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京都フォーライフ〜「自信」と「誇り」をもって働くために〜
NPO法人京都フォーライフの公式ブログ
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言葉[2025年04月14日(Mon)]
ふと、「言葉」について考えることがあります。
「言葉」は 人が生きていく中で もっとも大切な “コミュニケーションツール”
当然、毎日の仕事をしていく中でも 「言葉」でのコミュニケーションを大切にしています。

私が担当している「フォーライフshiki」では、現在、我々支援員の従業員(利用者)に皆さんに対する 声のかけ方(言葉遣い)を “もっと 適切に“ と 方針を立てて 日々の支援に努めています。
これまで、親しみを込めた 「あだ名呼び」 や 「タメ口」でのやり取りが かなり浸透されている分、改善には苦労しています。
染みついたものは なかなか取れないもので、どれだけ意識していて もふとした時に出てくる言葉というのは 使い慣れた「あだ名呼び」 や 「タメ口」です。
それを聞く 従業員(利用者)の皆さんもまた そのやり取りに慣れているから これまでの言葉遣いで返してしまう。

日常生活の中での 「あだ名呼び」 や 「タメ口」でのやり取りは、お互いの関係性の中では 特に 問題があるわけではありません。
我々が心掛けているのは、職場の中で、仕事に従事してゆくための関係性の中で、気を緩めないように,また 威圧感を持たれないように,お互いが 緊張感を持ち 気持ちよくコミュニケーションをとる上でのマナーです。
従業員(利用者)の皆さんにとっては その線引きが非常に難しいようで、これまでと違う 我々の関わりに 戸惑いがあるようです。

「言葉」というものは 良くも悪くも 人と人との関係を構築させていくものです。
私たち支援員は、このツールによる 一層適切なコミュニケーションを心掛けて、より良い職場環境で働いていただけるよう努めています。
「また 京都フォーライフで」[2025年04月07日(Mon)]
3年前に体調を崩し、それ以来出勤ができなくなっていたYさん。
昨年には症状が進行し、10日以上も集中治療室で治療を受けるほどの重篤な状態に陥りました。
しかし、治療の甲斐あって昨年末には無事に退院し、現在はご自宅で療養されています。
先日、お母さまからご連絡をいただき、お見舞いに伺いました。
横になったままの状態ではありますが、表情は明るく、回復の兆しが感じられました。
お母さまからは、「本人が また職場に戻りたがっています。働けるようになったら、雇っていただけますか?」 とのご相談がありました。
私は 「いつでも大丈夫ですよ。早く元気になってもらってください」とお伝えしました。

京都フォーライフが開設されて間もなく入所され 10年以上 精勤されてきたYさんにとって、毎日の仕事が日常だったのでしょう。
Yさんが仕事への意欲を失わず、「また 京都フォーライフで」と 思って下さることは 私たちにとって 大きな喜びです。
今まで いろいろな事情で京都フォーライフを退職した従業員(利用者)のうち、幾人かが 「「もう一度 ここで働きたい」と 復職され 頑張っていただいています。
体調を崩して やむなく離職した支援員もまた 復職を決意してくれました。

魅力ある職場づくり
誰もが「自信」と「誇り」をもって働ける職場づくり
誰もが意欲と責任を持ち、安心して働ける職場づくり
が 少しづつ実を結んできたのかなと 実感できる嬉しい春です。
AIを超えるもの[2025年03月31日(Mon)]
私は、宇治市内の公共施設内で運営している「For the life Café」事業を担当しております。
最近の取り組みの一つとして、「For the life Café」では、多くの企業・団体のご協力のもと、「AI掃除ロボット」を導入いたしました。
また、以前から文化センター内の店舗では、外出が困難な方々による遠隔操作で「配膳ロボット」が活躍しており、日々、時代の変化を肌で感じています。

近年、生成AIの技術を活用したシステムが増え、従来は人が行っていた業務が自動化される場面が多くなっています。
確かに、AIは便利で効率的な存在ですが、決して万能ではなく、人間にしか担えない業務も多くあります。
その代表例の一つが、福祉施設における対人支援です。

私自身、この仕事を通じて、AIでは代替できない“人の温かみ”や“寄り添う力”の重要性を強く感じています。
福祉事業所の現場では、論理的なサポートだけでなく、共感や感情的なつながり、柔軟な対応が求められる場面が多くあります。
AIやロボットは表面的な応対はできても、利用者の不安や孤独、悲しみに本当の意味で寄り添うことはできません。

だからこそ、人にしかできない役割を大切にしながら、私はこの仕事に誇りを持って取り組んでいます。

変革[2025年03月24日(Mon)]
厳しい冬の寒さが和らぎ、早朝でも春の訪れを感じる日が増えてきました。
私が担当する 施設外就労先であるシーパック商事蒲lの現場でも、「新じゃがいも」「新たまねぎ」といった季節を感じさせる商品が次々と入荷しており、例年と比較しても忙しい日々が続いています。
しかし、その分 充実した毎日を過ごせていると感じています。

