もうすぐ春 [2013年03月21日(Thu)]
2012年3月、FIWC唐桑キャンプが幕を閉じて、いつこ、えま、くによし、しょうこという4人が1年間の常駐を始めた。
いつこは大学を卒業してやってきた。 えま、くによし、しょうこは大学をそれぞれ休学してやってきた。 紆余曲折ありながら、8人で5月に「からくわ丸」を立ち上げた。 上の4人と、かじさん、べっち、ゆーきゃん、そして私。 いつの間にやら仲間は増え、一方で東京の後方支援隊の郭とケンカ別れし、 苦しみながらもからくわ丸の活動を拡大していった。 厳しい冬はピークを迎え、郭とも復縁し、年が変わった。 今年の目標とする漢字一字を毎年決めるのだが、2012年は「躍」だった。 飛躍、活躍の年にできただろうか。 2013年は「忍」にした。 周りの支えがあって自由奔放に生きてきた自分の青春時代。 新たな生活を前にして、耐え忍ぶことも学ぼうという意気込み。さらなる飛躍のために、じっくりやることも肝要。忍耐のないヤツには何もできない。虎視眈々と粛々と。 別に忍者になりたい訳ではないので誤解のないように。 そして、気づけばまた春が近づいていて、日中の気温が10度を超えるようになり思わず嬉しくなる。 3度目の3.11を迎え、今年は馬場の浜でひとり黙とうを捧げた。 馬場家のテーブルにもばっけが転がる季節になった。ばっけとは、ふきのとうのこと。 それはイコール4人の常駐期間も終わりに近づいたということ。 えま、くによし、しょうこは復学。 いつこは県内に就職。 入れ替わりで、まゆみが3月から常駐を始めた。 春は別れと出会いの季節で、それがまたなんとも言えない葛藤と期待を生む。 お世話になっている小松家に、また新たな命が生まれた。 お名前は「奏絵(かなえ)」ちゃん。 聞くと、名付け親は4月から唐桑小学校に入学するぴっか。お兄ちゃんになった。 「なんでも叶えてくれるように。もう津波が来ないことを叶えてくれるの」 今日はまた雪がちらついた。三寒四温。もう少しもう少し。 ちょうど昨年の今頃、くにあきさんに言われた言葉を頭の中で繰り返す。 「ここらの冬は厳しいから。春が近づくと自然と人の気持ちも上を向く」 |