被害者支援(直接支援)の実績統計(1月〜9月)[2009年09月30日(Wed)]
先々月から、直接支援(危機介入)の実績について、統計を示すことにしました。
誰のために補助金が使われているのかを知ってもらうヒントになるかもしれないという切なる思いからです。
本当に被害者のための支援が行われているのか。
直接支援に関しては補助金も助成金もなしで活動しているNPOとしては半分憤りを感じつつ、現場の実態を知ってもらいたいからです。
今年1月から9月までの直接支援(危機介入)の統計です。
今回の統計は支援センターが用いている集計表に沿っているので、とても違和感があると思います。
しかし、多くの方に知ってもらいたいために、あえて支援センターと同じ集計表を使ってテストしています。
建設的に批判的意見を述べていくうえで、この実績統計をもうしばらく対比しつつチェックしていただきたいと思います。
むだな「ヒト」「カネ」「モノ」に振り回されて、肝心の被害当事者を置き去りにしてほしくないからです。
支援「回数」で統計をとる虚しさはあいかわらず感じていますが、ただ何をもって支援実態を形にしていくかは悩ましい課題です。
今回も1事件のみがクリアになってしまうと、プライバシー配慮に欠けること、また加害者からのアクセスも少なからずある点を考慮し、集計のしかたで事件や被害者が特定されないようにしている点はご容赦ください。
性暴力被害ホットライン、10月2日から開設[2009年09月30日(Wed)]
NPO法人全国女性シェルターネットから、性暴力被害ホットライン開設のお知らせが届きました。
広く利用していただけたらと思います。
10月2日から金曜日、月曜日の15時から21時です。
受付電話 0120−37−7867
(以下一部引用)
皆様
この度、厚生労働省社会福祉推進事業として
DV、性暴力、性虐待、人身売買の被害当事者支援に向けた
ホットラインを10月2日からシェルターネットとして開設することが出来るようになりました。
たくさんの被害当事者にホットラインの存在をお知らせしたいので、
どうぞ周知にご協力をお願いいたします。
NPO法人全国女性シェルターネット
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内閣府からポスター審査依頼が[2009年09月30日(Wed)]
今年も、内閣府から犯罪被害者週間(11月25日〜12月1日)広報用ポスター選定のための審査依頼が届きました。
この時期になると、せわしい気持ちになります。
今年は33点からの投票です。
初期のころは、二次被害を与えかねない悲惨さを強調したポスター案もありましたが、さすがに昨年あたりからは安定したデザインのものが多くなりました。
それだけに特徴が乏しく、選ぶのはかえって大変かもしれません。
10月6日が投票の締め切りです。
(内閣府からの依頼文書)
平成21年度「犯罪被害者週間(11月25日〜12月1日)」広報ポスターについて
(審査依頼)
日頃より、当室の業務にご理解とご協力を頂き、厚くお礼申し上げます。
平成17年末に策定されました「犯罪被害者等基本計画」におきまして、「国民の理解の増進と配慮・協力の確保への取組」が5つの重点課題のうちの一つとして掲げられ、国民の理解の増進を図るために「犯罪被害者週間」(11月25日から12月1日)が設定されました。
内閣府では、当該週間にあわせて、啓発事業を集中的に実施することとしており、犯罪被害者等が社会において平穏な生活を享受するためには国民一人ひとりの理解や配慮が重要であること等を広報し、国民全体で犯罪被害者等が平穏に暮らしやすい社会を築いていくという気運の醸成を図るための一環として「犯罪被害者週間」の広報ポスター(B2版514mm×728mm)を作成するものです。
当室にてデザイン企画の競争入札を行った結果、33点の企画案の提出があり、ポスターデザインを選定するに当たり、貴団体のご意見をお聴きしたいと考えております。
つきましては、お忙しいところ恐縮ですが、ご協力いただける場合は、デザイン企画案に対する投票を下記のとおりよろしくお願い申し上げます。
(以上引用)
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高知でDV被害者相談ケース検討会に参加[2009年09月29日(Tue)]
きょう9月29日、代表は午後高知県女性相談支援センターに出向き、ケース検討会にスーパーバイザーとして出席しました。
DV被害者支援に関して、内閣府のアドバイザー派遣事業に代表も登録されているので、年間数件の講演依頼があります。
今回は相談職員を対象にしたケース会議方式で、18名の参加で密度の濃い検討会となりました。
どの事例も、DVと子どもたちの問題が錯綜し、相談窓口職員がつねに悩むものでした。
