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宮崎応援、自転車で1500キロ…明大4年小林さん [2010年09月16日(Thu)]
 口蹄疫(こうていえき)に苦しむ宮崎を励まそうと、応援メッセージや募金を集めながら、埼玉から宮崎を目指し、自転車旅行を続けていた明治大商学部4年、小林大地さん(22)が、宮崎市に到着した。

 走った距離は約1500キロ。小林さんは真っ黒に日焼けした顔で「多くの人の支えでたどり着けた。善意を宮崎の人に伝えたい」と話していた。


 小林さんはインターネットで口蹄疫の被害を受けた農家の現実を知り、旅を思い立った。収入を絶たれ、自分と近い世代が進学をあきらめたり、学校をやめたりしていた。「彼らに学べる環境を」と、募金を呼びかけながら宮崎に向かうことにした。

 7月29日、埼玉県川口市の自宅を出発。テントと寝袋で公園などに野宿しながら、無料簡易投稿サイト「ツイッター」やブログで旅の様子を発信した。事情を知って自宅に泊めてくれる人も多く、「たくさんの人の温かさに触れた」と振り返る。

 広島市で自転車が故障した時は、最寄りの自転車店主が売り物の部品を使って、修理してくれた。旅で出会った宮崎の出身者からは「宮崎は人が優しい」と何度も聞かされ、初めて訪れる土地への期待が高まったという。

 旅の途中でスケッチブックに集めた応援メッセージは「宮崎はこれから」「宮崎牛を買います。応援します」など175人分。寄せられた義援金約4万円は、口蹄疫被害を受けた家庭の子どもたちを支援する日本財団(東京)の基金に寄付する。

 小林さんは「社会貢献は楽しみながらでもできる。また、いつか宮崎を訪れ、口蹄疫から立ち直った姿を見たい」と話していた。(関屋洋平)

「宮崎を元気づけたい」と話す小林さん

読売新聞9月16日―
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