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京都フォーライフ〜「自信」と「誇り」をもって働くために〜
NPO法人京都フォーライフの公式ブログ
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ヒューマンエラー[2026年08月31日(Mon)]
仕事の現場では、どれほど気をつけていても「うっかり」「勘違い」「確認不足」といったヒューマンエラーが起こることがあります。
ミスをした瞬間、人はどうしても自分を責めてしまいます。
「なぜ、こんなことをしてしまったのだろう」
「自分はこの仕事に向いていないのではないか」
そんな思いが胸に広がることもあります。

けれども、私たちが本当に大切にしたいのは、ミスをした人を責めることではなく、その出来事の中にある“次へ進むための学び”を一緒に見つけていくことです。
人は誰も完璧ではありません。
だからこそ、声をかけ合い、確認し合い、支え合う仕組みが必要です。
失敗は、恥ずかしいものではなく、よりよい働き方へ近づくための大切な合図でもあります。

今日の失敗に向き合い、どうすれば同じことを繰り返さずに済むのかを考えること。
その小さな積み重ねが、やがて「できた」という自信となり、「自分の仕事には意味がある」という誇りへとつながっていきます。従業員(利用者)一人ひとりが、失敗の中で立ち止まりながらも、再び前を向いて歩き出せるように。
私たちはこれからも、責める職場ではなく、学び合い、育ち合う職場を目指して、一歩ずつ共に歩んでいきたいと思います。

役割[2026年08月24日(Mon)]

日々の暮らしや仕事の中には、誰かが気づき、誰かが手を伸ばすことで、静かに整っていくものがあります。
たとえば、洗濯物を取り込むこと,
食べ終えた食器を下げること,
朝のゴミを出すこと。
職場であれば、使った道具を元に戻すこと,
汚れに気づいて拭くこと,
困っている人にひと声かけること。
どれも、大きな成果として目立つものではありません。
けれど、その一つひとつが積み重なることで、その場の空気はあたたかくなり、働く人の安心や信頼につながっていきます。

一方で、私たちは時に、
「たいしたことではないし、今しなくてもいいか」
「きっと他の誰かがしてくれるだろう」
それは決して特別な怠け心ではなく、誰の心にも起こりうる自然な感情なのかもしれません。
しかし、その小さな見過ごしが何度も重なると、いつの間にか“役割”は一部の人に偏っていきます。
気づいた人だけが動き、気づかなかった人、動けなかった人、あるいは動こうとしなかった人は、そのまま 「しない人」 と見られてしまう。
そこには、本人の意思だけでは語りきれない事情や背景もあるはずです。
それでも、結果として「誰かがしているから成り立っている」状態が続くと、働く場の中に小さな不公平感や距離が生まれてしまいます。

私自身も、いつも「する人」でいられるわけではありません。
気づいていながら後回しにしてしまったこと、誰かがしてくれるだろうと思ってしまったこともあります。
そして後になって、「あの時、自分が動けばよかった」と悔しく感じることがありました。
だからこそ、役割とは単に仕事を分けるためのものではなく、自分がその場の一員であることを確かめるための大切な機会なのだと思います。
小さな役割を担うことは、「自分にもできることがある」という自信につながり、「自分の行動が誰かの助けになっている」という誇りを育ててくれます。
すべての人が一度に変わることは難しいかもしれません。
それでも、日々の業務の中で、気づいたことに少しずつ手を伸ばし、互いの行動を認め合える職場でありたいと思います。小さな役割を大切にすること。
その積み重ねが、私たち一人ひとりの働く姿を支え、「自信」と「誇り」をもって働く力へとつながっていくのだと感じています。
For the life café[2026年08月17日(Mon)]
京都フォーライフでは、宇治市の公共施設内で2ヵ所のカフェを運営しています。
カフェの仕事には、調理や接客のほかにも、食器の準備,洗い物,清掃,商品の補充,盛り付けなど、お店を支えるために欠かせない作業がたくさんあります。
その日々の中で、私たち支援員に求められるのは、従業員(利用者)さん一人ひとりの得意・不得意,障がい特性や体調に目を向けながら、「どうすればできるようになるか」を一緒に考え続けることです。
そのとき、私たちが絶対に避けなければならないのは、最初から「できない」と決めつけてしまうことだと思います。

「For the life café」で働く従業員(利用者)のTさんも、働き始めた頃は、調理器具や機械の操作に戸惑うことが何度もありました。
それでもTさんは、失敗するたびにもう一度手を伸ばし、目の前の仕事に向き合い続けてこられました。
今年、Tさんは「For the life café」での勤務が4年目に入りました。
今では、ほとんどの調理作業を一人で担えるほどになり、その姿は、日々の積み重ねが人を大きく成長させることを教えてくれます。
もちろん、挑戦した結果、すぐにはうまくいかないこともあります。
うまくいかないときも、「できなかった」で終わらせず、手順や道具の置き場所を工夫し、本人ができる部分を少しずつ増やしていく。その積み重ねの先に、新しい可能性が見えてくることがあります。

