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京都フォーライフ〜「自信」と「誇り」をもって働くために〜
NPO法人京都フォーライフの公式ブログ
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変革[2025年03月24日(Mon)]
厳しい冬の寒さが和らぎ、早朝でも春の訪れを感じる日が増えてきました。
私が担当する 施設外就労先であるシーパック商事蒲lの現場でも、「新じゃがいも」「新たまねぎ」といった季節を感じさせる商品が次々と入荷しており、例年と比較しても忙しい日々が続いています。
しかし、その分 充実した毎日を過ごせていると感じています。

そんな春の訪れとともに、シーパック商事鰍フ現場では 『変革の時期』が訪れていると感じています。
ありがたいことに、近年は通年を通して多くの作業を担当させていただき、閑散期がほとんどない状態となりました。
一方で、繁忙期である秋・冬には 連日の残業が続き、従業員(利用者)さんに大きな負担がかかってしまうという課題もありました。
こうした状況を踏まえ、3月に比較的大規模な異動を実施し、新たに6名の従業員(利用者)さんが現場に加わりました。
異動してきた6名の従業員(利用者)さんは、これまでもシーパック商事鰍ナの作業を手伝ってくれていたこともあり、即戦力として活躍しています。
しかし、今回の異動により 彼らは “お手伝い”ではなく “常駐” という立場となり、求められる作業のクオリティも一段と高まりました。
そのため、基本的な作業は理解しているものの、細かい点の指導や施設外就労において大切なことを日々伝えていく機会が増えました。

一方で、今回の異動により、新たに加わった従業員(利用者)さんとの関わりが増えた結果、もともとシーパック商事鰍ナ働いていた従業員(利用者)さんへの目配りが疎かになってしまっていたかもしれません。
環境の変化は異動した従業員(利用者)さんだけでなく、元からいた従業員(利用者)さんにとっても大きなものであり、人員が増えたことで 現場の雰囲気が変化し、一部の方は “やりづらさ” を感じているようです。
その影響もあり、作業効率が思うように向上していないのが現状です。
今回の反省点として、異動に伴う影響を事前に十分に考慮し、元からいた従業員(利用者)さんへのフォローを手厚くするべきだったと痛感しています。
とはいえ、大きな問題には至っていないものの、現場では日々作業が続いていきます。
すべての従業員(利用者)さんにとって作業しやすい環境を整えられるよう、今後は他の支援員とも連携を強化しながら、より良い現場作りを目指していきたいと思います。
活気[2024年11月25日(Mon)]
私が担当するのは、青果市場での施設外就労支援、野菜や果物の袋詰め作業です。
さつまいも、みかん、じゃがいも、ねぎ・・・
加工場全体を埋め尽くさんばかりの段ボールやコンテナを見る と
「とうとう この時期がやってきたか・・・」
と 繁忙期の訪れを ひしひしと感じます。
ありがたい事に 今年は例年と比べても より多くの作業に携わらせて頂いており、忙しくも 充実した日々を送っています。

その反面、作業量が多い事から連日 残業が続いています。
当然 従業員(利用者)の皆さんにも疲労が溜まっているのか、昼食の休憩の際には 時間のギリギリまで仮眠をとる方,屋外のベンチに腰掛けながら 遠くの山を見つめ 黄昏ている方が 数人見かけられます。
そういった姿を見て “これ以上 皆に負担をかけまい” と 私も奮起はするものの、「最後に 定時で作業が終われたのはいつだったか・・・?」 思い出せないくらいには この状態が続いています。