そんな春の訪れとともに、シーパック商事鰍フ現場では 『変革の時期』が訪れていると感じています。
ありがたいことに、近年は通年を通して多くの作業を担当させていただき、閑散期がほとんどない状態となりました。
一方で、繁忙期である秋・冬には 連日の残業が続き、従業員(利用者)さんに大きな負担がかかってしまうという課題もありました。
こうした状況を踏まえ、3月に比較的大規模な異動を実施し、新たに6名の従業員(利用者)さんが現場に加わりました。
異動してきた6名の従業員(利用者)さんは、これまでもシーパック商事鰍ナの作業を手伝ってくれていたこともあり、即戦力として活躍しています。
しかし、今回の異動により 彼らは “お手伝い”ではなく “常駐” という立場となり、求められる作業のクオリティも一段と高まりました。
そのため、基本的な作業は理解しているものの、細かい点の指導や施設外就労において大切なことを日々伝えていく機会が増えました。

一方で、今回の異動により、新たに加わった従業員(利用者)さんとの関わりが増えた結果、もともとシーパック商事鰍ナ働いていた従業員(利用者)さんへの目配りが疎かになってしまっていたかもしれません。
環境の変化は異動した従業員(利用者)さんだけでなく、元からいた従業員(利用者)さんにとっても大きなものであり、人員が増えたことで 現場の雰囲気が変化し、一部の方は “やりづらさ” を感じているようです。
その影響もあり、作業効率が思うように向上していないのが現状です。
今回の反省点として、異動に伴う影響を事前に十分に考慮し、元からいた従業員(利用者)さんへのフォローを手厚くするべきだったと痛感しています。
とはいえ、大きな問題には至っていないものの、現場では日々作業が続いていきます。
すべての従業員(利用者)さんにとって作業しやすい環境を整えられるよう、今後は他の支援員とも連携を強化しながら、より良い現場作りを目指していきたいと思います。
個別面談を終えて[2025年03月17日(Mon)]
少しずつ春の訪れを実感できる気候になってきました。
年が明け 早いもので三か月が過ぎ、年齢とともに月日の流れの速さを改めて感じています。

2月には従業員(利用者)の皆さんと 「個別支援計画」の作成にかかる 個別面談を実施しました。
この面談は、一人ひとりの支援目標を見直し、評価できる点や 改善点を再確認する貴重な機会です。
半年に一度の機会ではありますが、従業員(利用者)の皆さんの姿勢はさまざまで、自分の今後の目標を明確に持ち 積極的に話される方もいれば、緊張のあまり 思うように伝えてもらえない方もいます。
私たち支援員としても、伝えたいことがしっかり伝わっているかを常に意識し、特に緊張している方には どのようにすればリラックスして話してもらえるかを考えています。
やはり、相手に伝えるということは難しく、どのように話せば理解しやすく、かつ伝わりやすいのかを日々試行錯誤しています。
伝え方一つで相手の受け取り方や印象が変わるため、個別面談に限らず、日々の業務においても重要な要素であると感じます。
自己満足で終わるのではなく、多様な考え方や立場を理解しながら、適切な伝え方を磨き、より良い支援ができるよう努めていきたいと考えています。
職場の異動[2025年03月10日(Mon)]
3月に入り、個別支援計画の変更に伴い、一部の従業員(利用者)さんに 職場の異動がありました。
私が担当する「フォーライフshiki」からは 2名が 施設外就労先である 青果市場へ異動となりました。
Iさんは以前にも青果市場で勤務していた経験があり、作業への不安はほとんどない様子。
「異動先でも頑張るわぁ。終わったらshikに寄るわぁ。」と気軽に話してくれ、実際に早く仕事が終わった日には顔を見せてくれています。
もう一人のMさんは、少し不安があるようで 「3月から ぼく 施設外就労?」「土曜日は 何時に終わる?」「お弁当はある?」と毎日のように質問されていました。
分かる範囲でお答えしていましたが、応えきれないことがあると 一日中気になってしまう様子でした。
Mさんは普段から 気になることを 朝礼前や休憩時間に 賑やかに確認されるのが日課でした。
そんなやり取りがなくなり 少し寂しさも感じます。

一方で、新たに5名の方がshiki工場に異動されてきました。
これまで一緒に働いたことのある方もいれば、初めての方もいます。
あまりなじみのない方には「こんな方なのかなぁ?」と 感じる部分もあり、まだまだ分からないことも多いのが正直なところ。
だからこそ、積極的にコミュニケーションを取りながら、それぞれの得意な作業や苦手なこと、性格や好きなことを理解していきたいと思います。

日々の業務の中で、一人ひとりをしっかり知り、それぞれが安心して働ける環境をつくっていけるよう努めていきます。

強度行動障がい[2025年03月03日(Mon)]
周囲にいる方たちに 殴りかかったり 掴みかかったり、
自分自身をたたいたり ひっかいたり 時には頭を壁や柱にうちつけたり、
身の回りにあるものを手当たり次第に壊したり、
そうした問題行動がある「強度行動障がい」がある方たちの対応についてお話を伺う機会がありました。

