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まだ何もはじまっていない [2021年03月27日(Sat)]

子どもの失敗は、たくさんあります。何かをこぼす。こける。学校の成績をあげる。逆上がりをする。うまくゆかないことは、よくないことだと思われています。
うまくゆかないことは、考えるきっかけでしかありません。だから、それでいいんです。
 毎日の中で、うまくいくこともゆかないこともあります。大学入試に失敗した。就職先で、人間関係に不安が生まれた。いいなあと思っている人に、冷たくされた。自分のせいだと思うこともあるでしょう。でも、まだはじまっていないのです。
 だから、あせる必要はありません。
うまくゆかなくてもいいんです。

10代では、まだ何もはじまっていません。
誰もが子どものことを心配するが、何もできない [2021年03月23日(Tue)]

どんどん自分の身を削ってでも一生懸命に考えると、人のことを思いやる余裕を失ってしまいます。
一生懸命なので、寛容になれない。
私の場合は、自分のことなのに自分のことと考えてもらうことを、子どもの頃から重ねることが必要だと思っています。もちろん周りの人の寛容さに甘えてもいいのです。でも決めるのはあなたです。あなたが決めれば、自分が一番ハッピーになれます。
周りもハッピーにになれます。この繰り返しが大事です。
周りは許してくれる。だけど、できるだけ自分も力を出す。

親は、何もできないです。
子どもが存分に力を出す。親も応援する。この繰り返しですね。
なき長男の彼女と話をする [2021年03月15日(Mon)]

綱弘がなくなってから、3年目になる。
綱弘の彼女は4月から社会人になります。就職して観光・接客で働くということに安心をしたり、息子の話をすることが彼女にとって迷惑ではないのか?と様々に考えることもありましたが、率直にお話をして、綱弘とまだ向き合っているという事を聞いて安心して、お話しました。
 悲惨な事実。苦しい事実。
しかし、忘れずに語り合える事。時に昨日のことのように、綱弘の話ができることに深い感謝を感じている。生きる長さではなく、どう生きてきたを話してくれました。彼は、場をあったかくする人だった。少なくとも、冷やす人ではなかった。
 私から見えても尊敬できる息子だった。

ただ、それだけで十分な気持ちになれたことが嬉しい。それを伝えてあげられなかったことが。悔しい。
丸山くんへの手紙(10年) [2021年03月11日(Thu)]

10年前の今日でした。
 朝早くから電話がなりました。スタッフのマルちゃんが当時事務所に到着したときに、倒れました。急に動かなくなった彼は救急車で病院へ運ばれました。私は、心マッサージを受け続ける彼と会いました。表情のない彼。やがて、死亡が確認されました。大動脈解離。
 お母さん。お父さんの辛そうな顔を今でも思い出します。私はふと、申し訳のないことをしたと思いました。それから東日本大震災がおきて、丸山くんの葬儀の後は、毎日炊き出しをしていました。彼の死は、東日本大震災の中で震災関連ではないですが、私にとって忘れられない、もう一つの3.11になりました。
 彼との思い出は、すご〜〜く優しい人だったということです。相手を受け入れ、辛さを飲み込んで生きてゆきました。反貧困の炊き出し活動では、一緒に宣伝をやったことを覚えています。芯がしっかりした若者でした。今、生きていれば40歳。活動の中心にいるような、いい右腕になっていたと思います。
 人は必ず亡くなります。どんな偉人も、犯罪者も同じように死んでゆきます。どう生きるのか?誰のために生きるのか?一生をかけて、生きる価値は何か?を問い続けてきました。傷ついた子どもと、向き合えた彼の柔軟さを、心から尊敬いたします。

 生きる長さは、生きる価値には関係ありません。どの人も、その与えられた命を全うすることに、価値があると信じています。丸山くんのことは、生涯忘れることがないです。

 
 
させたがる親。やりたがらない子ども。 [2021年03月10日(Wed)]

「何もしないんです」
「ずっとゲームしかしない、テレビを見ている、youtubeを見ている」
という親の不平不満が相談という形で寄せられてきます。

親が認められる、子どものためになることをしてほしいという要望です。

本当にためになることはなんですか?と問います。

多くの親はわからないけれど、ゲームとテレビとyoutubeではないと確信に満ちて、います。この確信の根拠はおおむね思い込みだと思われます。(笑)
大人は自分の根拠のない思い込みに忠実ですが、子どもが何もしようとしないあり方には、真っ向から反対します。

では、どうすればいいのか?

親は、自分の思い込みで行動することをあきらめない限り、子どもと対立し続けるしかありません。
なんの問題も解決はしていないけれど、親子の対立だけはしている。こんな家族をたくさん見てきました。
子どものために必要なことは、子どもが考えていることを受け入れることだけです。あとは、子どもが自分の思考範囲で、試行錯誤すればいいだけです。試行錯誤はきっと蓄積されます。この蓄積こそが財産です。そうすれば自分は反応できなくなるのか?人と対立して、気持ちが前に進まなくなるのか?答えは、自分の中にしかありませんから。





修正してゆく力を高めよう! [2021年03月06日(Sat)]

「いきなりうまくゆくことはない。」私たちは、子どもに対して言います。本当に子どもの時は恐れなどは感じていないものです。「恐れ」は後から大人が植え付けてゆくものだと思います。子どもに慎重になってほしい。失敗しないでいてほしい。成功してほしい。
 さまざまな大人の欲が絡んでゆくからややこしいところです。「うまくゆくこと」にこだわりすぎた大人の我欲かもしれません。本当に、失敗が怖い人は何もしなくなります。傍観する。魂を抜いて他人事のように生きる。自分には関係ないと言う。
 これが一番人間の魂には悪いのではないかと、思います。でも、自分は修正しないと目標は達成できません。自分と話すしかないのです。意地でも他人に動かされない子どもに教えられます。それでいいんです。「お前が絶対間違っているのではなく」いま親である自分は、学校にゆくこと以外大人になることを知らないだけなんですから。