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日下会長退任、これからもご指導を [2006年04月01日(Sat)]





 東京財団の日下公人会長が昨日をもって辞任した。私は、2001年7月から常務理事としてお仕えし、ご指導いただいてきた。

夕方、ささやかな送別会を財団内で行なった。私が謝辞をかねて乾杯の音頭をとらせていただいた。

 日下さんは「天才型」の人間である。すばらしい直観力、アンテナの高さ、論理のわかりやすさは他に類の少ない人と思う。私は3つのことを学んだと挨拶した。

 第1は、広範な守備範囲である。私のような「経済音痴」(「不経済な人間」)とは正反対、教育・文化・政治・経済なんでもござれというのは、天分とともに、多年にわたる読書量の多さと思考の積み重ねからくるものであろう。

 第2は、多角的ないし複眼的視点である。なるほどそういう見方もあるのか、という思いを何度したことか。
 第3は、柔軟な思考と発想である。規則は人間のためにある、先入観にとらわれるなといつも指導してこられた。

 執筆は多作型である。ほとんど3ヶ月に1冊は著作をものにしているのではないか。論証とか、引用とか、文献検察といったことに重点を置いた学術論文ではなく、だれにでも読ませたくなるような、啓発の書が多い。力作はないが名作は多い。

 これからも、従来の会長室はそのまま使っていただき、虎の門DOJO(道場)、毎月1回の「日下スクール」、東京財団の月刊誌「日本人の力」といった場を通じて、役職員はもとより、広く社会の広範な人々への啓発を続けていただきたい。

 私もまた財団での「隣室の住民」として、引き続き押しかけてはご指導にすがりたいものである。ありがとうございました。

 後任は4月3日の理事会で互選される。




    挿画「早春賦」は、石田良介がはくのご好意で掲載させていただいております。
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