しかし 不思議なもので 実際に作業が始まると、皆さん 休憩時間とは打って変わり 完全に仕事モードに切り替わり、
「早よ終わらせて、早よ帰ろ!」
「どっちが計量早いか 勝負やな!」
「よっしゃ!定時に終わるぞ!がんばろ!」と 皆さん気合十分・・・。
この気持ちの切り替えに関しては 我々支援員も見習わなければなりません。
そもそも 残業を強要することはないのですが、皆さん 毎日 残業に参加して下さり、この仕事に対する思いを 強く感じるばかりです。
時には気合が入りすぎるあまりか 私語が増えてしまい 注意を要する事もありますが、注意しつつもこの活気のある状態は 私個人としては嬉しく思っています。
“この職場のメンバーなら どんな困難でも 楽しく乗り越えられるのではないか⁈”
今はそんな気がしています。
これから12月に向けて ますます忙しくなることが予想されます。
“忙しいうちが華” と思って 利用者の皆さんと繁忙期を乗り越えていきたいと思います。
プレゼンテーション[2024年07月22日(Mon)]
 「もう七夕か・・・」と 梅雨の終わりを感じたのはいつの話か・・・
気が付けば 「大暑」 と呼ばれる1年を通して1番暑いとされる時期を迎えました。
幸い私の担当する職場は 生鮮食品を取り扱っている都合もあり 室内は涼しく保たれ 非常に快適な環境である為 毎年この時期になる度 “自分は環境に恵まれているな” と感じます。

さて、そんな職場では 食べ物に関する話題が尽きません。
時々、請け負う商品の物量の都合で 作業が早めに終了する日がありあります。
そういった日に Oさんは お気に入りの定食屋さんに行かれることがあります。
その次の日の休憩時間には、 「今回は オムライスを食べて来ました」と ご馳走の写真を披露しながら 我々支援員や 他の従業員(利用者)の皆さんとの話に 花を咲かせます。
こういった話を聞くと 感化されるのでしょうか?
次の休日明けには、これまた別の従業員(利用者)さんから 「家族でご飯を食べて来ました!」 「人気のスイーツのお店に並んできました」 「近くに おいしいお弁当屋さん あるで!」と 皆さん目を輝かせながら 次々とプレゼンを始められます。
私としても そんな話を聞くことが楽しみでもあるのですが、私自身も 食べる事が好きなので 従業員(利用者)さん達のプレゼンが終わるころを見計らい、“こちらもお返し” とばかりに おすすめのお店を紹介して 休憩時間を楽しんでいます。

従業員(利用者)さん達との関係上、プライベートで食事を共にする事はありません。
しかし、いよいよ 私が担当する職場での『慰労会』が 間近に迫っています。
『慰労会』 は、事業所ごとに 普段 一緒に働く仲間と共に 食事をしながら歓談を楽しむ機会です。
夏の「納涼会」と 冬の「新年会」、年に2回開催しています。
従業員(利用者)の皆さんと 支援員が集う せっかくのお食事の機会、従業員(利用者)さん達を労う事は勿論、ここでも 大いに「食」について話に花を咲かせたいと思います。
しとしと[2024年03月11日(Mon)]
先月の末辺りから10日以上 長らく雨降りが続きました。
晴れることのない日々・・・
私は 今まで以上に天気予報や雨雲レーダーを 気にするようになりました。
その際に 色々と調べたところ、どうやらこの雨は 「菜種梅雨」 と呼ぶようで、冬から春に移り変わる時期の長雨の事を指すようです。
その「菜種梅雨」が 今年は 少し早めに訪れた事により、この時期に 雨降りが続いたようです。
そして この長雨が 少なからず 仕事にも その影響がありました。

私が担当する 「南部市場」での 施設外就労支援の職場では、主に ジャガイモや玉ネギ等 土物野菜を中心とした 生鮮食品の袋詰め作業を行っています。
その為、今回の長雨で 全体的に商品が濡れていたり 腐ってしまっていたりと、思うように作業が進まない日もありました。
雨降りが続くと、この仕事には 有難いことが何もありません。

