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サッチャー元英国首相描いた映画はお勧め [2012年03月25日(Sun)]
P3240286.JPG








予定がキャンセルになったので、
急に思い立ち、六本木ヒルズで
「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」を
見た。

私には全体として
最近ないほどいい映画に思えた。

まず、ストーリーの構成がいい。一人の女性の
人生哲学、政治思想、政局運営
といった公的な活躍と
雑貨店の娘からオックスフォードを出て、
下院選で落選し、その直後に突然、
プロポーズされて結婚し、双子を育て、
夫デニスとの愛おしい日々…

そしてフォークランドへの進攻、
経済不況の中での税制改革で躓き
11年間務めた首相の座を退く。

次に、主演女優メリル・ストリープの
多彩な演技力。中年以降を
同じ女優がやっているのかと疑うほど
姿かたちはもちろんのこと、
動き、話し方、表情、力量感などを
はっきりと演じきっている。

さすがは、アカデミー賞主演女優賞だ。

もう一つ、化粧が素晴らしい。
それを担当した二人もアカデミー賞を授与された。
老齢になった姿をあんなふうに
大画面で変化させうるのかというほど、
肌のたるみやしわ、目つきを「老化」させている。

字幕はを作った戸田奈津子さんは
いつもながら、さすがに上手い。

ただ、1つだけ、
「OXFAM」といっているのを
ただ「慈善団体」と訳しているのは
いただけない。

第2次世界大戦中、
Oxfordの主婦たちが
famine(飢餓)に苦しむギリシャを
助けようとして始まったこのNGOは
今や世界で最も力のある団体として
有名なのであるから、
せめてルビででも表記してもらいたかった。

もう一度、映像に戻るが、
マーガレットの少女時代はモノトーンで
表現したほうがよかったのではないか。

あまりに激しく画面の時代(時期)が
変化するので、そんな感想を持ってしまった。

もう一度見たくなるような、
いい映画だし、
こういう公私とも優れた、
かつ個性的な政治的なリーダーが
あのころはいろいろいたなぁ、と
レ−ガン、ゴルバチョフ、ジスカールデスタン、
ミッテラン、シラク、
そして日本にも中曽根首相・・・と
1980年代を思い出していた。

そうそう、1996年だったか、
笹川陽平日本財団理事長(当時)に随行して
モスクワでゴルバチョフ元大統領にお目にかかった。

ちょうどそこにサッチャー元首相からの
電話が来、元大統領は
しばらく席を外すということがあった。

日本の政治家で首相引退後も
こういう世界の首脳だった人と
連携してきた人というのは・・・
私の知る限りでは、福田赳夫、中曽根康弘の
お二人のように思う。

最近のサッチャーさんはさすがに
老境に入られたそうだが、
英国の最後の栄光を
背負っていた人だったのかもしれない。
個人的ないろいろの思いを抱えつつ。

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