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京都フォーライフ〜「自信」と「誇り」をもって働くために〜
NPO法人京都フォーライフの公式ブログ
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下心[2023年05月29日(Mon)]
ここ最近、私は 施設外就労先である 「南部総合市場」に出入りをする事が多くなっています。
私が 普段担当している 宇治市文化センターのCaféに、お客様として よく来店してくれる 従業員(利用者)Mさんが この市場で働いています。

そのMさん
「今週、Café行こうかな〜 最近 行ってないしな〜
自転車用のヘルメットも買うたし〜」
私が、 「今週は 私が ずっとCaféにいるから、いつでも来てや」 と 応えると
しばし 沈黙・・・

「やっぱり (法人の)事務所に行こかな〜 最近 行ってないし〜
今日・・・ K支援員さん 事務所に居る?・・・」
K支援員さんは Mさんが恋焦がれる 美人支援員さんです。
K支援員さんは 時々 Caféの手伝いに行かれますが、今日は 事務所勤務です。
「今日やったら K支援員さんは事務所やな」と 応えると、
「やっぱ、今日 事務所に行こ・・・」と 明後日の方向を見ながら ほくそ笑んでます。 

4月から 自転車乗車時のヘルメット着用が努力義務になり、早速購入した おしゃれなヘルメットを被った勇姿を K支援員さんに見てもらいたい一心で、
「男は つらいよ」 の 寅さんさんばりに とぼけた探りを入れてくるMさん・・・
愛すべき 従業員(利用者)です。
ヘルメット[2023年05月22日(Mon)]
ことし4月から、自転車に乗るすべての人に ヘルメットの着用が努力義務化されました。
従業員(利用者)の皆さんは 自転車通勤の方も多く、早速 着用されている方もあります。
Hさんは 購入したてのキャップ型のヘルメットを わざわざ 事務所まで見せに来てくれました。
「6,500円もした〜、高かった〜」と 嘆きながらも ちょっと自慢気でした。
Cさんは ホームセンターで購入したらしく、工事現場の作業員が被るようなヘルメットを買って オシャレに蛍光シールでデコレーションして 被っておられます。
「自転車用は 高いし〜ッ!」とのことでした。

街中で まだまだ着用している方が少ない中、彼らは しっかり ルールを守ることを 怠りません。
「この程度なら・・・」ではなく 厳格に守ります。
障がいがあるがゆえに いろいろな場面で誤解を受け 不利益を被ってきた彼らにとって、自身を守る術なのかもしれません。

先般、とある会議の席で、障がいがある方たちや 様々な理由で社会的に孤立している方たちのために 『シェアハウス』 の設立を計画したところ 「近隣住民の方々の反対にあっている」 旨、報告をうけました。
反対を訴えている方たちに
「ここで暮らそうとする方たちは 厳格なまでにルールを守ろうとする方たちですよ、
 だから 安心してください」と 説明したところで 多分 納得されません。
むしろ “まだまだ ヘルメットを被る人の少ない街中で、恥ずかしげもなく 被っている おかしな人たち” と 思われるのかもしれません。
そうした方たちは おそらく それが 『差別』 であることに 気づいていないと思います。
自身の生活に降りかかる 漠然とした“不安”を排除したい一心だと思います。

誰しも 生活に “不安” を抱えることは嫌です。
でも “不安”なのは 知らないからです。分からないからです。
先ず知ってほしい。分かってほしい。
それ以上に その“不安”がもたらした 『差別』 で 苦しんでいる方たちがいることを 知っていただきたいと思います。
慰安旅行[2023年05月15日(Mon)]
現場に入ることが少なくなり、従業員との触れ合いが減ってきた私にとって、年間行事の日帰りでの慰安旅行は楽しみの1つです。
コロナ禍の影響でしばらくお預けとなっていた日帰り旅行、1度昼食会という形で決行しましたが、賛否両論・・・苦労しました。
マスクにしても 未だ意見は分かれますが、なるべく以前の生活が戻ってくるよう 働きかけていきたいものです。

日帰り旅行は、従業員も楽しみにしている人が多く、どこへ行くのか今回は特に気になるようで、それぞれ希望の場所を それとな〜く 伝えてくれていました。
その中でも一番の人気は、やはり遊園地・テーマパークです。
更に その中でも絶大な人気を誇るUSJは 毎回希望の声は多く、出来る事なら行きたいのですが・・・
でも私を含め、支援員にとっては、あの広大な異空間で みんなが安全に 楽しく過ごして頂けるのか、不安が大きく 未だ決行出来ていません。
ごめんなさい・・・
いつか 安心安全に過ごせるような策を練り、決行出来たらなぁ と思っています。
きっと次世代の若い支援員たちが 企画してくれると信じています。

