旗手は、南アと米国 [2008年08月09日(Sat)]
南アフリカ共和国 ノルウェー アメリカ 中国 国旗図版に大小があるのは、筆者のPC技術の限界によるもの。 旗手は、南アと米国の人選に感心した。中国とノルウェーもいい。 南アの旗手は、義足の水泳選手・ナタリー・デュトワ。今回から正式種目となった10キロの遠泳(オープン・ウォーター、OW)に出場する。 この女性、本来は、競泳の有望選手であったが7年前、交通事故で左足を失った。それでも競技人生を続け、4年前のアテネ・パラリンピックでは5個の金メダル(ほかに銀メダル1個)を獲得した。 今年5月に開かれたOWのW杯で4位、健常者に混じっても五輪出場を果たし、旗手に選ばれた。9月の北京パラリンピックでも沢山の金メダルをという期待を集めている。 他方、米国の旗手は陸上競技選手ロペス・ロモング。スーダン難民として約10年、8年前までケニアの難民キャンプ暮らしを経験していた。米国のNGOの支援でアメリカに渡り、米国籍獲得は昨年のこと。アメリカン・ドリームをかなえての旗手だ。1500メートル走に出場する。 ノルウェーの旗手は黒人。ノルウェーはかねて各地から難民や移住者を受け入れてきた。異文化の刺激を得て、ノルウェーの文化を多様で熟成したものにするという国策はすごい。 中国チームの行進の先頭にいたのは、四川大地震に際し、自ら頭を負傷していながら歌を歌って被害者を慰め、激励した9歳の「英雄少年」。 さて、日本。私はもとより「愛ちゃん」の大ファン。しかし、日本は人気本位で旗手の人選をしたのかと、いささかすんなり喜べないものを感じた。 「日の丸」とともに中国の「五星紅旗」を各選手が持ったのはいいが、2016年に東京でのオリンピック開催を本気で狙うなら、「五輪旗」もいっしょに掲げても良かったのではないか。 |