日本医療史の宝庫・彰古館 [2011年05月29日(Sun)]
先日ある方の特別のお勧めとご紹介で 自衛隊三宿駐屯地内にある彰古館を 超博学で超親切な木村学芸員つきっきりの 2時間40分に及ぶご案内で、 見学させていただきました。 幕末以来の旧軍の衛生部隊に関する記録、 いわゆる軍陣医学の軌跡をまとめるため、 史料や資料を集め、整理して展示し、 文献研究をしているところです。 その詳しいことは別に書きますが、 そこでいただいたのがこのお茶。 「自衛隊限定緑茶・整列休め」。 各地の駐屯地や基地、艦船をも ずいぶん訪問した私ですが、 これは初めて見ました。 宮崎県農協果汁株式会社製造と ありますから、2月に見た新燃岳の周辺の 生まれなのかなといろいろ思い出しながら 乾いた喉を潤しました。 濃くて苦くなく、なんとも結構、 これを飲むだけならいつでも自衛隊員に 志願したくなるほどの(?)うまさでした。 お茶の話もさることながら、 我が国の医療史博物館としては最高水準の、 そしてまた敗戦で散逸する中で、命がけで これらの史料や資料を守り抜いた人々のことを思うと、 この大切な彰古館、一部の研究者のほか、 見学する人があまりに少なく、 残念でなりませんでした。 私のよく知っている人では 日赤の近衞忠W社長と同社の総務部長くらい。 ああ、「もったいない」の一語に尽きます。 下手をしたら、どこかの政治家が 「費用対効率」「旧軍に関わるものは何でも×」 とかいって、取り壊しさえしかねません。 自衛隊としてもこの超々貴重な品々をしっかりと 継承し、解析すべく、学芸員の育成、長期採用など 大いに工夫して、まず、 自らここを大切にしていただきたいものです。 お問い合わせは、陸上自衛隊衛生学校広報室まで。 電話:03−3411−0151。 |