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まるゼミの歴史2020(第2章) [2020年08月07日(Fri)]

sunadori-sensei.jpg


(前回のあらすじ)
チーズざんまい。

話は少し遡ります。
2015年当時は、手当たり次第「地域によさげなことはやってみる」という団体でしたので、事業経営というよりサークル活動にまだ毛が生えた程度のものでした。
観光プログラム以外にも、海産物の販売のお手伝い、まちづくりサークル「からくわ丸」の事務局、大学生ワークキャンプの受け入れ、インターンシップのマッチング、移住女子たちの発信、コミュニティペーパーの発行…そして教育。

唐桑中学校にあべ教頭先生というとてもおもしろい先生が当時石巻からやってきまして、中学校の授業に呼んでくれたり、それを機に中学生とまち歩きをして、地元の魅力を再発見したり、移住女子との対談記事をコミュニティペーパーで取り上げたり、とちょくちょくそんなこともやってたんです。

今思えばよくもまぁいろいろとやってたなぁ。生まれたばかりのまるオフィスは、航也とえまと私0.5のスタッフ2.5人体制でした。

その中でも壁にぶち当たっていたのは、メインの観光プログラム=漁師体験でした。
単価を上げないとやるだけ赤字。
漁師たちもおもてなししすぎちゃうから(笑)、やればやるだけ負担。
ツアーが企画されるたび、漁師さんに頭を下げて受け入れのお願いに行ってました。
疲弊していく漁師と私たち。
お客さんのペルソナつくってニーズを探って…
「これは誰を笑顔にしたくてやってるんだっけ」そんなことを心の中でぼやくようになりました。いろんな意味でアマちゃんでした。

「誰を笑顔にしたいのか」

のちのち、事業を進める上で一番私が大事にするようになった問いです。

そこで試しに「漁師」×「地元の中高生」をやってみよう、漁師体験を地元の子どもたち向けに企画したらどうなるだろう、と考えるようになったんです。
そもそも漁師の後継者を育てたいんだったら、ストレートに地元の子どもを呼んでこようじゃないかと。

よく言えばPDCAサイクルが早かった、悪く言えば観光も教育も覚悟が定まってなかったワケです。
すぐ企画書を1枚書いていろんな地元の人に意見をもらい始めました。
そして、2016年5月試験企画「すなどり先生」が始まります。そう、ツェルマットから帰って来てすぐです。
「すなどり=漁り」とは漁師を指す古い言葉です。漁師が先生になる半日間。

かずまる親分ややっくんたち仲のいい漁師たちに声をかけ、浜で企画の表紙になる写真撮影をしました(冒頭の写真)。
先生になってもらうんだから、シャツにネクタイ…そこにあとカッパ着てくだい。
「えぇ?おれ、こんな格好したことねぇや」

記念すべき最初の企画には、高3から中2、中1、下は小6まで4名が集まりました。
地元の子どもたちだからか、かずまるさんもいつもより熱が入って想いを語ります。

「おれは海の恋人だ。おめぇだづもデートで彼女と会うとき、今日はどんなパンツはいてくるかなぁって気になるだろ!あれと一緒だよ」
(一同、しーん)
「今日はどんな顔してるかな。今日はどんなものが獲れるかな。毎日ドキドキだ。海との駆け引きなんだよ」
「だから日々勉強なんだ。今でも勉強なんだ」


そしてこの春は、経営未来塾(既述)が始まった春でもありました。
このときはまだ、観光事業や海産物の販売事業で稼ぐことを目標に掲げていました。
「経営者としての覚悟が足りない」
「何がしたいのか」
「お前が10年後魚売ってるイメージがわかない」
半年間の塾プログラムだったんですが、初日っからボロクソに言われました。
全て見透かされていた感じです。

「誰も足を踏み入れようとしない泥沼の中を独りでも突き進むことができる事業は何か」

秋。
半年かけて事業構想を練り直した結果、観光事業じゃなく、海産物の販売でもなく、この「すなどり先生」を発展させることを決意することになります。大きな転換点でした。
そして半年間かけて磨いた志をプレゼンする最終発表会の数日前のことです。

唐桑中学校を会場に当地区の中学生の弁論大会が行われました。
ゆきちゃんという中学生に「当日聞きに来てくれませんか?」と誘われたので足を運びました。
まち歩きやすなどり先生の常連の子でした。

彼女は体育館の壇上で堂々と語り始めます。
何を語るのかと思いきや、震災後移住者に出会って私は変わったんだ、という内容だったんです。
「(移住者曰く)漁師さんってかっこいいよね!…私の方がこのまちにずっと長く住んでいるのに私にはその“かっこよさ”が分からない。くやしい!何もないまちだと思っていた私には衝撃でした」
そこからゆきちゃんは私たちが企画する様々なプログラムに参加して、中学校の生徒会を通して地域でのプロジェクトをぐいぐい推進します。

「多くの若者がかつての私のように都会の楽しさに憧れを持っています。でもその『誰かの手でつくられた楽しさ』はあなたに何を残すでしょう?
ここにしかないものを学び、自分たちの視点で課題に立ち向かい、自分たちの手で地元を魅力的にしていく…それが私たちにしかできない『未来を形づくる楽しさ』だと思うのです」

これだ。ハンカチ片手で涙を拭っていた私の心も決まりました。

「じもとまるまるゼミ」
地元の中高生が、漁業だけじゃなく、いろんな地元のかっこいい大人に出会えるプログラムをつくろう。

それが、少子化にあえぐこの地元に私が受けた莫大な恩を返すことにつながるんだ。
経営未来塾の最終発表会、市長はじめ市民が埋め尽くす会場で、私が宣言したことでした。

こうして年が明け2017年。次の壁にぶつかります。

つづく

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