農村では特に画材を使う事は少ないです。ですから色ペンを準備して、大きな画用紙にグループごとにストーリーの絵を描いてもらおうと思いました。
でもなかなか発想して描くのは難しいようです。もちろん、見た事が無いものは描けません。私達は安易に、マネではなくて自分が思うように描いて欲しい、と思ってしまいますが、日々この子供達がテレビや本から得ている情報は日本と比べはるかに少ないでしょう。逆に、もともとの絵本の挿絵を見ながら描くのがとても上手い子が多くて驚きます。
そのほか、カンボジアの子供達の絵の特徴でよく気付くのは、多くの子が線で描くという事です。線で描くのですが、描いたそのものに色をあまり塗らない印象を受けます。そして定規を使って描く事です。興味深いですね。

最後は各グループごとにその絵を示しながらクラス全員にストーリーの内容を発表してもらいます。各グループに読み聞かせで紹介できた絵本が異なるので、お互いにどんな物語で何がおもしろかったかを共有したのです。本の面白さを広げるのが目的でしたが、子供達は普段からそう教わっているのか、「何が学べたか」を必ず発表していました。