衝撃の写真、只越 [2011年12月01日(Thu)]
人生の中で、たまに衝撃を受ける写真に出会う。
つい先日、出会う。信じられない写真だった。 これだ。 なんの変哲もない町。 実はこれ、唐桑のとある地区だ。 唐桑にボランティアで来た方々、ピンとくるだろうか。 只越だ… 言葉を失った。 今はこうなっている。 同じアングルから撮った。私にとっての只越はこっちだ。 「ここからでも海が見えるようになった。こわいねぇ。こんなに海に近かったんだねぇ」 たまに、こう語る地元の人がいる。 その意味が理解できた。商店が並び、海岸には防潮林だろうか、林が並ぶ。海なんて見えなかったのだ。 只越は約15メートルの津波に襲われたという。犠牲者も出た。 唐桑の入口、只越。海が見えず、故に津波の襲来に気付かず、唐桑の自宅へ戻ろう、息子を迎えに行こう… 今は、真っ青で静かな海と根口商店だけがある。 先月末、根口さんらが高台移転の要望書を市に提出した。 --- ちなみに、先日只越に信号が復活した。しかし、街灯もない暗闇の町にポツンとできたのだ。「不気味な信号」として早くも有名に。 --- 唐桑に入ってもうすぐ8ヶ月。 唐桑のことを知ったつもりでいた。しかし、私は何も知らない。 つい去年の唐桑の町並みすら知らないのだ。 なぜか虚しさがこみ上げる。 |