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北方4島の名称変更の愚 [2012年08月04日(Sat)]
P7300483.JPG

国後島の中心・古釜布港




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国後島の観光名所・材木岩(柱状節理)の奇景


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国後島でオホーツク海に触る筆者。気温は15度前後。7月27日午前11時ころ。


ロシアのナショナリズムがまた歪んだ形で、露出してきた。北方4島の名称を変更しようという動きがあるのだ。

主導するのは「公正のために!」という、この6月にできたばかりのミニ政党。党員は全国で600人とか。これが10月のサハリン州議会選挙で北方領土に住む有権者の支持を得ようとして、島内で島名変更のための「世論調査」を行うという企みと報道されているが、これは実態を知らなすぎる話だ。

第1は、ハボマイ、シコタン、クナシリ、エトロフは言うまでもなくアイヌ語に由来する名称で、日本語の歯舞、色丹、国後、択捉ももちろん当て字、これは世界的に周知されている。それを今更変更というのは、世界に迷惑をかけることで、「公正のために」反対である。

第2は、既にロシア社会にあっても、よくもわるくも65年間も定着した呼び名であり、無用な摩擦につながることはロシアの良識が認めまい。

第3は、州議会選挙の票を獲得しようと言っても、北方4島の人口はせいぜい1万7千人程度。そのほとんどがプーチン支持の「統一ロシア」。そして、4島は南サハリンの港町コルサコフ(大泊)と同じ選挙区であり、これまでの州議会選挙でも、独自の候補者を立てることさえできず、当然、島の住民からは州議会議員を出したこともない。むしろ、特別に1名の州議会議員枠でも作ってこの地区からはかならず1名の議員を出すことができるとでもしたらいいと思うが、これは「敵に塩をおくる」類の話。

第4は、北方領土に現実に居住している人たちは、今さら、タタキ台として示された「歯舞群島=ルースキー群島」、「色丹島=美しい島」、「国後島=コサック」、「択捉島=大鮭島」のような何のなじみもない名称に「故郷」の名を変えられることを望んでいない。

さらに第5は、これに伴う日露関係の決定的悪化をクレムリンが喜ぶわけがないということだ。

ロシアに限らず、ナショナリズムは時に、走らなくてもいい時に暴走する。

日本としては今は時期を待つべき時。日露関係を進めるには、まず、日本の政治が安定することが最大の条件であるからだ。
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