★ .。.:*・゜★.。.:*・゜★.。.:*・゜

 私など、共通語(標準語)は第一外国語として学んだ世代だ。

 それゆえに、mother tongueである、
秋田弁でこそ微妙なニュアンスを表現できる。

 そんなわけで、今の若い人に、
「英語を第一外国語に、もうひとつ外国語を勉強せよ」
と、私はいつもいう。

 だから、私が英語を第2外国語にしたようなものだ、
キミたちにもきっとできるぞ、英語はと続けて言う。

 嗚呼、それにしても、
我らが秋田弁、せめて関係者は
大事にしましょうよ。

無形文化財なのですから。


     (つづく)
秋田弁がピンチ @ [2008年10月24日(Fri)]










 わが秋田弁がピンチだ。
「子どもは共通語使う傾向にある」と
明海大学の調査で明解になった。
(8月10日付朝日新聞)

 わが高校の大先輩である明石康さんと私とは、
秋田弁で話す。本人同志は、
標準語で話しているつもりでも、
時にはそれが、まるで違うらしい。

 1990年代の中ごろ、先輩が、
旧ユーゴスラビア国連事務総長特別代表をしていたとき、
秋田県知事に立候補するかしないかという
決断を伺わねばならなくなった。

 私は2人の人を同行して、
クロアチアのザグレブまで訪ね、
白人の護衛官が三方に向けて銃を構えている中で、
お目にかかった。

 明解に結論を伺ったが、
同行した2人や周囲の日本人記者たちには、
結論がわからなかったそうだ。

 もう一回、
都内でそういうことがあった。

東京ドームホテルの地下駐車場で偶然出会い、
エレベーターを待ちながら、そして乗ってから、
2人が関係しているある団体の人事について
話し始めた。

2人きりだったからかなり突っ込んだ話をした。

 一階から15人くらいが乗り込んできたが、
こっちは無視してそのまま話し続けた。

 途中で、これは聞かれてまずいと思い、
英語に切り替えた。

 42回だったか、最上階に着いたら、
拓殖大学のS教授、
「途中までのあれは日本語なんですか? 
ぜ〜んぜん解らなかった。でも、英語になってからは
全部解りましたよ」とニヤリ!

 聞かれてはまずい話なので、
あわてて、東京標準語で、
手を合わせて拝み倒して忘れてもらった。      (つづく)
チェコでの日本語教育 [2008年10月24日(Fri)]












 チェコの大学で日本語教師のボランティアをしている、
わが同級生・吉田晃治君からのレポートです。

 日本語教師の体験記として毎回、転載したいと思っています。

 ★.。.:*・゜★.。.:*・゜★.。.:*・゜

今日は、本来の任務について真面目にやっているのかと、
そろそろご心配頂いている向きにご報告いたすべく、
少し大学の様子について触れてみたいと思います。

既報の通り、当大学の日本語学科は5年生が不在のやめ、
1〜4年生で約100人の在校生がいます。

しかし、実質的にはさらに一割以上の学生がいます。

日本語学科に入学した学生は制度上、
もう一ヶ国語を必須科目として選択せねばならず、
2ヶ国語を同時にパスしないと
進級・卒業が認められないからです。

日本や中国に一年留学していたために進級が一年遅れたり、
日本語は卒業資格を得ていても
もう一ヶ国語が未修のため、
別の語学を1年生からやり直したりと言った類で、
実質6年生とか言っています。

この実質〜年生の中に、
日本人かと見まがうばかりの
達者な日本語を操る学生がいたりして、驚かされます。

今週4年生に漢字のテストをやってみました。
『景ショウの地』(3級)
『肯定的に考える』(2級)
等の読み書きで、正解率約80%。

3年生に『人生意気に感ず』を読ませたら
意味が判ったかは不明ですがキチンと読めた学生がいました。

学力は平均3〜4級のように思われます。

教材にはインターネットの新聞記事や
WIKIPEDIAの解説をそのまま使うことが多いですが、
漢字が多く学生には頭痛の種です。

しかし、真剣にメモを取っている態度には、
思わず責任を感じさせられます。

日本の電子辞書があれば便利なのにと
つくづく思いますが、
日本に留学した友達に依頼したとかで
僅かな学生が所持しているのみです。

中古でよいが何とか100個ほど手に入らないものかと
思案投げ首です。

ここの日本語学科の課外組織として
『日本クラブ』と言うのがあります。

現役学生を中心に、OB/OG・日本からの留学生・
私みたたいな存在、
関係者なら誰でも歓迎のようです。

先日新入生歓迎会がありました。

誘われたので、主賓として断るわけに行かないな、
とばかり二つ返事でOKしたら、
“主賓は学生“の誤りで、
私にはしっかりと会費の請求書が
回ってきました(こういうのを身勝手な解釈と言うのでしょうね!)。

場所はチェコでHOSPODAと言う大衆居酒屋です。

参加者50人ほどで、
わいわいがやがやと大いに盛り上がりました。

私のテーブルは主に4年生に取り囲まれ、
プライバシーの追求が始まりました。

少し向こうにアキバ系の赤髪をした女学生がいたので、
矛先を交わさんものと、
『日本ではああいうのを”イカレポンチ“と言います!』
とやってしまった。

それはどういう意味か、該当者は誰か等、
激しい追及にあいました。

アトはご想像にお任せします。

★ .。.:*・゜★.。.:*・゜★.。.:*・゜

 老兵、どうなるかと心配していましたが、
これなら大丈夫のようです。
難民認定の難しさ [2008年10月24日(Fri)]









AOLニュースによればとして
、国際的ジャーナリスとP氏が、
知らせてくれた。

    ■■ ■■□■■ ■■ ■

ミャンマー男性、逆転勝訴 難民不認定取り消す
 ミャンマー国籍の男性が、
軍の機密情報を漏らしたため
帰国すれば迫害の恐れがあるとして、
難民と認めるよう求めた訴訟の控訴審で
東京高裁は23日、
請求通り、
難民不認定と退去強制の処分を取り消す原告逆転勝訴の判決を
言い渡した。

原告のブアル・フレさん(57)が、
軍との衝突での死者数を周辺に話し、
反政府ビラに記載されたことが迫害の理由となるかが争われ、
渡辺等裁判長は「軍が迫害する恐れは十分ある」と判断。

  ========================================

 Pさんからのコメントも付いている。
「狭隘な日本の裁判官も
あのミャンマーの惨状が報道されてから
遅まきながら
頭の切り替えが出来たようですね。

それとも
担当裁判官が
たまたま視野の広い
世界水準から見ても
恥ずかしくない人だったのでしょうか」。

 私はこの種の判断は、多少疑わしい程度のものなら、
日ごろの日本での生活状況などに照らして、
日本社会の負担にならない限り、
受け入れる方向で対応してほしいと考える。

 もちろん、不法滞在には厳格に対応してもらいたいが、
その人が日本を嫌悪するだけの結末になることのほうが
残念に思う。

 ただ、この裁判長はともかく、
とかく裁判官は国際情勢に疎い傾向がある。

 私のよく知る人も、日本語の新聞の国際面さえ
読まないことを”自慢”している。

 私も賛成できかねる「裁判官制度」は、
そんな「常識」の不足を補おうとして
案出されたものなのだろうが、
それで必要にして十分だとは思えない。

 プロとしての裁判官そのものの広い教養と
法的知識、判断力の練磨・向上に期待したい。
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