幸い、児童相談所の方たちや、警察からも参加してくださっていたので、情報交換や、事例分析も複眼的(女性の視点、子どもの視点など)な観点からできたように感じました。
何にもまして、相談担当職員の方たちの熱意が伝わってきたので、参加してよかったと感じました。
施策として、犯罪被害者支援の一歩先を行っているDV被害者支援ですが、予防、介入、生活再建まで視野に入れた総合対策が重要です。その最前線は相談窓口の担当の方たちです。
「相談」が相談だけで途切れることなく、「支援」につながるためには、関係機関の相互理解と、被害者の側に立った対応が大切になってくるのだと思います。
高知で有意義な時間を持てたことを感謝したいと思います。
なお、高知県では、約1週間で保護命令の相手方審尋を経て保護命令が発令され、また発令当日、裁判所に警察の方が別室で待機して、発令後すみやかに、相手方に保護命令の意味を警察からも説明している点で、効果的であると感じました。警察の方によると高知方式と言われていて先駆的なやり方だと思います。とても参考になりました。
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ブログの底力・地域別アクセスから[2009年09月29日(Tue)]
ブログの右下に「ジオターゲティング」という地域別アクセス解析のブログパーツがあります。
直近1週間のアクセスデータを示しています。
9月28日を見ると、この1週間で32都道府県からのアクセスがあったことがわかります。
47都道府県のうち、30を超えることは珍しいのですが、犯罪被害者週間が近づいているせいでしょうか。
小さなNPOにとって、できることは限られています。
すべてをカバーするような大きな支援はできません。
しかし、小さくても、目の前の一人ひとりに丁寧に関わり、できることを誠実に行っていくことの大切さをあらためて感じています。
小さな地域の取組みや実践であったとしても、ブログによる情報発信で全国に種が飛んでいけば、各地で小さな芽が生まれ大きな動きになっていくかもしれません。
小さなNPOにとって、ブログは大きな力を与えてくれます。
これから秋の犯罪被害者週間(11月25日〜12月1日)に向けて、さらに情報発信を続けていきたいと思います。
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小学校保護者向け人権研修で[2009年09月28日(Mon)]
きのう9月27日(日)、NPO理事の市原千代子さんは、岡山市立宇野小学校で保護者の方を対象にした人権研修での講演を無事終えました。
新型インフルエンザの流行で、もしかしたら講演中止という事態も想定した中で、日曜日の午前10時からの講演でした。
NPOメンバーも伴走しました。
今回の講演は日曜参観での人権研修で、約100名の保護者の方々が聴いてくださっていたと思います。
いつも子どもたち向けに話している「命の授業」を紹介も兼ね話した後、市原さんが今いろいろな学校に出向く中で感じていることを話しました。
久々の講演で、保護者の方を対象にした講演も本当に久しぶりでした。
会場では泣きながら聴いてくださっている方も何人かおられたり、小さいお子さんのお守りをしながら聴いてくださっている方もいて、皆さんとても真剣に聴いてくださっていたと感じました。
今年度は小学校での「命の授業」も丁寧に行っていることもあり、今回のような講演依頼もまたあるかもしれないと感じました。
もうひとつの子供の日[2009年09月28日(Mon)]
10月10日、代表は大阪に出向きます。
NPO理事の市原千代子さんも会員である、少年犯罪被害当事者の会が毎年開催しているwillに参加するためです。
少年法を被害者の立場から見直し、改正へ声をあげ続けてきた武るり子さんたちの活動には頭が下がります。
今年は第11回を迎えます。
是非、多くの方に「もうひとつの子供の日」について考えていただきたいと思います。
「ご縁玉」岡山上映会のご案内[2009年09月27日(Sun)]
NPO賛助会員の方から、「ご縁玉」上映会のご案内を下記のとおりいただきました。
山田泉さんの「いのちの授業」に直接ふれる機会がないまま、昨年11月訃報に接しました。
今回は山田さんと交流のあった朝日新聞記者・上野創さんも岡山に来られ、シネマトークがあります。
ふるってご参加ください。
(岡山県「人間と性」教育研究協議会からの案内)
映画「ご縁玉」上映会のご案内
初秋の候、皆様にはつつがなくお暮らしでしょうか。
このたび岡山市の共催を得て、映画「ご縁玉」を下記のように上映する運びになりました。この映画は、大分で養護教諭をしていた山田泉さんと著名なチェロ奏者エリック・マリア・クテュリエさんとの交流を描いたドキュメンタリー映画です。
