
40年前の拙著
[「Rokta O Kada](血と泥と)のベンガルゴ版表紙。
1991年から翌年まで、私は
国際赤十字東パキスタン駐在代表として、
今のバングラデシュに滞在し、
その記録を
『血と泥と―バングラデシュ独立の悲劇』の題で、
1973年に、読売新聞社から出版した。
国旗以外のテーマによる最初の拙著である。
それが去る4月25日にバングラデシュの
首都ダッカで、ベンガル語になって
出版された。
昨年、NHKの海外放送で数回に分けて
この本がオンエアされたのを知った
バングラデシュ側が刊行してくれたもので、
私はまだ出版社の名前すら知らない。
当時、中立な国際機関のスタッフとして
ありのままを書いたのだが、
勝者であるインドとバングラデシュ側の
思わしくない行為については
最終段階でカットされたところも多少あるらしい。
とりあえず10冊、おくってくれたようだが、
経由地のドバイであやしい出版物とみなされたのか、
8冊が没収され、いま、2冊だけが
東京に再送されているようだ。
40数点ある私の出版物では私が監修した
『地雷ではなく花をください』
(作・柳瀬房子、絵・葉祥明)は
8、9ヶ国語に翻訳出版されたが、
それは例外中の例外であり、
拙著となると国旗の本が一冊と、
国際協力に関するもの1冊が
中国語になっただけ。
40年もの月日を経たとはいえ、
思いもかけず、バングラデシュで
刊行されたのは嬉しい。
NHK国際局の渡辺一弘ディレクターをはじめ、
ご苦労いただいた人たちに感謝したい。
これでまた、当時の関係者と
いろいろコンタクトができるのではないかと
期待している。