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東京と地方 [2007年11月30日(Fri)]




 きょうの夕食会での話。

ある県の県議会副議長A「地方の疲弊はひどいですよ。東京の人は想像も出来んでしょう」

右隣の自然科学者B「仕方ないじゃないですか。栄枯盛衰計り知れずですよ」

その隣の銀行員C「公共投資で地方のインフラ整備をめちゃくちゃ重ねて、もう維持費だって出せなくなってきていますね。われわれ東京のサラリーマンだって大変なんですよ。何十年も満員電車で長時間揺られ、汚れた空気を吸い、高い家賃を支払い、生存競争の厳しさは地方の比じゃないですよ。そうやって日本全体を、いわゆる日本丸を引っ張ってきたんですよ」

A「そんなことを言って地方をほっといたから、小沢さんに全部やられたんじゃないですか」

B「で、小沢という人は地方の再生のために何をしてくれるんですか? どんな妙案を持っているんですか?」

A「何かあるから、乃至あるように思わせたから参院選で大勝利したんでしょう」

C「あなたは地方政治家としてなにか具体案があるのですか」

A「ありますとも。まず、公務員を大事にすることです。50何歳かで退職して、後どうするんですか。その人たちの再就職先をしっかり世話しなくてはいけません」

B「私は反対だな。だって、それでは若い人がいよいよ地方に定着できなくなる。今でさえ公務員は年金に恩給・・・」

C「その年金だって、公務員の人のは全部、正確に記録されてるわけでしょ?」

B「にわかに50いくつかでクビになるわけじゃないんですよ。就職するときにわかっていて公務員になるんじゃないか」

A「ほかに地方では就職先がないからですよ」

Aの隣のD教授「私だってそうですよ。それも最初からわかっているから、地を這う努力をして、自力で今の地位とそれなりの収入をえているんだよ。公務員をこれ以上優遇するのはやめてもらいたいね」

A「それでは、地方は崩壊し、自民党は大敗するよ」

B「大敗して結構。次に民主党も崩壊するでしょうね。それが自然の摂理ならしょうがないじゃないの。政党のために日本や日本国民があるわけじゃないんだ」

A「そりゃそうだけど、みんな地方から離れたら、国が存在しないじゃないですか」

D「人口移動はやむを得ないじゃないかな。いつまでも明治の廃藩置県時代にしがみついておれると思うほうが間違えてるよ」

A「大都市ばかりが点在する日本なんて気持ち悪いよ。安全保障上だって問題だ。農業ばかりでなく、工業製品も地方で生産して都市に持ち込む、海外に輸出する、そうしなくちゃ日本は立ち行かなくなるんだ。地方を大事にしなくちゃ」

C「東京も大事にしてほしいね。生活何とか指数は、いつも北陸や山陰のほうが高くて、埼玉なんてほとんど全項目で最低じゃないかな。勤労層が懸命に働いているというのに報われていないんだ」

B「都民だって同じだよ」

C「それでも平均すれば日本全体はそこそこなんじゃないの? 大金持ちもいないし、みんな小金持ちじゃないの」

A「みなさんが地方の疲弊に全然理解も関心もないということがわかった」

B「理解も関心もないんじゃないんですよ。今の都道府県制をそのまま保って、地方公務員を大事にというようなことでは、日本全体が沈没してしまうということを言いたいんですよ。なぁ、みんな、そうだよね」

.D「極端に言えば、地方の人よ、甘えんなさんな、ということじゃないのかな」

C「それがいやなら、早々に都会に出て苦労を積むことなんじゃないのかな。故郷は遠きにあって偲べばいいじゃないですか。私みたいに」。

 さてはて、おのおの方、この場にいたらどうなさるかな?
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