私が福祉施設に勤め初めた40年前には体を張って静止することが唯一の対応方法でした。
今では こうした行動を引き起こす要因を丁寧に分析して、周囲の環境を整えることで問題行動を抑制してゆこうする取り組みが進められています。
人権擁護の観点からも 大事な取り組みです。
こうした科学的な対応方がなされるようになったとはいえ たちどころに問題行動が解決されるわけでなく、支援員の専門性や根気強い対応により環境が整えられることで初めて改善が望めるということであり、支援員間の連携が何よりも求められます。

京都フォーライフの事業は 自身の意志で雇用契約を結んで利用していただく福祉サービスですので、自立度の高い方たちの利用が基本であり「強度行動障がい」がある方はおられません。
しかしながら、どのような障がいがある方たちに対しても その方を取り巻く環境を整えることで 障がいを軽減してゆく基本的な対応方法に相違はありません。
我々には そのための専門性とチームワークが求められています。
「強度行動障がい」がある方たちの支援のあり方は、全ての障がいがある方たちの支援に通じています。
日々の支援活動ついて、その基本姿勢を再確認するよい機会となりました。
社会福祉施設長資格認定講習[2025年02月24日(Mon)]
先日、全国社会福祉協議会が主催する 「社会福祉施設長資格認定講習」に参加してきました。
この研修では、障がい者支援のみならず、老人福祉や児童福祉など、幅広い福祉分野について学ぶ機会がありました。
その中で特に強調されていたのは、すべての人が支え合う「地域共生社会」の重要性です。
これまで、福祉事業は分野ごとに分かれて考えられることが多かったのですが、今後は分野を超えた包括的な支援が求められていることを改めて実感しました。

障がい者支援の視点から考えると、地域とのつながりが いかに大切かを再認識しました。
障がいのある方々が地域の一員として当たり前に生活できる環境を整えるためには、他の福祉分野と連携しながら支援の枠組みを広げていくことが不可欠です。
例えば、高齢者との交流の場を増やすことで、世代や障がいの有無を超えて互いに学び合う機会が生まれます。
また、障がいのある子どもたちが地域の子どもたちと自然に関わることができる環境づくりも重要だと感じました。

障がい者支援は単独で完結するものではなく、地域全体の福祉と結びつくことで、より実効性のある支援が可能になります。
今回の研修を通じて、改めて地域とのつながりを意識しながら、今後の支援活動に取り組んでいきたいと強く思いました。
卒業シーズン[2025年02月17日(Mon)]
立春が過ぎ、この冬一番の寒気が到来いたしました。
雪がちらつく日も珍しくなくなり、通勤に支障が出るほどの積雪もありました。
いよいよ 卒業式シーズンとなります。
京都フォーライフにも ほぼ毎年 地元の支援学校を卒業して 就職していただく方が一定数おられます。
今年度も1名の卒業生が、今年の春から 我々の仲間となって 一緒に働いていただくことが決定しています。

毎年 新しく迎え入れた従業員(利用者)が、“これから どんな大人になっていってくれるのか” “どのような過程を経て 「社会」というものを学んでいくのか”と とても楽しみです。
一方で、彼らが 社会人として育ってゆく成長過程に 直接的に関わってゆくことを考えると、改めて 我々が 担っているものの重大さを感じます。

彼らが育ってきた環境の中で、ご家族,行きつけのお店の店員さんや ご近所の方々,そして 学校の先生方,いろいろな方々の関りが 彼の「働く意欲」を育ててきてくれたのだと思います。
今度は 我々がその役割を引き継ぎ、単に就労継続支援における支援員としてだけではなく 職場の上司として そして 社会人として、今後 ますます豊かな人生を歩んでいただけるように、可能性を 広げて行けるように、
我々が負うべき 自覚と責任を意識いたしました。
10年たっても[2025年02月10日(Mon)]
Sさんは 以前 京都フォーライフで働いておられましたが、地域企業への就職により 退職されました。
結局 その企業では 適応できず、色々な経験をされた後 去年末に “京都フォーライフに戻って仕事がしたい” という希望があり 1月から 約10年ぶりに復職された方です。
人当たりがよく 色々な人とコミュニケーションを取りながら 楽しそうに働かれています。

地域企業での就労が困難な障がいがある方たちと 雇用契約に基づく就労支援に取り組む 「就労継続支援A型事業所」は 運営継続が難しく、廃業を余儀なくされるところや 他の支援サービス事業に転向される事業者が多くあります。
また、長く「就労継続支援A型事業」の運営を続けている事業所でも、社会情勢や 経済状況の変化に対応するために、作業内容や取引先が がらりと変わり、事業所の雰囲気や環境が 大きく変わってしまった事業所もあります。
そんな状況にあって、Sさんが 10年経っても “戻りたい” と 思ってくれたこと、そして Sさんを直ぐに迎え入れることが出来たことが とても嬉しく、また 誇らしく、そして安心いたしました。

従業員(利用者)の皆さんが、「ここで働きたい」・「ここに居場所がある」と思える職場づくり、
社会の動きには柔軟に対応してゆかなければなりませんが、『変えてはいけないもの』を 大切にして 守ってゆける職場づくり、
そして、何よりも 安心して働きやすい職場づくりを念頭に、今後もブラッシュアップをしながら支援をしていきたいと思いました。
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