「自主的意見聴取会」7/25 in 郡山 [2012年07月27日(Fri)]
FoE Japanの吉田です。20日福島に続き、25日、福島県郡山市でも「自主的意見聴取会」を開催しました。
・日時: 2012年7月25日(水)18:30〜20:30 ・場所: 郡山教職員組合会館 2F会議室 ・参加者: 約40名 ・説明者: 国家戦略室 加藤聖参事官補佐 郡山での意見聴取会では、 ・福島県民はほとんど原発ゼロを望んでいる。この声をしっかり伝えてほしい。 ・ゼロシナリオを求める声が圧倒的だった場合、それは反映されるのか? ・福島の現状を直視してほしい。問題は何も解決していない。 ・経済界ではなく、人々の視点から考えるべき。 ・お金のことしか書いていないが、いのちの問題が忘れられている。 ・すぐに国民投票をやるべき。 と、次々と意見が伝えられました。 加藤参事官補佐からは、 ・みなさんの貴重なご意見を直接いただいた。メモをしっかりと持ち帰り、 戦略室と政策決定者に伝えたい。 ・私に今できることとして、誠心誠意対応したい、 とコメントいただき、最後には拍手で閉会しました。 つぎは、8月1日、福島での政府主催の「福島県民の意見を聞く会」です。 http://kokumingiron.jp/ ※「原発いらない福島の女たち」「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」などで、事前記者会見を予定しています!ぜひこちらもご参加ください。 8月1日(水)13:00〜13:45@チェンバ大町会議室 以下、25日の会について報告します。 ※録画映像はこちら http://www.ustream.tv/recorded/24232571 ◆会の流れ: ・司会:人見やよい ・国家戦略室より、選択肢概略説明 ・吉田より、選択肢提示の問題点 ・質疑応答(疑問点など)、意見交換 ◆質疑応答、意見交換の様子 ●国民的議論のあり方について ・インターネットのみの告知・申込ではやはり限られている。新聞広告を載せるべき。 →自治体との連携は検討している。新聞広告についても、意見を持ち帰る。 ・意見聴取会はだれが運営しているのか? →意見聴取会は、企画は国家戦略室、運営は博報堂に委託している。 方法として不十分ではあるが、それでも国民の意見を聞くことは大事。 両極の意見がある中で、国民の意見を聞いて決めていく。 ・討論型世論調査について、サンプル3000は適正だと思うか? →統計学上、1500サンプルあれば、日本国民の意見を反映するといわれている。 その意味では十分。しかし、方法としては意見聴取会や討論型世論調査だけでも不十分であり、パブリックコメントを募集している。 ・8月末までに決めるというのは、福島の現状がわかっていない。福島の人は ほとんどが原発ゼロを望んでいる。 再稼働をしたとき、野田さんは「安全を確認した」と言ったがどういうことか。 科学的な事故の検証をもっと行うべき。原発は人間には制御できない。 8月末の結論はありえない。 原発が止まったら江戸時代のような生活、といわれていたが、そんなことはない。 停電対策だけすればいい。やることをやっていない。 ・郡山に住んでおり、今も放射能を気にして生活している。なぜ今、バタバタと国民の声を聞いているのか?なぜこんなに期間が短いのか? →昨年の6月ごろに、エネルギー政策を見直すことが決まり、8月ごろから専門家が議論を重ねてきた。大きな方向性としては省エネルギー、再生可能エネルギーを進めていかなければならない。 その方向性を8月末に決める。 ・すぐに国民投票をやってほしい、そして、NOと出たら、原発をとめてほしい。 火力発電はすぐに建設できる。自然エネルギーもある。 とにかく原発を動かさないことが大前提。 ●選択肢の提示に関する意見・質問 ・パブリックコメントについて、原発をやめるかやめないか、をこそ聞くべき ・15シナリオが提示された意味がはっきりしない。2030年以降はわからないという。 根本的に理解されていない中で、単なるガス抜きではないか。民主主義の根本に関わる。 ・経済界に視点を置くのか、民衆なのか?経済界にしか見えない。 ・2030年に向けて、というところが問題。福島の現状を直視していない。 →誠に申し訳ない。気の抜けたサイダーのような議論と感じられると思う。 しかし、将来のエネルギーのあり方を考えていく上で、今議論しなければならない。 ・そもそも原発を進めてきたことが間違い。現状を直視している政府の人がどれだけいるのか? 15、20−25シナリオは現実的にありえない。本当に必要なら東京につくればいい。 子どもの避難の問題、地震国である日本、何一つ問題が解決していない。 これまで進めてきた人を替えなければならない。 これまでも、MOX燃料導入など声をあげて反対してきたが、無視された。 放射性廃棄物の処分、除染などの問題を抜きにしてエネルギー政策は考えるべきではない。 福島県民の声に寄り添ってほしい。 ・原発ゼロを選ぶ国民が大多数いた場合、それは反映されるのか? これまでは経済界のほうばかり向いていた。 今私たちは当たり前の生活ができなくなっている。この思いを持ち帰ってほしい。 →ご意見はもれなく集約し、それを政策判断者に届ける。誠心誠意対応したい。 ・福島に生きるものとしてゼロシナリオは当然の選択。 原発は無責任なものである。 ・シナリオにはお金のことしか書いていないが、いのちの問題が忘れられている。 ・もろもろの問題を抱えているのが福島の現状。現内閣には、福島原発事故の収束宣言撤回を要求したい。すべて、何も解決していない。 ・15シナリオについて、2030年までに、何基を新設し、何期を廃炉にするのか? 福島県民はゼロシナリオだが、他県の人にとってわかりにくい。 ・建設中の大間原発、東通原発は、新増設にはいるのか? →現時点では、新増設の定義は明らかにされていない。 ・子どもたちに現実に危機が迫っている。しかし誰もわからない。 原発は今すぐにゼロにすべき。本当に子どもたちの将来を考えてほしい。 福島のそういう声を届けてほしい。 →貴重なご意見をお聞きできた。きちんと持ち帰って伝えたい。 ●その他の点でも意見が出されました。 ・福島の農家は、出荷停止などで打撃を受けている。このあたりの農家の実情。 さらに、TPPの推進によって日本の農業は壊滅的な打撃を受けている。 ・スーパーでも、べラルーシのように放射能含有値を表示すべき。 ・福島県民ががんになれば、普通の病院ではなく医大に回される。 データをとるだけでなく、治療が遅れるのではないか。この方法はやめるべき。 (吉田 明子) |