働くことは、単に作業をこなすことだけではありません。
「できた」という実感を重ね、自分にも役割があると感じられること。
その一つひとつが自信を育て、やがて誇りへとつながっていくのだと思います。
私たち支援員の仕事は、答えを決めることではなく、その人の中にある力を信じ、ともに探し、ともに喜ぶことなのかもしれません。小さな変化を見逃さず、大切に支えていきたいと思います。
「For the life café」が、従業員(利用者)さん一人ひとりにとって、「自分にもできる」「ここで役に立てる」と感じられる場所であり続けられるように、
これからも日々の小さな「できた」に心を寄せ、誠実に歩みを重ねてまいります。

てんかん発作[2026年08月10日(Mon)]
連日、身にこたえる厳しい暑さが続いています。
従業員(利用者)の皆さんは、それぞれに自身の体調や障がいと向き合いながら、日々の仕事に真摯に取り組まれています。
その中には 「てんかん」 の症状がある方も複数名が在籍されています。
幸い、ここ数年は職場での発作はなく、皆さん 安定した日々を過ごされています。
しかし先日、そのうちのお一人から、「休日に発作を起こした」との報告を受けました。
大事には至らず、ご本人からも 「仕事に支障はありません」 とのお話があり、現在も変わらず勤務を続けておられます。

その報告を聞いたとき、私は胸の奥で、数年前のある出来事をはっきりと思い出しました。
それは、私が働き始めて間もない頃のことでした。
まだ日々の業務にも不慣れで、支援員としても未熟さを痛感する毎日でした。
ある日の昼休み、休憩後に作業場へ向かう途中で、床に倒れている従業員(利用者)さんを発見しました。
私が駆け寄ったときには、すでに体勢や衣服への配慮がなされており、同じタイミングで現場に来た支援員もすぐに対応に入りました。
幸い大事には至りませんでした。
私が今でも忘れられないのは、われわれ支援員が発見するまでのわずかな時間、その方を的確に支えていたのが、同じく「てんかん」の症状がある別の従業員(利用者)だったということです。
自分自身も不安を抱えながら働いているはずの方が、目の前で困っている仲間のために、ためらうことなく行動されていました。
その姿は、私にとって大きな衝撃であり、同時に「働く」ということの尊さと、人が人を支える力の大きさを教えてくれる出来事でした。

あれから6年が経ちました。
今、あの出来事を思い返すたびに、私は自分自身に問いかけています。
あの日の緊張感を、今も持ち続けられているだろうか。
知識として、てんかん発作への対応や必要な処置は理解しています。
しかし、本当に不測の事態が目の前で起きたとき、自分は冷静に、そして的確に行動できるのだろうか。
私たちの仕事は、単に作業を支えるだけではありません。
一人ひとりが「自信」と「誇り」をもって働くための場を守り、その日々の営みの中で、時に命を預かる責任も担っています。
だからこそ、日常の中にある小さな変化を見逃さず、仲間同士が支え合える職場をつくり、不測の事態にも迅速に対応できる体制を、今まで以上に整えていきたいと思います。
あの日、仲間を支えた従業員(利用者)が見せてくれた勇気と優しさを胸に、私自身もまた、支える側としての自覚と誇りを深めながら、日々の仕事に向き合っています。
熊本の震災に思う[2026年08月03日(Mon)]
先日、熊本で大きな地震が発生しました。
被災された皆様には、心よりお見舞いを申し上げます。あわせて、尊い命を失われた方々のご冥福を、深くお祈り申し上げます。

大きな災害が起こると、その瞬間から、報道は一斉に被災地の状況を伝え始めます。
テレビの画面は、そのニュース一色となり、映し出される光景の一つひとつが、私たちの胸に重く迫ってきます。
従業員(利用者)の皆さんの中にも、不安や恐怖を覚え、言葉にはしきれない緊張やストレスを抱える方が少なくありません。
職場の中でも、「地震、怖かったなぁ」「これからどうなるのかなぁ」といった声が、ぽつり、ぽつりと聞こえてきます。

遠く離れた場所にいて、直接の被害を受けていない私たちでさえ、画面越しに被災地の様子を目にするだけで、これほど心が揺さぶられます。
まして、実際にその場におられる方々の恐怖や不安は、どれほど大きなものかと考えます。
特に、重い障がいがある方、目の前で起こっていることをすぐには理解しにくい方にとって、突然の揺れや音,人の動き,日常が崩れていく感覚は、想像を超える怖さであるに違いありません。

私は、大きな災害が発生するたびに、そのことを考えます。
そして、支援の現場で働く私たちに求められているのは、非常時に命を守る備えだけではなく、不安の中にいる人の心に、静かに寄り添うまなざしなのだと感じます。
どうか、被災地において、障がいがある方々や高齢の方々,小さな子どもたち,そして不安を言葉にできない方々にまで、必要な配慮と支援が届きますように。
そして私たちもまた、日々の仕事の中で、目の前の一人ひとりの小さな変化に気づき、安心して働ける場所を守り続けていきたいと思います。
それは、特別なことではないかもしれません。
しかし、その積み重ねこそが、誰もが「自信」と「誇り」をもって働くための土台になるのだと、改めて感じています。
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