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京都フォーライフ〜「自信」と「誇り」をもって働くために〜
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繁忙期[2025年09月22日(Mon)]
私は 現在、青果市場での施設外就労支援を担当し、ジャガイモや玉ネギなど 土物野菜の袋詰め加工に携わっています。
毎年のことながら、春から夏にかけては 比較的落ち着いた職場も、お盆を過ぎる頃から少しずつ慌ただしさを増していきます。
加工数は日に日に膨らみ、秋が深まるにつれて 残業も常態化していきます。
普段は明るく元気な従業員(利用者)さんたちであっても、長時間労働が続けば 疲労の影が差し、声の調子が沈んだり、口数が少なくなったりする――そんな変化に気づく瞬間があります。

繁忙期になると、決まって数人の従業員(利用者)さんが 「来週はどのくらい忙しくなりそうですか?」 と尋ねてこられます。
その問いに、私はできるだけ正確にお伝えするよう 心がけています。
返ってくる反応はさまざまです。
驚きの声を上げる人、不安そうに表情を曇らせる人――。
働くという営みが 単なる作業ではなく、それぞれの生活や思いと深く結びついていることを実感させられる瞬間でもあります。

そんな日常の中で、先日忘れられない出来事がありました。
「来週は忙しくなりますよ」 と 伝えたときのこと。
ある従業員(利用者)さんが満面の笑みを浮かべて、応えられたのです。
「よかった!忙しいほうが やりがいがあるし、給料日もうれしいですから!!」
その言葉を聞き、ふと 心の奥深くに 温かな思いが込み上げました。
同じ繁忙期、同じ長時間労働という状況でも 受け止め方ひとつで 景色はまるで違って見える。
大変さを前に 不安や疲れを覚える人もいれば、そこにやりがいと希望を見出す人もいる。
『働く』 という営みの中に、人それぞれの価値観や生き方が 鮮やかに映し出されるのだと気づかされました。
もちろん、すべての人が同じように前向きに受け止められるわけではありません。
それぞれの事情や心の状態によって、感じ方は異なります。
けれども、その従業員(利用者)さんの言葉は、私に大切なヒントを与えてくれました。
――働く場の空気を変える力は、ほんの小さなコミュニケーションの中にあるのだ、と。

声の掛け方ひとつ、情報の伝え方ひとつで、心の持ちようは変わります。
厳しい繁忙期をただ 「つらい時間」 として過ごすのか、それとも 「明日への力を育む時間 」として歩んでいけるのか――その分かれ道は、支援する側の私たちの姿勢にもかかっているのかもしれません。
これから迎える繁忙期の毎日。
避けられない長時間労働の中であっても、従業員(利用者)の皆さんが 少しでも希望を持って取り組めるように。
私は 声をかけるその一瞬を大切にし、共に喜びを分かち合える支援を続けていきたいと思います。
【柿森wの最新記事】
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