「防犯スキルアップ」研修会 [2011年11月18日(Fri)]
11月17日、苫小牧市町内会連合会よりご依頼を受け、「町内担当者研修会」の講師をさせていただきました。
この「担当者研修会」は、苫小牧市内90町内会の「防犯担当者」の研修で、毎年1回行っているそうです。 防犯担当者といっても、町内会長、副会長、総務部長、青少年部長など、防犯部や防災部に限らず、町内の安全を担うリーダーの方々が参加されておりました。 今回は、多くの町内会が抱える次の課題に関して、その解決方法の1つとしてぜひご利用いただきたい、「防犯リーダースキルアッププログラム」の活用方法を詳しく説明しました。 このプログラムは、防犯活動者、防犯リーダーの方々にご活用いただける、プログラムです。 当法人は、このプログラム開発プロジェクトに協力団体として関わり、代表は研究員として携わりました。 さて、苫小牧に限らず、全国的に課題となっていることは、以下の通りです。 解決したい課題 1. 防犯担当者の高齢化、活動の継続、人員や次世代確保 2. 町内会員の方々の「体感治安」の悪化 プログラムの活用法(提案) このプログラムは、防犯活動や防犯に関する様々な好事例や成功例をまとめたテキストやビデオがあります。 それらは全てWEB上で無料でダウンロードし、どなたでも利用できます。 これらを活用し、町内会の中で「自立型研修会」を開催することを提案しました。 多くは、この日の研修会のように、常日頃、防犯活動の先頭者になって活動されている方々対象の研修会しかありません。 研修で新たなことを学び、「これはいい!」と思って取組みたいと思っても、「リーダー」の負担が増えるばかり。 一生懸命活動されているリーダーであればあるほど、どんどん新たな負担が積み重なります。 でも、正義感と使命感に燃えている「防犯リーダー」の皆様ですから、なんとか頑張ってくださいます。 ただ、これでは、10年後、20年後、30年後のまちの安全まで考えられなくなってしまいます。 そこで、小さい規模でもいいので、系統的にまとめられた「防犯力スキルアップ教材」を利用して、「自立型研修会」を開催していくのです。 この教材を利用すれば、その「自立型研修会」の開催が、そんなに多くない負担でできるのです。 研修会を小さい単位で繰り返し行うことにより、 学習を積み重ねる→ 他の人々に説明しやすくなる→ インターネット活用することで小学校に場所の提供をしてもらうなど連携する→ 若い世代を巻き込みやすくなる→ PTAとも連携できる→ こどもたちも巻き込める→ 地域皆が主体的に「安全安心・防犯に取り組める」→ 継続する、次世代も育つ、マンネリも解消する この「自立型研修会」を積み重ねて、さらに時々、警察官に依頼したり、防犯の有識者など、外部の講師をよんで「防犯研修会」を行なえば、その効果はより大きくなるでしょう。 学習を積み重ね、より多くの人々に、「まちの安全は自分が主体者の一人」という意識を持ってもらうことが大切です。 「安全・安心=ひとづくり・まちづくり」です。 そして、「パトロール」以外にも、「防犯」に関する役割がたくさんあることも分かれば、仕事の都合などで防犯活動に参加されていない若いお父さん、お母さんたちも、防犯リーダーになってもらえる可能性も増えます。 このプログラム活用で、「防犯」に関わる人々が増え、やっている人々は「我が町は、頑張っている」と分かります。 それが分かると、「体感治安」は向上します。 たとえ、小さな犯罪が起こったとしても、「わが町は犯罪には屈しない」と思うことができれば、前に進んでいけます。 これが、リーダーと住民の「信頼関係」です。つまりは「絆」。 絆は努力で広がります。 小さな絆をいっぱい、いっぱい、いっぱい、地域の中にこつこつ築くことが、まちの安全に最も効果があることだと思います。 大切なのは、「いくらやっても、無駄だ」と諦めてしまわないことです。 「無駄だ」、「駄目だ」、「やめた〜」という気持ち、そこに犯罪者はつけいります。 それでは、体感治安のみならず、本当に治安を悪化させます。 このプログラムを活用し、「自立型研修会」を行い、防犯の役割分担を広くして、 活動の積み重ね 活動の広がり 活動の見える化 活動の明るさ を目指せば、きっと今の安全と未来の安全を担保できます。 次に、防犯の専門家や警察官でなくとも、このプログラム活用で自分たちで講師をして「自立型研修」や「自立型学習会」ができるということを証明するために、ある町内会長さんに、講師役をしていただきました。 この町内会長さんはもともとすばらしい方ということもありますが、上手にまとめてくださって、会場にいらっしゃる皆さんを引きこんで下さいました。 このプログラムは、誰でもいつでもどなたでも、無料でお使いいただけます。 防犯や安全に関することで、押さえておきたいことが系統的にまとまっているものです。 ビデオやテキストは、インターネット環境がなくても利用できますし、どの世代の方にも分かりやすいと思います。 せっかく開発したものですので、ぜひ活用していただきたいと願います。 |