一方で 長雨を共通の話題にして 従業員(利用者)の間で 会話が広がります。
「明日も雨やって。 かなんわぁ〜」
「洗濯物 乾かへんわ〜、〇〇さん何とかして(笑)」
「おすすめのカッパ売ってる店 知ってますよ!」等々
雨降りへの愚痴から 会話が弾みます。
さすがに 度を越した際には注意しますが、私 個人的には こういった雰囲気は嫌いではありません。
“早く 雨が止んでほしい”と いう思いとは裏腹に、穏やかな会話が弾む この雰囲気を しばらく 味わっていたいと思うのでした。
「Reformation(再構築)」[2023年11月13日(Mon)]
私が担当している南部市場での施設外就労では さつま芋やミカンの袋詰め作業が段々と増え、「秋」を超え 「冬」の訪れを感じます。

さて、日々の作業の状況に合わせ やむなく 体制や規則を変える,変えなければないことがあります。
重要なのは これまでの「普通」や「あたりまえ」を疑う,精査をすることだと考えています。
ここ数年の間、コロナ禍の影響もあり 作業内容や作業量も大幅に変わり、休憩時間の過ごし方や マスクの着用やアルコールの使用の徹底 等 作業外の細かなルールまでも変更されました。
これらを受けて 担当支援員で協力して 新たにマニュアルを作る運びとなりました。
" 現在の職場にはどういったマニュアルが必要なのか?” を 実際の作業を通して考える段階であり、作業に於ける些細な決まり,作業の進め方ひとつとっても "これが本当に最善なのか?” と日々頭を悩ませています。
日々の作業に追われ、マニュアル作成だけに専念するわけにはいけません。
先行きが不安になっているのが正直なところです。

しかし、職場には嫌な顔一つせず あれこれの変更を受け入れてくれる従業員(利用者)さんがいます。
仕事が好きで 休みの日も 「働きたい!」と言ってくれる従業員(利用者)さんがいます。
そして、自らのミスを悔やみ、悔しくて泣いてしまう・・・
それでもめげずに 「次は頑張りたい!」 と言ってくれる従業員(利用者)さんがいます。
我々は そんなに従業員(利用者)の皆さんに応えなければなりません。
今こそ「Reformation(再編成)」の時。
より良く 働きやすい職場環境づくりに努めていきたいと思います。
アフターコロナ[2023年07月24日(Mon)]
先週末のニュースでは、ここ数年程 コロナ禍の影響により縮小を余儀なくされていた 祇園祭の様子が話題になっていました。
梅雨が明け 連日、30℃を超える気温が続き 本格的な 夏の訪れを感じます。
私が担当する 施設外就労先の職場が青果市場で、生鮮食品を取り扱う都合上 作業場は常に快適な温度が保たれています。
油断はできませんが 熱中症のリスクも低いので 恵まれた環境で作業が出来ている事を日々ありがたく思います。

さて そんな職場では、コロナ禍が明けた今でも 作業時間,休憩時間を問わず館内でのマスクの着用が義務付けられています。
しかし 利用者の方の中には マスクが億劫なのか うっかりなのかは分かりませんが、休憩時間にマスクを外してしまう方も稀にいます。
世間では マスクを着用しない人が増えており 私自身も無い方が当然楽なので 気持ちは分かるのですが、毎回決められたルールは必ず守るよう説明すると 皆さん 直ぐにマスクを着用してくれます。
最近になって こういった指摘をするときの物わかりの良さや、普段の作業場での様子を見る度に、従業員(利用者)の皆さんなりに コロナの危険性や危機感について、今でも意識してくれているのかなと感じます。
「コロナ」と聞くと どうしてもネガティブなイメージを想像してしまいますが、捉え方によっては コロナ禍も利用者さん達の自己管理意識の向上につながったきっかけになったとも考えられます。

