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10年先を読む [2017年11月29日(Wed)]

1年前の話です。
唐桑中学校の当時3年生たち数名を連れて、総合学習の一環で白幡先生のお宅にインタビューに伺ったときのことです。
「中学生に伝えたいことはありますか」という中学生からの質問に対し、
社会がどのように変化していくのかを見抜く力をつけてほしい、と白幡先生はおっしゃいました。

私たちの時代、就職に必須だったものは何だと思いますか?
そろばんですよ。信じられますか?
特にこれからは人工知能の時代、今ごく普通の職業だと思っているものがいつの間にか消えてしまっている、なんてことがいくらでもあり得るんです。

学校で勉強したことに意味があるのかどうかが問われかねない時代に入ったんです。

と。
私にとって衝撃の言葉でした。これが気仙沼市の前教育長の言葉だということも興味深かったです。
それから「時代の先を見抜く力」というのが、私の地域協育活動の軸となりました。
これからもご指導よろしくお願いします。この度は受賞おめでとうございます。

ぱちぱちぱち

喫茶GIGIにて、唐桑の教育界隈のメンツでひっそりと白幡前教育長のお祝い会。
ぐるっと一言ずつお祝いの言葉を述べていく。
そのあと、わいわいがやがやと歓談中にひょいひょいっと先生に手招きされる。

「『先を読む』上で注意しなければいけないことがある」と。
(よく聞き取れず、「酒を呑む」話だとしばらく勘違いしていた私。)

「10年先を読んでも周りに理解されず『我慢』が必要になる」
「策士はね、2〜3年先を見せるんだ」

それは先日のESD円卓会議での私のプレゼンに対するフィードバックでもあり、
ご自身が10年先を行って気仙沼のESDを牽引したことに対する振り返りでもあった、のかもしれない。
なんにせよ非常に説得力を伴った一言だった。

ESDはもうみんな(全国)にマネされちゃったから、これから気仙沼が取り組むべきは「海洋教育」だと思う、日本は島国だからね、海には(文理問わず)全ての教科が詰まっている、といつかニコニコしながら語ってくださった。
飽くことなく常に子どもたちと時代の先端を見ている方だ。

「先生、震災の直後にGIGIでこう言ってくれましたよね。
『樹を植えて花が咲くまで10年はかかる。なんでも10年やってみることだ』って。
それをときどき思い出すんです」

10年。
私たちが10年先を読めているかどうかは置いておいて、上手く立ち振る舞いながら、我慢強くやりたい。
唐桑に来てまだ6年半、法人を立ち上げてまだ2年半。まだまだだ。

「あーそんなこと言ったかな?」

うつむき加減で、ボソボソとニコニコといつものように語る先生だった。
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