今年は、Aさんの希望が叶い? “吉本新喜劇を見て 大阪の街を練り歩く” 予定です。これはこれで 初めての体験なので 少し不安もありますが、安心安全に楽しい旅行となるよう努めたいと思います。

いつも 毎年のイベントと軽く捉えず、“慰安旅行” の本当の意義を忘れないようにしていきたいです。

「支援力」[2023年05月08日(Mon)]
世間ではGW(ゴールデンウィーク)も終わり、“ぼちぼち仕事モードに戻さないと・・・” “しんどいなあ・・・” と 思っている方も多いこともいます。
しかしながら、 京都フォーライフは 「完全週休2日制」です。
従業員(利用者)の皆さん、支援員とも 祝日は関係なく GW(ゴールデンウィーク)も通常通り 稼働しておりました。
仕事を頂けることに 感謝です。

私は この4月から 「京都府南部総合地方卸売市場」内にあるシーパック商事鰍ナの施設外就労支援を担当することとなり 野菜の袋詰め等 パック作業に取り組んでいます。
私が 京都フォーライフに勤めて10年を超えていますが、初めて担当する事業所です。それでも そこで働く 従業員(利用者)の皆さんとは 全員と面識があり 問題なく入り込めることが出来ました。
久しぶりに 一緒に働く従業員(利用者)もいて 再会の懐かしい気持ちにもなりました。

私は以前に 高齢者の施設で数年勤めていました。
介護は すべてを介護してはいけません。
“自分で出来ることは してもらう。自分では出来ないことを介護する。”
そうしないと 自分で出来ることも できなくなるからです。
これは 高齢者だけでなく 障がいがある方たちへの支援でも 当然 言えることです。
シーパック鰍ナ 施設外就労に取り組んでいる従業員(利用者)の皆さんは、各々がやる事を理解して、準備したり 作業に取り組むことが出来ています。
特に 指示をしなくとも 自身で判断して 動けていることに感心させられます。

しかし 時として、どうしても指示待ちになってしまう人もいます。
そんな時にこそ、そんな方にこそ、我々支援員が気づき 自分で判断して 自分で動けるようにするための 『支援力』 が試されていることに 改めて 気づかされました。
そういった点で、シーパック商事鰍ナの施設外就労支援を担当している 同僚の支援員達は とても頼もしい存在で、少ない人員の中で しっかりと状況を注視し、的確に指示を出してくれています。
今後も 信頼できる同僚たちと 協力し合って、お互いに もっともっと 『支援力』を 高めて行きたいと思います。
「当たり前」じゃない[2023年05月01日(Mon)]
「自分は 今 何をしているのだろう・・・?」
「明日も 来週も 来年も 同じ作業をするのかな・・・?」
同じ作業を繰り返していると ふと そんな事を考える瞬間があります。
働いていて、生活の中でも、単調な日常の繰り返しに 一緒に働く従業員(利用者)の皆さんにも 同様に考えることがあると思います。

毎朝 同じように出勤して、ユニフォームに着替えて、作業をして・・・
日々のルーティングが ”当たり前” のように過ぎてゆく・・・
”当たり前”な日常は そのことついて あまり考えなくなってしまうのです。

しかし 実際のところ”当たり前”な日常はないのです。
朝 早く起きることや 時間通りに出勤すること、仕事の準備、
日々、そして 1年、また1年と 年月を重ねていく中で培ってきた習慣です。
出来なかったことも しんどかったことも 日々の継続の中で ”当たり前”な日常になったのだと思います。
単調で退屈だと思えてしまう”当たり前”な日常も、決して”当たり前”じゃない 日々の積み重ねです。
継続してゆくことの大切さを いつの日か実感していただける支援に努めてゆきたいと思います。
日帰り旅行[2023年04月24日(Mon)]
3月に 「新型コロナウイルス感染対策」が緩和されたことに合わせて 京都フォーライフの事業計画も見直しました。
長く自粛していた慰労会や日帰りでの旅行も 今後 定期的に実施していく予定です。