また コロナ禍は従業員(利用者)の皆さんの意識だけでなく、職場の運営の体制にも様々な影響を与えました。
当時、職場から感染者が発生した場合に 直ぐ感染源を特定する事を目的に、毎日正確に従業員(利用者)の皆さん 一人一人の作業配置場所を決め、記録をしていました。
毎日の記録で手間はかかったものの、今になって思えば 従業員(利用者)の皆さんの作業適性を改めて考える良い機会になっており、結果として現在も使用している曜日毎の作業配置表の作成につながりました。
これらを筆頭に 今確立されている職場の作業体制やルールのほとんどがこの時期に見直されたものがほとんどであり、やはりコロナはマイナスなことばかりでは無く、知識や経験としてプラスになることもあるのだと感じずにはいられません。

 しかし、ここまでコロナ禍は悪い事ばかりではなかったと 長々と書いてはきましたが、そもそもこういった状況にならない方が良いに決まっています。
コロナの感染区分が5類となってから 日に日に意識は薄れるばかりですが 我々は当時の大変さを忘れてはいけません。
一度経験したからこそ、万が一次があった場合の時に備えて また気を引き締めて仕事に取り組んでいきたいと思います。

こだわり[2023年04月03日(Mon)]
「自閉症」
発達障害の一つで、一般的には 人とのコミュニケーションが苦手で 物事に強いこだわりがあるとされています。
私が担当させて頂いている「シーパック商事梶vでの施設外就労の現場に居られるMさんも 「自閉症」 と診断された従業員(利用者)の一人です。

 対人援助に於いて、我々支援者の行動規範の基礎となる考え方の一つとして 「個別化の原則」 というものがあります。
端的に言えば、人それぞれ どれだけ似ていても違う問題を抱えており 「同じ問題は存在しない」 という考え方です。
今回の場合 「自閉症」 のイメージや、定義されている特徴に引っ張られ過ぎずに支援する事が 重要となると言えます。
そういった考えのもと、初めてMさんと話す際も 先入観にとらわれ過ぎないようにと 私は意識をしていました。
しかし 失礼ではあるかもしれませんがMさんは “絵にかいたような” という言葉がしっくりときてしまう程 「自閉症」の方 特有の「こだわり行動」が 多々見受けられました。

 Mさんは 普段 袋詰めされた野菜の出荷作業に携わっています。
Mさんの梱包したコンテナ内の商品は ひとつひとつが寸分の狂いなく並べられており、日々 何千袋という商品を扱いますが 入数の間違いもありません。
また 商品の野菜にある どんなに細かい傷も決して見逃さず、少しでも違和感があるときは 納得するまで とことん「これは大丈夫ですか?」と 私達に尋ねて来てくれます。
こうした徹底的なこだわりもあり われわれ支援員もMさんに絶大な信頼を寄せており、同僚の従業員(利用者)さんからも 一目置かれています。

しかし 商品の個数が1袋でも数が合わない時はもう大変です。
支援員が制止する間もなく、これまで作業してきたコンテナを全てひっくり返す勢いで 再検品を行おうとします。
問題が解決した後でも その日の終業まで 何度も 「あの時の数は大丈夫ですか?」 と支援員に確認に来ます。
また検品にこだわる余り 作業が溜まってしまうこともしばしばで、私たちから声掛けしても改まらない場合もあり、その度に私は 「長所は短所、短所は長所」と 自分に言い聞かせます。

 そんなMさんですが 休憩時間は楽しそうにスマートフォンでゲームをしており 非常にリラックスをした様子がうかがえます。
休日は 毎週決まって お気に入りのカフェでお気に入りのメニューを頼み、映える写真を撮るのがマイブームのようで、支援員に嬉しそうに撮った写真を見せてくれます。
こうした仕事と休憩・休みのメリハリの付け方というのは 私たちも大いに見習うべきなのかもしれません。

障がいがある方たちの支援に携わるうえで 教科書通りではない、場面場面で柔軟な対応が求められることが ではほとんどです。
ですが、それは「障がい」についての特性や 支援してゆく上での基礎的な知識が 備わっていればこそ、と 実感しています。
現場の作業支援を通して 今後も一層 知識・情報の習得に励んでいきたいと思います。
「レギュラー争い」[2022年12月05日(Mon)]
私が担当させて頂いている「シーパック商事梶vでの施設外就労の作業場では、現在 「計量作業担当者」の配置争いが激化しています。

