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自分にも呆れてます、この批判 [2006年06月30日(Fri)]


こうですよね。








 まずもって6月18日付の小欄を再び掲載したい。

  ☆―――・・・・・・  ☆―――・・・・・・

 昨日の午後、NHKの「そのとき歴史は動いた」の番組担当者から電話があった。

「番組のなかで英国の旗(ユニオン・ジャック)を何人かが振るシーンがあり、旗竿を左右逆に付けてしまった。どうしよう」という相談だった。

 小欄の読者はすでに何度か英国旗の逆掲揚についてはお読みいただいたかと思うが、よくあることなのです。旗竿を左右逆に付けたら英国旗は逆さまになってしまう。

「特にNHKは英国旗を何度も逆掲揚してますね。私だけでも5,6回は抗議していますよ。その都度、全部対応が違いますが・・・」

「出演者を集めなおして今からそのシーンを撮影しなおすことは不可能なんです」

「最悪、テロップでお詫びするしかないでしょう」

「それでは番組としての雰囲気が壊れてしまうんです。英国政府関係者や英国の方が見ればすぐ分かりますか?」

「はい、すぐ分かります。日本人だって少し国旗を知ってる人なら(まして、小欄の読者なら)すぐ分かります。また、分かるわからないの問題ではないんじゃないでしょうか」

「よく考えて見ます」

  気の毒なくらいショゲていたが、さて、21日(水)が on air とのこと。みなさまご注目を!

  ☆―――・・・・・・  ☆―――・・・・・・

  そして私は昨夜、7月に刊行する『従軍看護婦たちの大東亜戦争』の校正でへとへとの状態で、誤字脱字、変換ミスのまま、NHKに直截な怒りをぶつけてしまいました。

  きょうは、いささか冷静になりましたが、やはり、私にはNHKの尊大な体質が許せません。

  先週の水曜日6月21日に放映した、NHKの看板番組の1つ、「その時歴史は動いた」についてです。詳しく書いてみます。題して「幻の大艦隊――イギリス側から見た薩英戦争」での英国旗(ユニオンジャック)が大半の場面でさかさまに掲揚されていたのです。

  採録してお伝えしましたように、NHKの番組担当者はあらかじめこのことに気付いていたのです。

  昨夜、DVDで実際の番組をみましたが、「ユニオン・ジャックを何人かが振るシーン」といった、そんな小さな雑然とした場面ではありません。

  英国のオ−ルコック大使が公使館内で幕府の役人と交渉するシーン、薩英戦争の英国軍艦の中などで、大きな英国旗が逆さまに掲揚されているのです。しかも、場面が変っても何度も何度も出てくるのです。

 ゲスト出演した、私の畏友・小川和久さんは「Show the flag」の話をし、「ユニオン・ジャックを見せることが諸外国の人々を威圧することになる、英国の権威を示すことになるのだ」と話をしています。その英国旗がさかさまでは、威信は丸つぶれです。

 難しく言えば、英国旗は縦横比1:2ですから、公使館で2:3の旗を使っているのはおかしいとか、他にも問題点はあります。砲丸型の鉄の固まりを砲弾にしていた薩摩軍と、「椎の実」型の砲弾の英国軍では飛距離が違うから英国軍は実力が上だったといったようなことを松平定知さんがしゃべっていましたが、これも少しおかしいです。

  両者の違いは、飛距離もさることながら、砲丸型の砲弾はそのまま落下しれゴロゴロ転がるだけであり、破裂はしないのです。それに対して「椎の実型」の砲弾の中には爆薬が詰っていて、着弾後爆発しますから、殺傷能力がまるで違うのです。

  でも、それは「国旗の逆掲揚」とは比較にならないマイナー問題といっていいでしょう。
「国旗の逆掲揚」について、番組では、英国や視聴者にお詫びの言葉一つなく、そのままオン・エアしたのです。その神経の図太さ、否、無神経さに呆れるほかありません。

  「いまさら取り直すわけに行かないし、どうすればいいか」というので、私は「その程度ならばテロップでお詫びして訂正しますとでも書いたらどうですか」と、今思えばいささか安易に応えました。

 するとその担当者は「番組の雰囲気を壊してしまいますので、それもしにくいですね。ほとんどの視聴者は気付かないでしょうし」

「そういう問題ではないんじゃないでしょう。イギリス人なら瞬間で分かりますよ」

といったやり取りをしました。

  ちなみに「まっすぐ、真剣、NHK」が昨今のキャッチ・コピーです。「さっさかさま、尊大、NHK」ではないんですよね。

  ああ、われながらこんな品のわるいブログは書きたくありませんでした。読者に、「まっすぐ、真剣に、お詫びします。
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