その中で、早速 6月に日帰りでの旅行を実施することになり、公表以来 従業員(利用者)の間では 話題の中心となり 大いに盛り上がっています。
「白浜がええな!」「パンダ 減ってしもたでぇ〜」
「淡路島は?」「前にも 行ったやん!」
「『保津川下り』は?」「危ない!危ない!」
「宮古島あたりで ヘリコプター遊覧は?」「怒られるでっ!」
「和歌山の漁港は?」「ほんまに ア・カ・ン ッ!」
行き先が決まれば
「○○がしたい」「△△が食べたい」「□□を買おう」と
引き続き 大騒ぎになることと思います。

職場の仲間と 仕事を離れて楽しい時間を過ごす、
従業員(利用者)の皆さんにとって とても大切な取り組みであり 励みになっていることを再確認いたしました。
われわれ支援員にとっても 職場の “潤いづくり” は 和んだ心持で 穏やかに取り組める仕事です。
日々 生産活動に追われ、請負企業様との調整に勤め、従業員(利用者)支援に注力している慌ただしい日常から 少しだけ距離をおける一時です。

「新型コロナウイルス感染対策」として自粛を迫られた3年間に失った “潤い” を、しっかり取り戻せるように 楽しんでいただきたいと思います。

約1年[2023年04月17日(Mon)]
早いもので、京都フォーライフへ入職してもうすぐ1年になります。
最近 新しく入職された支援員さんの悩みや 疑問点などを聞くと、少し懐かしく感じることを思えば 少しは成長したのか?と 思いたいところです。

入職後、すぐに悩んだことは、従業員(利用者)との距離感です。
特に 私が普段担当しているカフェで従事されている従業員(利用者)は 人数が少ないため、関わる時間が 他の部署に比べて圧倒的に多いです。
そのため、仕事中でも プライベートな相談をされたりするので、ON・OFFを取りづらい状況にあります。
また 年齢が大分離れていて 人生では大先輩ということもあり、口調への注意がし難い という悩みもありました。
その度、上司や先輩の方々に相談して 自分なりに答えを出せた?のか、今はあまり悩まずに 自分なりに支援にあたることが出来ていると思います。

次のステップを目指すには まだまだ 足りない部分が多く、専門的な勉強も どんどんしていかなければと思いますが、初心を忘れず これからも頑張って 良いアドバイスができる先輩となりたいです。
ネガティブ[2023年04月10日(Mon)]
数週間前に愛車をぶつけ、それはそれは 落ち込んでいる私です。
それはそれはショックを受けていますし、それはそれは焦りもしました。
その事故を起こした次の日の朝・・・仕事とは全く関係のない出来事だったはずなのに、出勤するのが それはそれは嫌でした。
ネガティブな気持ちが 『私』 という人間を飲み込んでしまった結果ですね・・・頑張って出勤しましたが・・・

「ネガティブ」な感情や言動は 誰しもあるものです。
そして、「ネガティブ」な感情は 己を簡単に支配してしまうということも・・・
今回 私にとって 1つのアクシデントが原因で起こってしまった「ネガティブ」ですが、目の前にある未知なものや チャレンジングな物事に対しても「ネガティブ」は発生します。
従業員(利用者)の中にも 少なからずそれは見られ、「もう無理」 「出来ひん」といった声が聞こえることがあります。
やりもしないままに なぜそんなに怖がるのか? と、思うのですが、真剣にやっている仕事であるからこそ ミスを恐れ その結果 後ろ向きになってしまっている側面もあるのだと思います。

しかしながら ネガティブの原因が 私たち支援員による雰囲気の作り方にもあるとすれば 常に立ち止まり 考えなければと 思います。
普段 私たちが作業で取り扱う商品は 地域企業からお預かりしたものです。
クオリティーの維持は 当然のこと、そのために 現場がピリピリしてしまうこともあります。
緊張感は必要とは言え 過剰になると場を萎縮させ 能率を下げてしまいます。
そのため 自戒の念も込め、作業場での日々の朝礼・終礼では、
「失敗をそのままにしないこと」
「ミスに自分で気付き、同じミスを繰り返さないこと」
「失敗を責めないこと」を 折に触れ 従業員(利用者)の皆さんに伝えています。