山田さんは9年前に乳癌になり、治療のために休職しました。復職したとき、子どもたちの「バカ」、「死ね」、「ブッ殺すぞ」などの言葉が心に突きささり、いのちの尊重をテーマに「いのちの授業」をはじめたのです。一昨年退職されたとき、再発がわかりました。最後の旅行にとパリを訪れ、そこでチェリストと出会うのです。「ご縁がありますように」と彼女が渡した五円玉。やがてそれを持って、彼は日本にやってくるのです。山田さんは、関わってきた児童養護施設、入院したホスピスなどを案内します。彼は行く先々ですばらしいチェロ演奏をします。多くの人たちが感動します。
彼はベトナム戦争孤児でした。仏人夫妻に引き取られ、その養母を9年前に乳癌で失ったのです。果たせなかった親孝行と自分探しの旅であったと語っています。山田さんは昨年11月に亡くなられました。
1 日時 2009年10月17日(土) (開場 13:00)
2 場所 岡山市・三丁目劇場(岡山市北区表町3丁目15−1)
3 映画 13:10〜 「ご縁玉」(第1回上映)
14:30〜15:20 シネマトーク
「自分らしくがんと向き合って」朝日新聞記者 上野創さん
15:30〜 「ご縁玉」(第2回上映・入替制)
4 参加費 1200円(小・中・高500円)
チラシ持参の方1000円
5 問合せ 086−693−4169
086−273−7413 性教協事務局(夜間)
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at 08:54
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大切な人を亡くしたあなたへ[2009年09月26日(Sat)]
毎週土曜日午前10時から午後4時まで「身近な人、大切な人を失った方のための電話相談」を行っています。9月26日(土)も受け付けています。
受付は、086−245−7831 です。
一昨年4月から犯罪被害者遺族の方だけでなく、事故、自殺や突然死で身近な人、大切な人を亡くされた方のための電話相談を始め、多くの方から電話をいただいています。すぐに電話できない方も、話したい気持ちになったとき、遠慮なくかけていただければと思います。
一昨年8月から毎月1回(第4土曜日午後)、大切な人・身近な人を亡くした方のため、同じような思いを語ることのできるグループ・ミーティングを開催しています。次回は10月24日(土)に開催いたします。
深い悲しみや亡くなった方への思いなどを遠慮なく話せる場がないことを痛感しています。少しずつ、つながりができていけばと思っています。
分かち合いの場に参加を希望される方、詳しいことを知りたい方は、土曜日の相談電話にお電話ください。
また昨年12月から始まった被害者参加制度の勉強会と犯罪・交通死遺族のための自助グループは毎月第3土曜日(10月は10月17日)に開催しています。お問い合わせは平日に事務局(086−226−7744)川崎弁護士まで。
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「10年間、何をやってきたのですか?」[2009年09月25日(Fri)]
NPOと交流のある大阪の交通死被害者の会(TAV)から、いつもTAVニュースを送っていただいています。
最近のTAVの方たちの講演活動や相互支援活動には、示唆に富むものが多く、活動の幅も企業内研修も含めて大きく広がり、被害者参加裁判の情報提供などもしっかりされています。
そして、つねに「自助努力の会」であることを確認しつつ、地道に当事者活動を続けておられます。
米村さん、森本さんには何度も岡山まで来ていただいたこともあり、毎回のTAVニュースを拝見しつつ、岡山でもできることは何だろうかと考えているところです。
そして、今回届いた9月号を読んで、米村さん、森本さんが「怒り」モードを前面に出して原稿を書いておられるのに驚きました。
しかしよく読めば、「当然!」と感じることばかりです。特に、某支援センターの研修交流会へ3名の被害者の方が参加された際の残念な結果が書かれた記事。目をおおいたくなるような状況がそこにはありました。
支援センターの鈍感さと不遜な態度に、森本さんが「10年間、何をやってきたのですか?」と思わず大きな声をされています。光景が目に浮かび、ここまで声が聞こえてくるようです。
来年で開設10年を迎えるという早期援助団体になったばかりの、某被害者支援センターのあり方は、全国各地であたりまえのように発生している被害者支援センターからの二次被害の一端を示しているのかもしれません。
「自己満足のボランティアごっこではたまりません」と被害者に言わしめる支援センターのありようについては、内閣府の基本計画見直しのための要望聴取会に向けて、本気で問題提起していく必要を感じています。