かねてから、里子達をアンコールワットに連れて行ってあげたいと思っていました。アンコール遺跡群は国の最大の文化遺産であり、国民の誇りです。しかし地域により受けられる教育の内容には差がありますし、かと言って大人になっても一生のうちに実際にそこを訪れる機会の無い人はまだ多いでしょう。殊に里子のいる島では本土に渡って同じ州の市街地へ行くのでさえ、容易ではありません。しかしやはり自国の歴史や文化背景に深く触れる事は大切だと考え、高学年から順に遺跡群のあるシェムリアップ州へ社会見学に引率するプロジェクトを開始しました。
只今里親の皆様の篤いご支援のおかげでこの地域からは49人の子供達にサポートを提供する事ができており、今回はこのうち中学、高校の9人を連れて行く事ができました。
遺跡群ではカンボジア語ガイドさんに付いてもらい、説明を受けながら回りました。アンコールワット、タプローム寺院、そしてアンコールトムでは南大門〜バイヨン寺院〜バプーオン〜ピミアナカス〜象のテラスを見学しました。雨に降られたのでライ王のテラスは通り過ぎながらの説明になってしまいましたが。アンコールワットだけでも見どころがたくさんありますが、その壮大さを感じるだけでも貴重な体験になったはずです。
その後は国の貧困問題解決の為に発足したソーシャルビジネスの施設見学に行きました。伝統手工芸品を製作しており、カンボジア土産の有名ブランドでもあります。その企業の歩みについて説明を受け、手工芸の製作過程を案内して頂きました。
数日間でしたが、歴史や様々な考え方を学び大きく視野が開けた事と思います。1人でも多くの子達にこのような機会を提供できるよう、見学プロジェクトを継続していきたいと思っています。
