酸素投与における血中酸素飽和度(SpO2)の目標値について、AHA-ACLS2020の教本に新たな記載ありました。
【SpO2 ”100” ”98” ”93” ”90” の内、適正なのはどれ?】
上記の質問、多くの方は、98と答えたのではないでしょうか。
そんない難しい問題ではないと感じた方もいるかもしれません。
しかし、それが間違いである可能性があります。
確かに、通常時であれば98が正解です。
しかし、ACLS教本2020には以下の記載がありました。
・通常 95〜98%
・急性冠症候群 90%
・脳卒中 95〜98%
・心拍再開後のケア 92〜98%
急性冠症候群に対して90が目標値というのは、前から言われていた内容です。
しかし、2020の教本でこれが明記されました。
またSpO2が90を切ったら、酸素投与を始めるべきであると書かれています。
問題は、酸素投与後の目標値が場合によって違うという事ですね。
特に、狭心症や心筋梗塞など血管が詰まっている症例の場合は要注意です。
判断を間違えると悪化させてしまう可能性がありますので、状況に合わせて判断しましょう。