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京都フォーライフ〜「自信」と「誇り」をもって働くために〜
NPO法人京都フォーライフの公式ブログ
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強度行動障がい[2025年03月03日(Mon)]
周囲にいる方たちに 殴りかかったり 掴みかかったり、
自分自身をたたいたり ひっかいたり 時には頭を壁や柱にうちつけたり、
身の回りにあるものを手当たり次第に壊したり、
そうした問題行動がある「強度行動障がい」がある方たちの対応についてお話を伺う機会がありました。

私が福祉施設に勤め初めた40年前には体を張って静止することが唯一の対応方法でした。
今では こうした行動を引き起こす要因を丁寧に分析して、周囲の環境を整えることで問題行動を抑制してゆこうする取り組みが進められています。
人権擁護の観点からも 大事な取り組みです。
こうした科学的な対応方がなされるようになったとはいえ たちどころに問題行動が解決されるわけでなく、支援員の専門性や根気強い対応により環境が整えられることで初めて改善が望めるということであり、支援員間の連携が何よりも求められます。

京都フォーライフの事業は 自身の意志で雇用契約を結んで利用していただく福祉サービスですので、自立度の高い方たちの利用が基本であり「強度行動障がい」がある方はおられません。
しかしながら、どのような障がいがある方たちに対しても その方を取り巻く環境を整えることで 障がいを軽減してゆく基本的な対応方法に相違はありません。
我々には そのための専門性とチームワークが求められています。
「強度行動障がい」がある方たちの支援のあり方は、全ての障がいがある方たちの支援に通じています。
日々の支援活動ついて、その基本姿勢を再確認するよい機会となりました。
社会福祉施設長資格認定講習[2025年02月24日(Mon)]
先日、全国社会福祉協議会が主催する 「社会福祉施設長資格認定講習」に参加してきました。
この研修では、障がい者支援のみならず、老人福祉や児童福祉など、幅広い福祉分野について学ぶ機会がありました。
その中で特に強調されていたのは、すべての人が支え合う「地域共生社会」の重要性です。
これまで、福祉事業は分野ごとに分かれて考えられることが多かったのですが、今後は分野を超えた包括的な支援が求められていることを改めて実感しました。

障がい者支援の視点から考えると、地域とのつながりが いかに大切かを再認識しました。
障がいのある方々が地域の一員として当たり前に生活できる環境を整えるためには、他の福祉分野と連携しながら支援の枠組みを広げていくことが不可欠です。
例えば、高齢者との交流の場を増やすことで、世代や障がいの有無を超えて互いに学び合う機会が生まれます。
また、障がいのある子どもたちが地域の子どもたちと自然に関わることができる環境づくりも重要だと感じました。

障がい者支援は単独で完結するものではなく、地域全体の福祉と結びつくことで、より実効性のある支援が可能になります。
今回の研修を通じて、改めて地域とのつながりを意識しながら、今後の支援活動に取り組んでいきたいと強く思いました。
卒業シーズン[2025年02月17日(Mon)]
立春が過ぎ、この冬一番の寒気が到来いたしました。
雪がちらつく日も珍しくなくなり、通勤に支障が出るほどの積雪もありました。
いよいよ 卒業式シーズンとなります。
京都フォーライフにも ほぼ毎年 地元の支援学校を卒業して 就職していただく方が一定数おられます。
今年度も1名の卒業生が、今年の春から 我々の仲間となって 一緒に働いていただくことが決定しています。

毎年 新しく迎え入れた従業員(利用者)が、“これから どんな大人になっていってくれるのか” “どのような過程を経て 「社会」というものを学んでいくのか”と とても楽しみです。
一方で、彼らが 社会人として育ってゆく成長過程に 直接的に関わってゆくことを考えると、改めて 我々が 担っているものの重大さを感じます。

彼らが育ってきた環境の中で、ご家族,行きつけのお店の店員さんや ご近所の方々,そして 学校の先生方,いろいろな方々の関りが 彼の「働く意欲」を育ててきてくれたのだと思います。
今度は 我々がその役割を引き継ぎ、単に就労継続支援における支援員としてだけではなく 職場の上司として そして 社会人として、今後 ますます豊かな人生を歩んでいただけるように、可能性を 広げて行けるように、
我々が負うべき 自覚と責任を意識いたしました。
10年たっても[2025年02月10日(Mon)]
Sさんは 以前 京都フォーライフで働いておられましたが、地域企業への就職により 退職されました。
結局 その企業では 適応できず、色々な経験をされた後 去年末に “京都フォーライフに戻って仕事がしたい” という希望があり 1月から 約10年ぶりに復職された方です。
人当たりがよく 色々な人とコミュニケーションを取りながら 楽しそうに働かれています。