ミスを恐れずに 挑戦を続けもらえる環境を作る、
それでも ミスをされると困る・・・
理想論でしかないのか・・・とも考えますが、“理想” を求めて 何よりもまず 私自身が前向きな気持ちで現場にいること、そして 皆さんのチャレンジの後押しができるメンタリティーを持ち 仕事に臨むことを続けていこうと思っています。
こだわり[2023年04月03日(Mon)]
「自閉症」
発達障害の一つで、一般的には 人とのコミュニケーションが苦手で 物事に強いこだわりがあるとされています。
私が担当させて頂いている「シーパック商事梶vでの施設外就労の現場に居られるMさんも 「自閉症」 と診断された従業員(利用者)の一人です。

 対人援助に於いて、我々支援者の行動規範の基礎となる考え方の一つとして 「個別化の原則」 というものがあります。
端的に言えば、人それぞれ どれだけ似ていても違う問題を抱えており 「同じ問題は存在しない」 という考え方です。
今回の場合 「自閉症」 のイメージや、定義されている特徴に引っ張られ過ぎずに支援する事が 重要となると言えます。
そういった考えのもと、初めてMさんと話す際も 先入観にとらわれ過ぎないようにと 私は意識をしていました。
しかし 失礼ではあるかもしれませんがMさんは “絵にかいたような” という言葉がしっくりときてしまう程 「自閉症」の方 特有の「こだわり行動」が 多々見受けられました。

 Mさんは 普段 袋詰めされた野菜の出荷作業に携わっています。
Mさんの梱包したコンテナ内の商品は ひとつひとつが寸分の狂いなく並べられており、日々 何千袋という商品を扱いますが 入数の間違いもありません。
また 商品の野菜にある どんなに細かい傷も決して見逃さず、少しでも違和感があるときは 納得するまで とことん「これは大丈夫ですか?」と 私達に尋ねて来てくれます。
こうした徹底的なこだわりもあり われわれ支援員もMさんに絶大な信頼を寄せており、同僚の従業員(利用者)さんからも 一目置かれています。

しかし 商品の個数が1袋でも数が合わない時はもう大変です。
支援員が制止する間もなく、これまで作業してきたコンテナを全てひっくり返す勢いで 再検品を行おうとします。
問題が解決した後でも その日の終業まで 何度も 「あの時の数は大丈夫ですか?」 と支援員に確認に来ます。
また検品にこだわる余り 作業が溜まってしまうこともしばしばで、私たちから声掛けしても改まらない場合もあり、その度に私は 「長所は短所、短所は長所」と 自分に言い聞かせます。

 そんなMさんですが 休憩時間は楽しそうにスマートフォンでゲームをしており 非常にリラックスをした様子がうかがえます。
休日は 毎週決まって お気に入りのカフェでお気に入りのメニューを頼み、映える写真を撮るのがマイブームのようで、支援員に嬉しそうに撮った写真を見せてくれます。
こうした仕事と休憩・休みのメリハリの付け方というのは 私たちも大いに見習うべきなのかもしれません。

障がいがある方たちの支援に携わるうえで 教科書通りではない、場面場面で柔軟な対応が求められることが ではほとんどです。
ですが、それは「障がい」についての特性や 支援してゆく上での基礎的な知識が 備わっていればこそ、と 実感しています。
現場の作業支援を通して 今後も一層 知識・情報の習得に励んでいきたいと思います。
あの日・・・[2023年03月27日(Mon)]
20年前の2月末日、私が以前勤めていた障がい者施設の利用者が 自ら命を絶ちました。
地域企業への就労が叶わず、悩み 苦しみ 自信を失い 絶望感に至ったことからの出来事でした。
当時は 少しづつ 障がい者の地域就労が一般的になってきた時代でしたが、まだまだ そのハードルは高かったかと思います。
地域の企業で働き、お給料をもらって、普通の暮らしを送る・・・そんな ささやかな願いを叶えることが 障がいがある方たちには 難しい時代でした。

その数年後 大きな制度改革があり、 雇用契約に基づく就労支援事業 「就労継続支援A型事業」が制度化され、企業就労が叶わなくても 福祉サービスを利用しながら 経済的な自立が可能な選択肢が出来ました。
そして 間もなく 「京都フォーライフ」を設立して 「就労継続支援A型事業」に取り組み、今年 15年目になります。

この間、度々 『あの日』 を思い返し “彼が 生きていれば・・・” と 考えることがありまた。
特に 年毎に春を迎えるこの季節に 思い返し、もう20年が経ちました。
「節目の年」 なのか・・・とも思いましたが、あまりに日常のことで その実感はありません。
これから先も 『あの日』 を考えながら、日々を積み重ね、年々を積み重ねてゆくのだろうと思います。
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