今後の動向として、気になるニュースを2つほど紹介いたします。
障害のある高校生に「通級指導」
導入を検討!
NHKのWebニュースによると、
対人関係をうまく築けないといった障害がある子どもたちのため、通常の学級で学びながら一部は別の教室で授業を受ける「通級指導」を高校にも導入しようと、文部科学省は17日から専門家の会議を設けて検討を始めました。
「通級指導」は、読み書きが苦手だったり対人関係をうまく築けなかったりする障害のある子どもが、ふだんは通常の学級に在籍し、障害の状態に応じて一部の授業を別の教室で受けるもので、小中学校では平成5年度から導入されています。
17日の会議では文部科学省の担当者が、通級指導を受けている小中学生は昨年度8万3000人余りに上り10年でおよそ2倍に増えたことを説明し、高校でも通級指導が必要だとして導入に向けた議論を求めました。
そして、国の研究指定を受けて通級指導を始めている静岡県と島根県の2つの高校の事例が紹介され、授業の体制などについて意見を交わしました。
会議の主査を務める十文字学園女子大学の岩井雄一教授は、「障害のある生徒一人一人に応じた指導ができるよう考えていきたい」と話していました。
会議では今後、教育課程の見直しや教員の配置の在り方などを検討し、今年度中に基本方針をまとめることにしています。
文部科学省によりますと、高校での通級指導はおよそ20校で試験的に行われています。
このうち、静岡市の県立静岡中央高校は去年から国の研究指定を受けて通級指導を始めました。
ふだんは通常の学級で学んでいる生徒たちを対象に月に2回ほど、「コミュニケーションスキル講座」と名付けた特別授業を行っています。
近隣のほかの高校からも参加者があり、現在およそ40人が通っています。
今月15日の通級指導には5人が出席し、自分の考えを表現したりほかの生徒の意見を聞いたりしてコミュニケーションの取り方を確認する授業が行われました。
授業は教員のほかに臨床心理士や支援員など5人以上で行い、生徒一人一人に目が行き届くようにしているということです。
ことし6月から通級指導を受けている男子生徒は「『ありがとう』と『ごめんね』が少しずつ言えるようになり、うれしいです。
自分の気持ちをことばで表せるよう頑張りたいです」と話していました。
静岡中央高校の山西晶副校長は、「コミュニケーションが取れるようになることで、生徒が自尊心を高め、精神的にも安定すると感じています」と話しています
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障害者の負担拡大へ
支援法見直しで厚労省が方針示す
11月16日付けの福祉新聞によると、
厚生労働省は9日、障害者総合支援法の見直しに関連し、障害福祉サービスの利用者負担を拡大する方針を明らかにした。
同日の社会保障審議会障害者部会で「制度の持続可能性を確保する観点から検討する」とした。
委員の多くは条件付きで容認する立場だ。
2015年3月のサービス利用者約74万人のうち、費用を負担しているのは市町村民税課税世帯の約5万人。
残りの約69万人(全体の93%)は無料で利用している。
同法に基づくサービスの費用は、15年度は約1兆849億円の見込み。前身の障害者自立支援法が施行された06年度に比べて2・2倍に増えた。
財務省は費用の増大を抑えるため、利用者負担の拡大を求めている。
厚労省はそれに従う姿勢を見せている。
負担する人を増やすこと、既に負担している人の負担額を増やすことのいずれも考えられる。
これに対し、委員の多くは「今のままでは国民の理解が得られない」として負担の拡大に一定の理解を示しつつ、条件を付けた。
具体的には、所得に応じた累進的な仕組みにすること、就労系サービスには拡大しないこと、世帯単位ではなく個人単位の所得をもとに負担額を決めること、負担増で浮いた財源をサービスの充実に充てることなどだ。
このほか同日の部会で厚労省は、放課後デイサービスなど障害児の通所支援の質の向上と支援内容の適正化を図る方針を示した。
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岩手県内でも県立高校での特別支援を必要とする生徒は毎年、数百人はいるということです。
高校に通級制度が導入されるのは良いことだと思いますが、後半の方のニュースが気になります。
具体的にどのようなかたちで負担が増えるのかはまだわかりませんので、いたずらに騒ぐのもどうかと思いますが、、、
厚労省はしょうがいのある人たち向けのサービスの負担増の方向で検討しているのは確かなようです。
今後の動向に注目したいと思います。