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恵理子ママの部屋
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花巻地区障がい児(者)研究集会[2010年10月10日(Sun)]

 10月9日(土)花巻ふれあいネット主催の第32回「花巻地区障がい児(者)研究集会」が大迫ふるさとセンターに於いて行われました。総合司会は花巻清風支援学校の砂沢先生が担当しました。午前中は「地域での暮らしをささえるために」〜家族・支援者の役割〜という演題で、北海道伊達市の社会福祉法人 伊達コスモス21 デイセンター「ふみだす」所長 大垣 勲男 氏の講演がありました。



 大垣氏は花巻は3回目だということです。前回の講演の時は「ふみだす」設立直後だったと思います。かねてから不思議だったのは、どうして大垣さんは錬金術師のように(まぁ、失礼な)お金をどんどん作り出すことができるのだろう?ということでした。

 伊達市の人口は3万7千人。その中で450人の知的しょうがい者がグループホームなどに居住しまちで暮らしています。また、今までは受け入れ先がなかった、重度重複しょうがいの方々も平成17年にできた「野ぶどう」という快適な居住空間の中で、24時間体制、マンツーマンで安心して支援が受けられます。以降19年には「かりんず」、21年には「みんと」と更に住まいの場が増えました。

 事業所として勉強になったのは、重度重複しょうがいを有する重度の方々への介護は、とかく介護する側の都合で、機械的にスケジュールをこなしてしまいがちですが、「野ぶどう」では個人のサポートブックを作り、一方的な介助・介護ではなく、本人の要求を察知しその要求に応じた介助・介護を目指すという姿勢でした。利用者はもちろん、家族にとっても切れ目のない安心感があるのではないでしょうか。

 私も6〜7年前に伊達市に行ってみて、日本の中の「デンマーク」のようだと実際に肌で感じて来ました。知的しょうがい者は高齢者と違って、どうしても数の上では少数派です。しかし、伊達市の場合は決して少数派ではなく、相当数の方々が実際に生活していて、それが雇用の場を生み出し、いろいろな面で地域の経済効果を上げているということが一般市民にも認知されているというレベルにまで達しているところがすごいと思いました。

 おそらく、伊達市も決して最初からそうだったわけではなく、しょうがい福祉にかかわる関係者の努力と保護者の熱意が市民を巻き込んで、そういう理想のまち作りを実現できたのだと思います。大垣さんの話を聞いて、思わず伊達市に引っ越したくなりましたが、移り住むくらいのお金もないので、自分が住んでいる地域でがんばるしかないです。今日の講演はたいへん勉強になりました。
 


 午後の部は、花巻市手をつなぐ育成会各支部の家族による体験発表がありました。大迫、花巻、石鳥谷、東和支部の順に1人15分間の持ち時間で行われました。それぞれに自分の子育てを通しての貴重なお話をしていただきましたが、4人のうちで唯一のお父さん、花巻支部の高橋さんは成年後見制度を利用してこどもの保佐人になり、財産管理等しているという内容のお話でした。

 成年後見制度には、後見、保佐、補助と3種類ありますが、どの制度を使うかは程度に応じて裁判所の決定によるということです。個人的には保佐と補助の違いが未だによくわかりません。まあ、我が家の場合は2人とも重度なので後見人を付けることになると思いますが、現在の制度では後見人を付けると選挙権が剥奪されてしまいます。これはある意味人権侵害です。

 確かに、判断能力が無いから後見人を付けるということになるのはわかりますが、契約のような高度なことは無理でも、自分の投票したい人物を指さして教えるくらいはできます。だいたいにして、投票する際、常に確固たる意志を持ってその人に投票している人って何割くらいいるのでしょうか・・・?。

 そんな国民としての最低限の権利まで奪われるのでは、現時点では後見制度を使うことは躊躇します。それに高橋さんも訴えていましたが、親が後見人になるのではなく、できれば第三者、法人後見が望ましいと思います。盛岡にはありますので、花巻でもそういう組織がほしいです。

 その他、石鳥谷支部と東和支部の方の発表で、最近若い会員の入会が少ないのでどうしたらいいのかという問題提起がそれぞれに出されました。これは全国的な傾向です。かつては全日本手をつなぐ育成会は40万人以上もの会員がいましたが、現在は20万人を切っています。そして、高齢化しています。

 原因としては、組織離れの風潮やネット環境が整いあらゆる情報が手に入るという時代背景もありますが、一番大きな要因はしょうがい児の母親も働けるような環境が整って、日々忙しく、一昔前とは状況が変わってきているという現状があるのも確かです。他の兄弟の行事やスポ少も忙しいです。また、最初から、ある程度整った環境が用意されているので、特に不安もなく、困らないということかもしれません。でも、それ以上に魅力ある会運営に努めているかどうか、自分たちも今一度考えてみる必要があると思います。

 今回は時間が無くて議論は深められませんでしたが、今後の課題として次回のテーマにしても良いのではないかと感じました。有効な打開策は見つからなくても、高齢化が進んでいる育成会の今後の方向性が見えてくるのではないかと思います。今日は有意義な研究集会でした。



 
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