秋の訪問で、鉛筆立てを作成しました。日本ではよく牛乳パックで作られているものです。最大の目的は、定規の使い方に慣れる事。こちらの農村部の子供達は、定規で長さを測る、という習慣があまり無いようです。定規は、白紙に文字を書く際まっすぐに文章を書けるように線を引いたり、また絵を描くのに使っています。絵の中で例えば家を描く場合、屋根や壁の線をまっすぐに描こうとして定規を使うのです。個人的に、そのような絵は自由な線で描いて欲しいなと思いますが…。
小学生、中学生、高校生で違う形のペン立てにしました。小学生は三角柱2つ (長1・短1) の、底が菱形のペン立てです。中学生は、三角柱6つ (長3・短3)の、底が六角形のもの。高校生は長・中・短の3種類の三角柱が2つずつ組み合わさった形です。それぞれ図面が違い、年齢が高くなるほど、沢山長さを測る事になります。図面の他に、ペン立ての外側を飾る折り紙も決まった通りに測って切ってもらいます。ですから今回は本当に、長さを正確に測り、正確な形を作る、という事が活動の趣旨となりました。出来上がったペン立ては家で是非勉強に役立ててもらいましょう。
プログラムの中では、コンパスを使う体験、コンパスで正三角形や正六角形を作成する概念も紹介しました。三角形を描く際、分度器を利用する方法も念の為復習しつつ、今回はコンパスで。初めてコンパスを使う子が大半でした。農村地域では、学校内でも児童、生徒自身においても教材が不足している事が多く、敢えてそのような体験は授業から省かれたりするのです。