地域企業での就労が困難な障がいがある方たちと 雇用契約に基づく就労支援に取り組む 「就労継続支援A型事業所」は 運営継続が難しく、廃業を余儀なくされるところや 他の支援サービス事業に転向される事業者が多くあります。
また、長く「就労継続支援A型事業」の運営を続けている事業所でも、社会情勢や 経済状況の変化に対応するために、作業内容や取引先が がらりと変わり、事業所の雰囲気や環境が 大きく変わってしまった事業所もあります。
そんな状況にあって、Sさんが 10年経っても “戻りたい” と 思ってくれたこと、そして Sさんを直ぐに迎え入れることが出来たことが とても嬉しく、また 誇らしく、そして安心いたしました。

従業員(利用者)の皆さんが、「ここで働きたい」・「ここに居場所がある」と思える職場づくり、
社会の動きには柔軟に対応してゆかなければなりませんが、『変えてはいけないもの』を 大切にして 守ってゆける職場づくり、
そして、何よりも 安心して働きやすい職場づくりを念頭に、今後もブラッシュアップをしながら支援をしていきたいと思いました。
生成AI[2025年02月03日(Mon)]
先般、「生成AI」についての研修会に参加いたしました。
音声を聞き取って 文章作成をしたり、文章や音声に従って 画像や動画を作成したり、「人工知能」が自ら判断して クォリティーの高いそれらを創造してゆく技術は、既に いろいろなところで実用化されています。
更には、「生成AI」が搭載されたロボットが開発され 既に 実用段階に入っているとのことで、そのロボットが稼働している動画が紹介されました。
人型ロボットが 人と会話をしながら 自ら判断して作業をこなしてゆく様子は、SF映画「スターウォーズ」に出てきた「C-3PO」そのものです。
今がもう、かつて夢見ていた 『未来』 であることを 実感いたしました。
驚愕すべきは、このロボットが 数年後には実用化され、その価格が 乗用車の購入価格並であることが見込まれているとの報告でした。

こうした技術の普及は、人の働き方を大きく変えることになります。
おそらく、今 京都フォーライフで取り組んでいる軽作業などは、10年後には 全て ロボットに取って代られることになるでしょう。
そんな報告をすると、大いに不安がる方がありました。
しかし、「生成AI」は あくまでも “出来ないことを補うための技術” です。
今まで 苦労の中で考えた “こんなことが出来れば・・・” を 解決できるならば、正に 夢の技術です。

「出来なかったことが 出来るように」
「諦めていたことが 可能に」
現代の社会構造の中で “出来ないこと”が多いことで 『障がい者』 と 呼ばれている方たちの支援に携わる我々こそ、「生成AI」技術を 進んで活用し利用する側の立場から 障がいがある方たちの可能性を広げてゆく必要があると考えます。
新しい『未来』は 全ての方々にとって 明るく 夢と希望にあふれるものにしてゆかなければなりません。
ドラマ「ライオンの隠れ家」[2025年01月27日(Mon)]
2024年秋に放映されたドラマ「ライオンの隠れ家」、
両親を亡くした兄弟のもとに、昔 家を出ていった姉が 勝手に自分の子どもを託し 様々なトラブルに巻き込まれるなど、内容は珍しくもない ヒューマンドラマなのです。
私は、その兄弟の弟が「自閉症スペクトラム障害」ということで、興味深く拝見しておりました。

兄が弟にとる対応一つ一つが、障害特性をよく捉え、安定した生活を送るため配慮あるものばかりでした。
しかし、結論 ドラマの中では 『その決めつけが本人の人生、可能性を狭めているのではないか?』 と気づくのです。
前回 私がブログに書かせて頂いた 【機会の少なさ】 と同じように、選択の意義を問う内容であり、誰かのために、自分のためにでもいい、でもその選択は 本当に本人が選んだ道であったのか?
これは、私たち支援者にも同じことが言えるのではないかと思います。

“本人にとって 一番落ち着いている生活” は 自分たちが楽な方法ではないか?
“本人が望んでいること” は 自分たちが導いた道ではないか?
本人にとって 何が「最善」か?
何を優先させるのか?
そこに 本人の意思が尊重されているのか?
本人にとって選択肢はどれぐらいあるのか?
最大限の選択肢を提供出来ているのか?

