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スイスに行っちマッターホルンC「地域アイデンティティ」 [2016年05月24日(Tue)]

つづき
(前記事はコチラ

4.地域アイデンティティを育みながら
前項の「地域におカネを落とす」をもっと踏み込んだ表現に替えてみる。
それは「地域からおカネを出さない」ことだ。
昨今、地域づくりの成功事例と囃されながらもそれが持続せずに衰退するという市町がちらほら。
それはなぜか。
それは「外からおカネを稼ぐ」ことに関しては成功したのだが、「地域からおカネを出す」ことを止められなかったからではないだろうか。とかなんとかエラそうに言ってみたり。
徳島の某町、北海道の某市。

ツェルマットでガイドをしてくれたミス・ジュンコが「地域産優先」に関して、あるエピソードを話してくれた。
「私がここに移住してきた当初、みんながなぜ価格が高くても地域産のものを買うのか不思議だったんです。そこである主婦に聞いてみたんです。そしたらこんな答えが返ってきました。
『だってヨソのもの買って、まわりまわってウチの旦那の職がなくなったらどうするの』」

なぜツェルマットにはこのような意識、いや「思想」が根付いているのだろうか。もはや習慣、マナーに近い概念かもしれない。
そのヒントは、地域教育にあった。
地域教育とは詰まるところ何なのか。それは「地域アイデンティティをどう育むか」。
ツェルマットの学校では、地域の大人(事業者)を呼んできて学校の授業内であれこれ地元について講話してもらうことがある。
先生はあくまで州の職員にすぎず、コーディネーター役だ。
ここがおもしろい。教育者であると同時に、地域と子どもを引き合わせる媒体でもある、という感覚だ。
(地域の大人はもちろん無償でそれに協力し、それは「名誉ある負担」という概念とされる)
このように地域の人間が地域のことを知っている/語れるのは大前提で、それは小中学校で徹底される。
州の独立性が高いスイスだからこそ可能なのだが。
気仙沼だってがんばってるもん。最近の気仙沼の高校の取り組みには目を見張るものがあるもん。
「高校でそういうこと(地域教育)やってると、笑われますよ。まだそんなことやってるの?って」
ぐさり。
高校を経て一度はツェルマットを出る子ももちろんいる。しかし外で出るのはあくまで「修行」のため、だそうだ。
小中学校の地域教育が、結果高いUターン率を確保している、と言える。

修行かぁ。
地域づくりの大先進地・海士町の岩本悠さんがこう語ったのを思い出す。
「『ふるさと』の歌詞にこうあります。『志を果たして いつの日にか帰らん』。
 これはかつてのふるさと像です。
 ボクたちはこう替えて唄います。『志を果たしに いつの日にか帰らん』」
日本も静かに変わりつつある。

山田氏は語る。
「地域アイデンティティを育みながら、食える仕事をつくることが大事。
 結果、ツェルマットで人口減少は起きていません」
この章をまとめると、DMOを下支えする地域教育の役割が見えてくる。
「外からおカネを稼ぐ」=「食える仕事をつくる」DMOの役割
「地域からおカネを出さない」=「地域アイデンティティを育む」地域教育の役割

以上、ざっくり私が感じたことのメモだ。言葉足らずで申し訳ない。
DMOに頭を抱える私たちに、山田氏は要は「地域経営」だと言う。
「DMOである必要はない。
 地域経営を言うなら、
 観光地振興を指すD(デスティネーション=目的地/着地)でなくとも、
 A(エリア)でもR(リージョン)でもいい。AMO、RMO。
 O(オーガニゼーション)である必要もない。C(センター)でもいい。DMC。
 気仙沼の好きなようにしたらいいんです」

ある視察団の方が笑いながら言う。
「よし。気仙沼版DMOは、どーせなら(D)もっと(M)おもしろいことやろうぜ(O)!だな」

---

さいごに 株式会社気仙沼として

気仙沼を経営しよう。有機的に、創造的に。
まちをひとつの会社に見立ててみよう。
企画部はどこだ。営業販売部は誰だ。広報宣伝部は。総務部は。人事は。生産製造部門は誰だ。
その会社の収支は。優秀な人材はいるか。社内ベンチャーが起きやすいか。
官とか民ではなく、みんなで気仙沼を鳥瞰してみよう。
いち株主として、いち社員として、自分を見てみよう。

日本では、倒産目前の数千人の「会社」が最近画期的なベンチャー事業を始め、注目を集めている。
それを指をくわえて羨ましがるのではなく、
同じくいずれ倒産を指摘されている7万人の当社のやり方を模索しよう。

おわり

---

【ツェルマット視察メンバーによる報告会やります!】
今年 3 月 21 日(月)~28 日(日)に実施されたスイス視察メンバーによる報告会を開催します。スイスでの学びの共有に加え、DMOとは何なのか?の説明、また今後この知見を気仙沼市でどのように活かしていくべきかの提言なども行う予定です。

日 時:5月25日(水)18:30〜20:30
会 場:気仙沼市役所ワンテン庁舎 大ホール
参加料:無料

<お申込み方法>
以下問い合わせ先に 事業所名・連絡先・受講者氏名をお知らせの上、お申込みください。
一般社団法人リアス観光創造プラットフォーム
TEL 25-7115 FAX 25-7119 info@rias-kanko.com

主 催:一般社団法人リアス観光創造プラットフォーム

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※私もプレゼンするので、是非聞きに来て下さいネ!