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ドイツの市民に学んだエネルギーシフトへの道: 環境先進国ドイツ・スタディツアー2013報告 [2013年10月01日(Tue)]

スタッフの瀬口です。
2013年9月11日(水)〜18日(水)の8日間、環境先進国ドイツ・スタディツアー2013を実施しました。学生から社会人まで8名のサポーターとともに、ドイツのエネルギーシフトを中心に関係者を訪問、視察、交流を行いました。9月のドイツは、日本より一足先に秋を迎えていました。

恒例のフライブルクでは、現地在住20年の環境ジャーナリスト、今泉みね子さんから、脱原発からエネルギーシフトに市民が社会をどう動かしていったのかを中心に、ドイツの環境政策最新情報を伺いました。BUND(ドイツ環境自然保護連盟:FoEドイツ)では、設立当時から働くエネルギー専門家に現在に至るまでの軌跡を伺い、環境教育施設エコステーションや、サッカースタジアムの市民太陽光発電所、ヴォーバン住宅地などは、実際に見ながら、パイオニアたちの先見の明や人々を巻き込む力を肌で感じました。

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<写真>BUND南ライン上流支部事務所で

日本にはまだないエシカル銀行のヒアリングも大変興味深いものでした。さらにレンタサイクルを借りて、川沿いの自転車専用道路や小水力発電をめぐるミニツアーも実施しました。

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<写真> 川沿いの自転車専用道を快適にサイクリング

今回の新たな訪問先のひとつは、フライブルク近郊の村フライアムト。バイオエネルギーや風力発電の設置で、電力における自然エネルギー100%以上自給を実現した地域です。牧草や家畜の糞尿からバイオガスで電力と熱を生み出したり、副業の林業からさらに木質チップを生産したり、風力発電を地域の人々の出資で設置したり。その背景には、農業以外の収入を確保する必要があった農家の人々の思い切った挑戦があり、景観や地域の人々との合意形成の努力がありました。

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<写真> 農家のバイオガス、熱供給施設

また、日帰りでフランスの環境先進都市、ストラスブールも訪問。トラムの整備により、環境対策と新しいまちづくりを同時に行おうという取り組みは、地方自治のしくみや歴史的背景から、ドイツとはまた違ったストーリーがあり、日本でも大変参考になる事例でした。また、EU議会議事堂や世界遺産の大聖堂も見学しました。

そして、何よりも思い出に残ったのは、黒い森のふもとシュタウフェンで過ごした週末でした。ゲーテの「ファウスト」の舞台にもなっている美しいブドウ畑に囲まれた町で、環境団体のメンバーの歓待を受けました。
私たちのホスト団体は、チェルノブイリ原発事故をきっかけに発足しましたが、40年前のヴィーる原発建設反対運動からの活動家もおり、交流会では、福島原発事故後に脱原発に向けた活動を本格化した私たち日本の市民への温かい励ましを受けました。
各家庭に分かれてのホームステイでは、黒い森で摘んだベリーの手作りジャムなどをいただきながら、活発に市民運動に参加する彼らのゆったりとした生活基盤にふれました。

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<写真>シュタウフェンのワイナリーとお城の前で

ツアー中、日本人とドイツ人、そして参加者同士、常に熱い議論が展開されました。そのすべてが、持続可能な地球の未来のために、きっと意味を持つものになると信じています。
(瀬口 亮子)

▼現地の新聞「Badische Zeitung」にFoE Japanの訪問が掲載されました。
http://www.badische-zeitung.de/besuch-xe5xjqpyx
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