<生き方>森を見る力: インターネット以後の社会を生きる[2014年05月23日(Fri)]
久々に良い本に出会えました
序章からの抜粋:
『「情報化社会」という言葉を作りだし、未来学という領域を築いた林雄二郎は、
同時代の学者たちに不満をもたらしていた。
「木を見て森を見ず、という言葉があるが、近頃の学者ときたら、
森どころか木すら見ないで、枝とか根っことか細かいところばかり見てる。」
枝や幹を研究するためには、同時に森を見る力が必要なんだ。」と。』
「参加型社会」の意義を、多くの人が気付くずっと前から模索してきた橘川さんですが、
本書を読むと、テーマの引き出しの数、独自の視点の深さには、ただただ感心するばかりです。
社会、組織、企業、政治、メディア、地域など、幅広いテーマで、
インターネットが生まれたことで、何を得て、何を失ってきたのか、を語っていますが、
行きつく先は、目先の利益、既存の社会観念に囚われるのではなく、
「森を見る力」がますます必要になるということ。
個人の経験や自然、歴史そのものから学ぶことが出来ることを、
現在の生活に活かすことが必要だということなんですね
橘川さんのように、現場で吸収してきた圧倒的な知識と経験から
支えられた言葉を発する人間になりたいと強く思いました