計量作業担当者の主な仕事は、
「玉ねぎ800g」 「メークイン500g」 と いったように 様々な商品を1袋あたりの指定の重さになるよう、原料をザルに取り分け 1つ1つ計量していくのがメインとなります。
当然 指定よりも軽い・重い 状態で出荷をしてしまうと駄目な訳で、数字をしっかりと理解できている かつ 正確性や責任感の求められる重要なポジションです。
このことからも つい2ヶ月ほど前までは できる人がごく少数に限定されており、計量作業担当者の休みが重なってしまった場合には やむを得ず 我々支援員が計量を行うこともあったほどでした。

転機が訪れたのは 今から1ヶ月程前で、従業員(利用者)のOさんが 「計量やってみたい」と言ったことがきっかけでした。
Oさんは普段から 何かと自信の無いかような様子が目立ち、どちらかというと 消極的な印象のある従業員(利用者)です。
また過去に 私がOさんの買い物補助を行った際に、代金の支払い方が全く分からなかった様子を 間近で見ていた為、私は“できるわけがない” と 思ってしまっていました。
しかし せっかく勇気を出して 申し出てくれたOさんの気持ちを無下にはできず、いろいろな工夫と 猛練習の末 支援員のフォローが無くても計量作業が出来るようになりました。

その「工夫」とは、例えば404g〜450gの範囲で計量を行う場合、デジタル表示される 画面表示の下1桁をガムテープで覆い、上2桁のみで判断していただく というものです。
Oさんには 「41・42・43・44ならOK」 と いった具合に 張り紙を掲示する事で、手間は多少かかるものの 元々計量作業を担当していた他の従業員(利用者)さんと比べても 遜色のない程 正確に 作業スピードも向上しました。
今はまだ 3桁以上の数字の確認が難しく 1000g以上の軽量作業は 難しいようですが、ほとんどの商品で 終日 計量作業に取り組める日も増えて来ました。

そんなOさんの姿に Mさん,Kさんと 次々に計量作業を志願され、今ではこの二人も計量作業をマスターする事ができました。
Mさんは Oさんと同じく工夫しながらではありますが 問題なく作業する事が出来ており、多少時間はかかるものの 4桁の商品についても 少しづつ取り組めるようになってきました。
驚くべきはKさんで、4桁の商品であろうと 特に何のフォローも無く 計量作業に取り組むことが出来ています。
私自身 まだまだ 「先入観」が先行しており、勝手に従業員(利用者)さんの能力を決めつけてしまっていた為、支援員としての未熟さを痛感した出来事です。

こういった経緯もあり 元々 計量担当者の従業員(利用者)さん達も 触発され、最近特に積極的な様子がうかがえます。
月並みな表現ではありますが 従業員(利用者)さんが互いに切磋琢磨している今の環境を 我々支援員も嬉しく思っています。
日々の作業に於いて 計量担当者の枠は限られている為、今後も良い意味で 作業の配置に悩む事が増えればと感じる今日この頃です。
「見つける支援」[2022年08月01日(Mon)]
連日 気温が30℃を超え 茹だるような暑さが続いています。
幸いにも 私が担当する 施設外就労支援先の職場は 野菜を中心とした生鮮食品を管理する都合上 涼しい環境が保たれている為、暑さによる従業員(利用者)の皆さんの仕事への影響はほとんどありません。