とても考えさせられた、心温まるいいドラマでした。
私も、より良い選択ができるサポートが出来るように努めていきたいと思います。
年明けの職場で[2025年01月20日(Mon)]
昨年の暮れより インフルエンザ感染拡大が 猛威を振るっています。
京都フォーライフでも 年末に数名の従業員(利用者)が 感染してしまい、お正月の三が日も 「寝正月になってしまった」 と 残念がる方もありました。
それでも “仕事初め” には 皆さんそろって 元気に働いてくれました。
そんな従業員(利用者)の皆さんの間で 心優しい一面がみられました。

従業員(利用者)のMさんは 気分屋ではありますが、いつも同僚に 気にかけてくれます。
同僚の誰かが休んだ際には 必ず、「○○さんは風邪? お休み? 大丈夫かなあ・・・」
ライン作業の中で 誰かが 作業に追われて 慌てている状況を見ると、
「△△さん、落ち着いて!慌てないの!」
と 必ずといっていいほど 気にかけて 声をかけてくれます。
Mさんは とっつきにくいようにもみられることもありますが、実は 素直で 優しい方なのです。

従業員(利用者)のSさんは 新年から 他の事業所に異動になったのですが、私が担当する 元いた事業所の同僚を ずっと気にかけてくれています。
私をみると 「みんな どうですか? 大丈夫ですか?」と 声かけてくれます。
作業を終えた後には 毎日のように “古巣”に顔を出してくれます。
職場に 特別 こだわりや愛着を持っているようにも感じませんでしたが、実は 特別な思い入れがある職場だったようでした。

こうした従業員(利用者)の皆さんを見てみると、一見、一人一人がばらばらで 協調性がなさそうに見えるチームでも、実は お互いを思いやり 気にかけているのだと 感じることが出来ました。
皆さんがそれぞれに 自分の職場を大切にされていることに、なんとなく 心が温まりました。
楽しむことの大切さ[2025年01月13日(Mon)]
毎年、“仕事初め”には 各事業所にて 従業員(利用者)の皆さんが 個々に新年の抱負を発表されます。
「この作業を 素早くできるようになりたい」「早起きして 時間に余裕を持ちたい」等 様々です。

Cさんは 「作業ミスをしない」「遅刻をしない」の2点を挙げられました。
翌日、Cさんに 抱負についてお話を伺うと、
「普段から 私生活でもルールを設定し、課題の改善に取り組んでいる」 とのことです。最近では、健康診断の数値改善に取り組み 見事に結果が出たそうです。
内容としては アルコールを断ち 菓子類を控えることにより、健康診断の数値として目に見える結果を得られたとのことです。

お酒大好きの私は、「飲まない生活は キツく無いのですか?」と 尋ねますが、
「キツくないです、大丈夫です」と 余裕の返答。
Cさんは 自身の課題を苦痛と捉えるのでは無く、前向きに楽しんでおられるように見えました。
こんな姿勢が、非常に大事なことだと感じました。
仕事に限らず 我慢や制限が要る事はストレスに感じがちです。
他の従業員(利用者)の皆さんにも、課題や目標達成に向けての努力が楽しくなるような支援を 心掛けなければと思います。
施設外就労支援にて[2025年01月06日(Mon)]
「施設外就労支援」とは・・・
就労支援事業所を利用する障がいがある方たちに 支援員が同行して、地域企業内で働き、就労能力の向上や工賃の向上 及び 一般就労への移行に資することを目的に実施されている制度です。

京都フォーライフでは 地域企業との一体的な事業運営に努めてきたことから、事業所開設以来、「施設外就労支援」には 積極的に取り組み、大きな成果を上げてきました。
現在も 複数の協力企業での「施設外就労支援」に取り組んでいます。

今回、昨年12月、1カ月間の繁忙期に 「施設外就労支援」を受け入れて下さった地域企があり、会社への送迎を含め 私が担当いたしました。
普段働く事業所での自信に満ちた様子とは違い、慣れない環境での就労に 不安や戸惑いが窺える従業員(利用者)の皆さんに 新鮮さを覚えました。
一方で、会社の方々からの指示に従い お互いが協力して また切磋琢磨しながら 意欲的に作業に取り組む姿勢には、紛れもなく 京都フォーライフで身につけたものだと確信し 頼もしく思いました。
この1カ月間、懸命に働いた彼らの姿勢が、協力いただいた企業で 共に働いた方々からの高い評価と 信頼性に繋がったことを 嬉しく思います。
明けまして おめでとうございます[2025年01月01日(Wed)]
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新年 あけまして
おめでとうございます

本年が 皆さまにとって 笑顔があふれる素晴らしい1年でありますことを 心より ご祈念申し上げます。
本年もまた 京都フォーライフの事業活動にご理解を賜り、一層のご支援とご協力を賜りますよう どうぞよろしく お願い申し上げます
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