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セミナー「フィリピンの日系バイオ燃料事業― つづく地元住民の苦悩」の報告 [2013年11月25日(Mon)]

インターンの大木です。
先週、東京の地球環境パートナーシッププラザで開催された「フィリピン・イサベラ州バイオエタノール製造・発電供給事業」セミナーに出席しました。

講師はFoE Japan委託研究員の波多江秀枝さん。普段はフィリピンに駐在して東南アジアにおける開発事業に関する諸問題について調査・研究・政策提言をなさっていますが、今回は一時帰国して、フィリピンにおける開発の現状を説明してくださいました。

セミナー写真.jpg

今回取り上げたテーマは、日本企業も出資しているフィリピン・イサベラ州バイオエタノール製造・発電供給事業です。事業地となったフィリピン・イサベラ州は、ルソン島の北東部にある先住民も暮らしている州で、主に米・トウモロコシ・バナナなどの食料を生産し、生計を立てていました。本事業は、同州に大規模なサトウキビ栽培地を作り、同州サン・マリアノ町に建設されたプラントで、「環境にやさしい」と言われているバイオエタノールを生産するプロジェクトです。

比バイオエタノール工場.JPG

しかし、波多江さんは同事業は様々な問題を引き起こしていると指摘します。一見すると、同事業はフィリピンに再生可能エネルギーを導入し、持続可能な経済発展を可能にするように思えます。バイオエタノールは「環境にやさしい」クリーンなエネルギーで、未来に明るい光をもたらす画期的な発明だと認識している人も多いと思います。ところが、ミクロな視点でバイオエタノールを見ると、考え方が少し変わってきます。波多江さんは、実際にバイオエタノールが生産されている現場に赴き、長期に亘ってバイオエタノール事業を調査してきました。波多江さんが実際に見たものは、サトウキビ栽培地確保に伴う農地収奪や公害、労働者の酷使といった現実でした。

比農業労働者(素手での肥料撒き).JPG

波多江さんの説明だけでも問題の深刻さが理解できましたが、セミナーでは同事業の問題について触れたドキュメンタリー映像作品「空に溶ける大地」(中井信介監督)を上映しました。実際に現地住民へインタビューを実施して、同事業に関わる問題を明らかにしています。

上映後は、セミナー出席者同士で感想を共有していただき、質疑応答に移りました。会場からは下記の質問や感想(抜粋)がありました。
・今回取り上げた諸問題は、他国のバイオエタノール事業でも起こっているのか。
・環境影響評価が杜撰だったのではないか。
・間接的に日本企業が土地収奪や公害に関わっているという現状を知った。
・善意で取り組んでいる日本企業に本当に責任はあるのか。
・この問題に対する解決方法を示してほしい。

日本にいると、なかなか遠くの国まで意識を向けるのは難しいですが、このようなセミナーをきっかけに国際開発の現状を少しでも知るというのは大事だと感じました。

事業の概要については、FoE Japanのウェブサイトをご覧ください。
http://www.foejapan.org/aid/land/isabela/index.html

FoE Japanでは、「フィリピン中部地震・台風被災地への寄付」を募っております。寄付してくださったお金は、フィリピン中部被災地を支援するNGO・農民団体に届けられます。皆様のご協力をお願い申し上げます。
http://www.foejapan.org/aid/jbic02/bohol/press/20131115.html

(大木)
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