そんな涼しい環境で 常に涼しげな表情を浮かべながら 日々 黙々と作業に取り組んでいるのはDさん。
Dさんは 人と接するのがあまり好きでは無い様で、朝礼等 全体で集まる場面があると 常に人とは少し離れた位置に居たり、休憩の時は トイレの個室に長時間籠ってしまう等 とにかく一人で行動することがほとんどです。
また、声も非常に小さい為 他の従業員(利用者)さんからは 「無視されました」 「態度が悪い」 と 時折 クレームの報告があり トラブルになってしまわないかと ひやひやする事もあります。
私も どうにか彼との距離を縮めようと 積極的に関わってきたつもりですが、未だに読めない部分が多く 日々 頭を悩ませています。

ある日の事、同じ職場の担当支援員同士の何気ない会話の中で、Dさんについての話題が上がりました。
同僚の支援員さんが、「最近気づいたんですけど Dさんは 班全体に作業の説明する時に 礼をしてますよね・・・」
本当に?
実際の所、新しい作業への切り替えは 作業内容の説明を行った後に 支援員より
「では、ミスの無い様によろしくお願いします!」と締めて、従業員(利用者)さんが 「お願いします!」と 返すのがセオリーになっています。
早速作業に取り掛かりますので 従業員(利用者)の皆さんの 表情やしぐさを しっかりと注意して見ることはありません。

後日 気になって 班全体への 新しい作業説明を行いつつも Dさんを注視していると・・・
なるほど・・・
確かに 他の従業員(利用者)さんの 「お願いします!」のタイミングで 帽子のつばの部分を片手で持ち 軽く礼をしていました。
あまり 他人に関わりたがらないDさんは、支援員からの作業説明も疎ましく 距離をとって聞き流しているかと思っていましたが、しっかりと指示を聞いて 説明に敬意を表してくれていました・・・
反省です・・・
先入観で 人を見ない、少し離れた位置から人を見る事も重要であることを実感しました。
以前に 「見る支援」の大切さについて このブログに掲載いただいたのですが、今後はその考えに加え 人の良いところを積極的に 「見つける支援」 を大切にしていきたいと思います。
2年間[2022年03月21日(Mon)]
今年の一月、シーパック商事鰍ナの施設外就労支援を担当することとなりました。
その新たな職場には 過去に私が担当した作業所に在籍していた 従業員(利用者)のTさんの姿がありました。

 Tさんと私が初めて会ったのは二年前の事で、当時 私は入職して間もなくで 右も左も分からないような状態でした。
そんな私の 自信の無い様子を感じ取ったのか Tさんは私に色々な事を教えてくれました・・・と言うよりかは 年上・人生の先輩(当時の時点でTさんは六十歳を既に迎えておられました)として、私よりも優位に立ちたかったのか 執拗に注意や 横柄な態度をとっておられました。
当時の私の対応は お粗末そのもので、相手への配慮や傾聴・受容の姿勢, 話し方等 私自身も反省しなければいけない点ばかりで 私にも非はあったと感じます。
そんなTさんに 始めこそ苦手意識を持っていましたが、仕事に慣れていくとともに 私のその意識も薄れ、Tさんも私への警戒心や不信感がある程度無くなったのか 普通に接してくれるようになりました。
私が 自分よりずっと年長の方に接する際の気持ちの在り方は Tさんとの関りから得たものが多くあり 今では良い経験だったと思います。

今回の異動で Tさんと再会した時に 私は とある違和感を覚えました。
以前よりも口数は少なく 声も心なしか覇気が無いように感じます。
年齢の事を考えると 体力的に作業が負担になっている という事は 私にも理解できます。
しかし 当時のTさんの 元気な様子を見ている私としては、“物腰 柔らかになった”というよりかは “しおらしくなった” といった印象を受けました。
どこか “切なさ” を感じるとともに、私とTさん それぞれの「二年間」という月日の重みの差を実感しました。

そんなTさんは今年の夏に65歳を迎え 定年退職となる予定です。
残された時間は ごく わずか・・・
Tさんに どういった支援が必要か?
私自身が どう接していくべきか?
先輩支援員の方々とも 相談し、Tさんが「フォーライフで働けて良かった」と思って頂けるような 退職を迎えていただきたいと思います。
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