春から夏へ [2013年07月20日(Sat)]
唐桑の春から夏にかけての風物詩。
それは「ガス」。 霧とかもやのことだ。 帰り道、唐桑トンネルを抜け唐桑に入ったとたん、山の向こう(気仙沼側)にはなかった霧が只腰の山にかかっていることに気付く。只腰の漁港付近まで降りてくると、もう辺りは真っ白。なーんてことが多々ある。(写真) 唐桑の集落はリアス(式海岸)と共存している。海のすぐそばなのに、家が山や谷と共にある。故に、只腰だ、宿だといったいくつかの大きな集落以外は、高低差が激しい場所に在る。 そこに雲がもわもわっとかかると不思議な光景になる。 まるで高山の中のムラのよう。いや、天空の城ラピュタならぬ「天空のムラ」。 低ーい雲は海の上を這うようにしてやってくる。そして集落の一部一部を覆っていく。 まるで雲海の上に浮いた山とムラ。 そんなことを考えながら県道を走り、通勤する。 --- 端午の節句が今年もやってきた。6月13日のこと。 端午の節句に関しては昨年もこのブログで書いている。詳細はこちら。 (参照記事:「続・月日は百代の過客にして」https://blog.canpan.info/entoki/archive/121) 菖蒲(しょうぶ)の葉を、どの家庭も玄関の屋根にぷらんとぶらさげる。 車で走っているとそれがよく分かる。 気仙沼(旧市内)の人に話を聞くと、最近はそういう風習はほとんどないという。 唐桑だからこそ色濃く残る、田舎の風習。 こいのぼり、菖蒲、そしてよもぎ餅。 (もちをつくため、かまどに薪をくべる) --- じめじめとした暑さ。いつの間にやら梅雨だ。 一度は気仙沼でも30度を超える日が連日続き、一瞬夏到来の空気に包まれる。 …しかし、ここですんなり夏を迎えられないのが東北の初夏。 「いや〜あったかくなってきましたね。もうウチではこたつ布団は片付けましたよ」 とか5月6月くらいに言うと、 「だぁれぇ、まだ入梅すっと寒くなっから、またこたつ出すようだよ」とお年寄りに笑われる。 それがやっぱり今年も当たる。 梅雨の間、気温が一気に下がる日が出てくる。その数字は、最高気温で20度前後。 先週、先々週(7月上旬)はとくに雨ばっかりだった。 しかも涼しい。間違えると寒いくらいの日が続いた。 長袖が復活する。涼しいけど、じめじめは辛い。 一方で南の東京では、梅雨明けして、猛暑日が連日続いている。 「熱中症で○○人搬送」とかいうニュースを見ると、驚く一方で実感が沸いてこない。 今年は猛暑日が多すぎるらしい。気をつけてほしい。 と思えば、集中的に記録的大雨が降ったりする。 昨日も肌寒かった。 常駐しているまゆみ(岡山出身)の誕生日だったのだが「自分の誕生日に長袖着るのは人生初だ」とこぼしていた。 今日は久々にからりと晴れた。 風が心地よいので、調度いい暑さ。ポロシャツ一枚で快適に過ごせる。 熱帯化していく東京よりも過ごしやすいのは間違いなさそうだ。 |