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ブルーバードの子供達

カンボジアで現地の子供達へ教育支援をしています。特に里子支援について、その取り組みの試行錯誤を綴っています。歴史や習慣が違って難しい事もありますが、子供達の成長を見るのはいつもとても嬉しいです。


初めての絵の具 [2023年07月23日(Sun)]
この日もう1つの活動は水彩絵の具を使ったプログラムです。絵の具は色鉛筆や色ペンとまた描く感覚が違います。水を混ぜながら、色を混ぜながら、新しい感覚を体験してもらいました。絵筆が里子の人数分揃わなかったので、タンポも準備して、描くか模様をポンポン作っていくか、常にどちらかの作業はできるようにしました。

タンポでは、全体的に色を散りばめる子や、風景を思い描いて空、或いは草原などをタンポで色付けする子など様々個性を出してくれました。絵筆は大勢の子が緊張したようです。名前もまず鉛筆で下書きをして、筆でなぞっていました。その後、絵が好きな子は積極的に色んな色を使い、太陽や花など筆で絵が描けました。

絵の具プログラムを更に面白くしたいと思い、落ち葉スタンプも紹介しました。葉っぱに色を付けてスタンプするのです。落ちていた葉をこの日の為に取っておいて、乾燥したものを使って紹介しました。すると子供達は自由に雑草などを集めて来て、色々な形を試していました。綺麗な模様ができて喜んだり、予想と違う形になって笑い合ったり、たくさん発見があったようです。

子供達は作品を完成させる事にとても集中してくれて、活動時間が長引いてしまいこちらが心配するほどでした。皆、自分が満足する作品を作りたいのですね。とても楽しい時間になったようですし、作品と写真を撮る際も、誇らしげにしている子供達を見るとこちらも晴れ晴れした気持ちになります。

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詳細な説明とは (2) [2023年07月16日(Sun)]
里子達全員分の質問シートを作成しました。年賀状に、「良い成績だった事が嬉しい」「クラスで〇位だった事が嬉しい」など、同じ内容の事を書いた子達が何人かいますが、少しずつ質問内容を変えました。質問シートを配ると、どうやって答えるんだろう、友達はどんな質問なんだろう、と隣同士で見せ合ったり相談する事が分かっていたからです。

1人1人に作成するのは手間のかかる事ではありましたが、これを機に文章の書き方、説明の仕方をより学んでもらえるだろうという希望があったので、どうしてもやりたいと思ったのです。これまで何度か書いていますが、この子達は一度経験したら次にそれを活かす事ができる、と感じているので、まずその経験をさせてあげる事が大切だと思っています。

成績の事を書いた子達には、
・そもそも学校でどんな授業があるの?
・良い点数だったテストはいつ?
・どの科目でも良い点数だったの?
・なぜ良い成績が取れたの?
・どんな努力をしたの?
・自分にとって、「良い成績」ってどういう事?
などなど、学年によっては掘り下げて聞いてみます。

質問に答える際は、「はい、いいえ」で終わるのではなく、ちゃんと文章として考えてもらう事を確認しました。質問はあくまでブレインストームなので、その回答を全部最終的な作文の清書に盛り込む必要は無く、文章の構成を自分で考えてもらう事も伝えました。

結果、皆なかなか良い作文が書けてたと思います。先の成績の例では、「数学と国語が得意だけど化学は苦手、だから化学ももっと時間をかけて勉強したい。」など意気込みまで書いてくれる子もいて、読み応えが出てきました。今後文章を作る機会には、書き方を応用してくれると嬉しいです。

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詳細な説明とは (1) [2023年07月15日(Sat)]
1月に年賀状を作った際、去年の出来事を書いてもらいました。読み手に状況が分かる程度に詳しく (いつ、どこで、誰と、何をしてどう思った…というような事) 書いて欲しいとは伝えましたが…何分ハガキの大きさです。全体的にそこまで文章の量が多くなかったのが第一印象です。

しかし趣旨をよく理解した子達は絵を描く隙間も無いくらいたくさん書いてくれている事を考えると、文章量の少なかった多くの子達は、何が「詳細」なのかの認識が違うのでは、と思いました。普段、主語や述語の他に修飾語を伴って文章として説明したり会話する機会が少ないのかも知れません。どこまで言えば詳細になるのか、その考え方が違うのでは、と。それで、言われた通りに「11月、学校の皆と先生と集まって、楽しかったです。」と書いても、それが何の為の集まりだったのか説明するまで意識が回らないのかも知れません。

そこで、次の定期訪問である4月には、年賀状の思い出の部分だけ、もう少し詳しく説明してみる練習をする事にしました。その際、こちらで予めその思い出に対する質問を幾つか作っておいて、各自がそれに回答する事で、元の文章に他にどんな情報を加える事ができるか参考にできるようにします。
上の例ならば、
・なぜその集まりがあったのですか?
・クラスで集まったのですか、学校の生徒全員ですか?
・集まりの中で何をしましたか?
・集まりの中でした事の中で、何が楽しかったですか?
という具合です。

これに答える事によって、「11月23日、学年末の試験が終わって、学期を無事終了した事を祝う為に6年生のクラス全員で集まった。皆で踊って、それが一番楽しかった。」
というような文章が出来上がるというわけです。

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