3R政策セミナー「すすむ世界の2R政策」開催報告 [2014年12月07日(Sun)]
3R政策担当の瀬口です。
11月27日(木)、青山の地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)で、FoEJapan3R政策セミナー2014 Vol.2 「すすむ世界の2R政策〜資源使用量削減を担保するしくみづくりに向けて」を開催しました。 この2〜3年の間に世界では、廃棄物発生抑制、省資源、CO2削減のための2R(リデュース、リユース)政策が大きく進展しています。しかし、日本のメディア等ではなかなか報道されず、現在進行中の3R関連法改正にもほとんど反映されていません。 そこで、世界の潮流を共有し、政策議論に活かしていただければと企画しました。 まず、FoE Japanの瀬口から、「すすむ世界の2R政策」と題して、最近の各国で進む2R政策の具体的事例を紹介しました。レジ袋については、韓国、イタリア、イギリス、アメリカ各国の有料化やプラスチック袋使用禁止の法制化の内容、それぞれがなぜその政策を選択したのかを解説し、ペットボトルについては、特にアメリカで進む特定エリア内での販売禁止などについて紹介しました。 また、フードロス削減やEUレベルでの発生抑制の計画策定についても、日本の参考になりそうなプロジェクトをご紹介しました。 地球環境戦略研究機関(IGES)の堀田氏からは、「持続可能な消費と生産に向けた国際動向」をお話いただきました。 アジア太平洋地域経済成長などを背景に、資源消費量は増加しており、このままでは、地球が何個あっても足りなくなる(持続不可能)と予測されています。「持続可能な消費と生産(SCP)」は、世界の2015年以降の主要テーマとなっており、国連ではSCP推進のための10年枠組みが開始されています。日本の役割のひとつとして、政策モデルを構築していく必要がある、という重要な情報でした。 そして、環境省リサイクル推進室長の庄子氏より、日本で現在進行中の施策について紹介がありました。 その後の質疑・意見交換では、フロアから活発に手が挙がり、「消費者にコスト負担(罰)を負わせるのとインセンティブ(褒美)を与える方法とどちらが有効か」「プラスチックのごく一部のアイテムをターゲットにする意味は」「他の国で導入できて、日本ではなぜできないのか」などの本質的な議論を行うことができました。 日本独自のサービスに関する価値観が進展を遅らせている部分がありますが、国際的なSCPの枠組みと低炭素社会づくりとの関連からも、資源使用量削減を担保するしくみづくりは必須ということが、改めて共有できました。現在進行中の法改正の議論にもぜひ活かしていただければ幸いです。 ▼セミナーの告知はこちら http://www.foejapan.org/waste/event/141127.html |