資源には、4つのステージがあると考えます。 一つ目は、文字通り、「資源」。 地球上にある自然や生物、水、石油などの有限の天然資源です。 これらは地球上にある公共物なので、人間だけのものではありません。 しかし、人間には、無限の独占欲、所有欲があり、私物化していきます。 さらに、人間の欲求が肥大化すれば、ごみが増えます。海洋プラスチックごみ、 埋め立て地に収まらないごみ、原発事故で汚染された土。 これらは自然に分解されずに負の遺産として、長期間地球を痛めます。 ただ、人間には困難を乗り切る智慧や協力し合える心があります。 「資源」を維持することも可能なのです。 今回のコロナウイルス禍だけでなく、多くの社会・経済・環境問題は、 米中の貿易摩擦。 それは、過剰消費と資本の独占に目がくらんでしまったグローバリゼーションの顛末。 何千年も前から、人は領土や国を奪い合い、植民地化を繰り返してきました。 自分(自国)にない資源や資本を他人(他国)から搾取することは、 人間の性とも言えます。 人類の文明の発展が農漁業、商業、工業、情報通信業の恩恵を受ける中で、 時間をかけて育ててきた資源(自然、建物、人材)の価値も、 お金を稼ぐ手段も、物々交換、安い労働者の使用、大量生産、プラットフォーム化、 マネーゲームとリアルなものからバーチャルなものへ移行してきました。 目に見える実物から、目に見えない記号を使う世界への進行が進んできたとも言えます。 今回の新型コロナウイルスの感染拡大などの大惨事が起きると、 「今までのビジネス、ライフスタイルは、どこか行き過ぎていたのではないのか?」 と。 災害は戦争と違って、全員が被害者です。そこにはお金は絡んでいません。 同じ世界規模の問題でも、各国でCO2排出量の削減目標を掲げる、 とかいうのとは次元が異なります。 問題解決の緊急度と経済不況の影響度が今までのどの災害よりも 長期化する可能性があります。 そういう意味では、今回のコロナウイルス禍は、 もしかしたら地球からの最後通告なのかもしれません。 自国ファーストでこのまま動くのか、世界各国が協調して、 資源を共有し、適正に再配分する枠組みをつくっていくのか。 国民も自分の損得だけを考えて、資源の独占に走るのか、 智慧を絞って資源の最適利用を考えていくのか。 その選択が、問われているのだと思います。 仮に自国ファーストの方向で進んだとしても、国が国民を一様に監視するシステムでは 限界があり、いずれ国民がストや暴動を起こし、結局国の崩壊につながるのではないでしょうか? |